八百万の学校 其の参

神様再び

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「それより、翔平。食べないと無くなるぞ？」

「あっ、タンばっかり食べないでくださいよ！」

「レモンで食べるのも塩で食べるのも美味い」

「儂は少しのわさびで食べるのが好きじゃ」

次こそ自分も肉をと思って空いている所で焼こうとしたら、「じゅ、順平さん、私が焼きますから」とモジモジ。

「いいのいいの、着物汚れるでしょ？はい、これがハラミ」

「あ、ありがとうございま……す」

フーフーとしながら食べているので、石長さんは猫舌なのかな？と思っていると、「石長よ。そなた……」と勇敢に声をかける志那さん。

「なんでしょう？」

「いや、前……と言ってもかなり昔に会った時は鬼のような顔をしていたのに、可愛らしくなったなと思ってな」

「鬼……ぶはははは！」

「ちょ、大国さん笑いすぎ」

「すまんすまん。確かに鬼のような形相の時期はあったな。それからこの前までは会ってなかったから、その間はわからんが」

「毎年十月に出雲に神様が集まるんじゃ……」

「多すぎて全員に挨拶などできん。しかも勝手に宴を始めるからやめてもらいたいものだ」