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神様再び
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みんなで食べた後に、「あの、志那様。いつ父のところに行かれるのですか?」と石長さん。
「明後日には行こうと思っている」
「それならば、このクッキーを父に届けて貰えませぬか?」
「分かった。ドーナツは?」
「ドーナツはさすがに無理かな……」
「そうか……こんなにも美味しいのに残念だ」
「それで挨拶してクッキー渡して帰ってくるのか?」
「いや、山の神たちの集まりがあると誘いがあったのだ。たまには顔を出せと」
「お前……ずっと行ってなかったのか?」
「面倒で」
面倒って……
以前、石長さんと咲耶さんも山の集まりに行っていると言っていたので、何かしらの集まりがあるのだろうが、それは神様の仕事なんじゃ……
「今回は必ず来いと何度も使いが来たので行くことにしたのだが……石長、おぬしも行くか?」
「私は……神気が完全に安定するまでは辞めておきます」
「そういえば気になっておったのだ。少し薄い気がするなと」
事情を大国さんが話すと、「ならば私の社に流れる川の水を届けさせよう。とても冷たく、清らかな水なのだ」
「ですが……」
「お前の社は山の上だろう?とても良い場所だが、川までは遠いであろう」
「湧き水がありますが、川と違いふんだんに使うことは中々」
「では決まりだ。明日には届けさせよう」
「ありがとうございます」
「明後日には行こうと思っている」
「それならば、このクッキーを父に届けて貰えませぬか?」
「分かった。ドーナツは?」
「ドーナツはさすがに無理かな……」
「そうか……こんなにも美味しいのに残念だ」
「それで挨拶してクッキー渡して帰ってくるのか?」
「いや、山の神たちの集まりがあると誘いがあったのだ。たまには顔を出せと」
「お前……ずっと行ってなかったのか?」
「面倒で」
面倒って……
以前、石長さんと咲耶さんも山の集まりに行っていると言っていたので、何かしらの集まりがあるのだろうが、それは神様の仕事なんじゃ……
「今回は必ず来いと何度も使いが来たので行くことにしたのだが……石長、おぬしも行くか?」
「私は……神気が完全に安定するまでは辞めておきます」
「そういえば気になっておったのだ。少し薄い気がするなと」
事情を大国さんが話すと、「ならば私の社に流れる川の水を届けさせよう。とても冷たく、清らかな水なのだ」
「ですが……」
「お前の社は山の上だろう?とても良い場所だが、川までは遠いであろう」
「湧き水がありますが、川と違いふんだんに使うことは中々」
「では決まりだ。明日には届けさせよう」
「ありがとうございます」
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