桃源庵 (仮)

浅井 ことは

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まず、自分が祖父母から聞いた話と、気になって来て写真を撮ったがそこに白いものが写っていたので気になってまた来たことを話、天狗か何かが住んでいるとずっと思っていたことを話すと大笑いされてしまった。

「そんなに笑わなくても」

「いえ、久しぶりに笑わせてもらいました。そんな話になっていたんですねぇ。ほんとに大昔、ここは海と山、小さな村があったくらいの所で、その時には既に鳥居はありました。村には神社もあり、私はそこで祀られていましたが、いつの間にかその神社も無くなりここに来てどのくらいの時間が経ったのかは定かではありません」

「まさか、神様とか言わない……ですよね?」

「普通に話してもらって結構ですよ。私は人からは真神まかみ……大口真神おおくちのまがみと呼ばれています。呼ばれていた……という方が正しいでしょうかねぇ?」

ポカーンとしていると、「私のことはみんな真神と呼んでいますので、君……桃真君もそのように呼んでくださいね」
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