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神様再び

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「何も間違えてないです。食べ方がとても綺麗だなって思って」

「普通に食べているだけなのだが」

「所作が綺麗なんですよ。私も見習わなくちゃ」とお華の稽古の時もドーナツを揚げている時も、動作がゆっくりに見えるが実はそうではなく、箸の持ち方や動作が綺麗だからそう見えるだけだと祖母が言う。

「そういえば、志那さんて大国さんたちの前と俺たちの前では話し方も変わりますよね?」

「やはり同じ神とて、八意様は天津神。高御産巣日神様の御子になるし、その御子には天下春命様や手力様などもおられるし、大国様は国津神。やはりその時は丁寧に話すようにと心がけているから私というようにしている」

「俺や迦具土は?」

「兄弟に当たるし、翔平はなんというか……とても話しやすいのだ。なので神社で普段使っている言葉で話すようにしている」

「ちゃんとしてるんだ」と迦具土を見ると、「なんだよ!」と魚をつついている。

「翔平よ、明日なんだが……」

「なんですか?」

「明日は学校は?」

「休みですけど」

「大山津見神にこちらの土産というのを買いたいのだが、店を案内してもらいたい」

「いいですけど」

甘いもの以外にしてもらいたいが、お土産となると石長さんのクッキーと、買うとするならみんなで食べるお茶請けになるようなものだったら、ほんのり甘いもののが良いかな?と考えていると、「翔平、頑固ジジイの好きそうなのを選んでやれ」と大国さん。

石長さんと咲耶さんのお父さん……
見てみたいけど、頑固ジジイって……



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