桃源庵 (仮)

ご来客

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「真神さん、なんなんですか！あの生意気なチビ！」

「そうは言われてもあの方の姿があのサイズなので」

「神様とかじゃなくて、なにかの機会で小さく見せていたとか」

「それはありません。桃真くんも今日まで不思議なものは見たでしょう？滝に続く橋とか、この家とか私とか色々」

光の錯覚と思いたくても確かに橋には乗った。
帰りもいつの間にか山の入口にいたり、先祖らしき人の話も聞いたけど、真神自体が何者なのかはいまいちわかっていない。

「難しく考えなくていいのです。私は大口真神。機械で検索すれば出てくるでしょうが、元はニホンオオカミです」

「はい？」

「ですから、狼です」

「だって、人の姿で人の言葉話してて、尻尾も無いし……服も着てるし」

「桃真くんは、どうも頭が固いようですねぇ。もっと柔軟に物事に目を向けてみるのも大切ですよ？」

「真面目なだけだと言ってもらいたい！」