八百万の学校 其の参

神様再び

.

できた冷麺を持っていくと、「これは……なんだ？」と目をキョドキョドさせている。

「冷麺と言って、その赤いのはキムチで少し辛いです。このお酢を少しかけて食べてください」

作った冷麺は至って普通のもの。

焼肉屋さんでよく食べる冷麺には敵わないが、家で食べる時にはきゅうりとキムチを少し多めに入れる。

「ふむ、もう少しお酢をたそうかの」とやはり食べなれている八意さん。

「このキムチ美味いな。どこのキムチだ？」

「商店街のキムチですよ。大国様の神社の前の商店街に漬物屋さんがありますでしょう？」

「おお、隣が蒸し豚屋の！」

「ええ。店舗はわかれてますけれど、蒸し豚屋は娘さんがされているとか」

「今度買いに……」

「大国様が買い物？」と驚いているのは志那さん。

貴方だって、コンビニで買い漁ってたでしょう！