八百万の学校 其の参

浅井 ことは

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神様再び

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みんなで食べた後に、「あの、志那様。いつ父のところに行かれるのですか?」と石長さん。

「明後日には行こうと思っている」

「それならば、このクッキーを父に届けて貰えませぬか?」

「分かった。ドーナツは?」

「ドーナツはさすがに無理かな……」

「そうか……こんなにも美味しいのに残念だ」

「それで挨拶してクッキー渡して帰ってくるのか?」

「いや、山の神たちの集まりがあると誘いがあったのだ。たまには顔を出せと」

「お前……ずっと行ってなかったのか?」

「面倒で」

面倒って……

以前、石長さんと咲耶さんも山の集まりに行っていると言っていたので、何かしらの集まりがあるのだろうが、それは神様の仕事なんじゃ……

「今回は必ず来いと何度も使いが来たので行くことにしたのだが……石長、おぬしも行くか?」

「私は……神気が完全に安定するまでは辞めておきます」

「そういえば気になっておったのだ。少し薄い気がするなと」

事情を大国さんが話すと、「ならば私の社に流れる川の水を届けさせよう。とても冷たく、清らかな水なのだ」

「ですが……」

「お前の社は山の上だろう?とても良い場所だが、川までは遠いであろう」

「湧き水がありますが、川と違いふんだんに使うことは中々」

「では決まりだ。明日には届けさせよう」

「ありがとうございます」

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