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神様再び

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「大国様、猫もくださいませ」

「気に入っておるのに。一つだけだぞ?」

袋につめながらぷくぷくとほっぺが膨らんでいるがかなりの量があるのに嫌がるんじゃない!

「そろそろみんな来るんじゃないかしら」

「兄貴来れるのかな?仕事じゃん」

みんなで部屋に行くと、いつ来たのか兄と八意さんがしっかりと座っている。

「仕事いいの?」

「時間聞いてたから取りに来ただけ。コーヒー飲んだら帰る」

「あ、あの、純平さん。これを。教わって私もドーナツを……」と可愛いリボン付き。

「ありがとう。上手に出来たね」

「あ、ありがとうございます。お仕事頑張ってください」と渡すだけなのに照れすぎ。

いつになったら慣れるんだろう?

少し話をしたあと兄が帰り、みんなでドーナツを食べる。

「ふむ、懐かしい味がする」

「ほほほ。昔は今のドーナツのようにふっくらさせる材料がありませんでしたから。レシピも当時のままなんですよ」

「それが良い。ほんのり甘くて、じゃが少しポソポソとしているのが懐かしいのぉ」

「私もです。今は中にクリームなどが入ってますが、やはりこのドーナツが一番です」と祖父も満足気。

「この前食べたものはふわふわとしていたが、これはそんなに甘くなくてちょうどいい。だが、チョコレートなどの乗ったものがドーナツと思っていた」

「コンビニとかお店のはクリームとかチョコレートとか普通にありますけど、志那さんも作って楽しそうだったじゃないですか」

「楽しかった。カラフルな棒で絵も書けたし」と、クッキーを指さすので見ると、丸いクッキーには『大・石・志・迦』といかにも自分のものだとばかりの主張クッキー。

他は花の絵は石長さんだろう。

もみじと桜には、綺麗に縁どりがしてあり、細かいものは志那さんだと分かる。

大国さんは猫に拘っていたからよく見ると、ヒゲが書いてあったり、耳の部分がチョコになってたり。

「迦具土は?」

「なにも?」

「書けばよかったのに」

「普通のがいちばん美味い」

と言いつつ名前書いたくせに!
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