八百万の学校 其の参

浅井 ことは

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神様再び

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「志那さん、優しいんですね」

「何故だ?」とかなり不思議そうな顔。

「だって、普通は椅子に座るか、休憩所でしか飲み物だって飲むの我慢するんです。志那さんが必要な人って言うのはきっと、ご老人とか子供とか水分補給が必要な人って分かってるから何も言わないんですよね?」

「もちろんだ。管理しているものこそ居ても、我らは姿は見せられぬ。なので少し辛そうな者がいたら、風を送ってあげたり、少し促してあげる程度はおれはいいと思っているのだが」

優しい!
今まで見た神様よりかなり優しい気がする!

だが……あのスイーツの山の謎がまだだ。

「それで、『風邪』をひいたのに夜な夜な出かけて買いだめして食べまくるってどういうことですか?俺たちが来る三日くらい前にはもうここにいたんですよね?」

「………………いた」

答えろ!
その辺だけはちゃんと答えろ!
単語に戻るんじゃあない!

「甘い香りが何なのか分からなかったのだ。赤子からの匂いともまた違い、とても興味があった。ここに来る途中、ぱーへと言うのを食したらなんと美味なものよ!こちらに来て腹が減ってここから出て明るい看板に行ったら珍しい食べ物が沢山あったので、一種類ずつ買って食べてみたのだ。余りにも甘味なもので……止まらず……」

コンビニですね?
お金はどうしたんですか?
毎日三日間食べまくってたんですよね?
引きこもって!

と怒りたくなったが、そこはもう少し我慢。
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