天満堂へようこそ 3

変化

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暫くして扉が開き、着てもいいと言われムーのそばに行く。
酸素マスクのようなものをされぐったりしているのを見て、つい泣いてしまう。

「今ルーカスがあの家を見張ってる。変化も溶けたようだが、初めての変化はかなり体力を消耗するものだ。が、平気そうだな？」

「うん、疲れとかはないかな？」

「かといって飯も食ってないお前を連れてはいけんし、取り合えずユーリとノアとでムーをみててくれ」

「ここで？」

「悪いが終わるまでは出ないでほしい。フレッドもいてくれるから大丈夫だ」

「ちゃんと……教えてくれるんだよね？」

「あぁ」

「ならムーといる」

「そう言うことだ、ローズに連絡だけしておいてくれ。後ムーの点滴も頼む」

「はい。傷薬も塗っておきますので」

「すまんな。では行ってくる」

そう言って出ていったのはいいが、確かにお腹はすいた。

「ノアここにご飯て運べる？」

「すぐに用意致します」
外に出て転移をしていると言うことは、ここではできないような結界が張ってあると言うことだろう。
戻ってきたときには、テーブル一杯の食事とデザートに紅茶やコーヒーまで用意されていた。

「ムーをベッドに運んだけど、フレッドさん疲れてない？」

「大丈夫です。足の方に軟膏だけ塗って包帯を巻いてから僕も休憩させていただきます」

「ユーリさん、二人で大丈夫なの？」

「大丈夫です。姫は家族に起こったことに関しては容赦はしないですし、vampireは魔界との繋がりがあるので、ローズ様にも報告をといったのでしょう。フレッド様、ここでは念話は繋がりませんので外でお願いできますか？」

「わかりました。奏太さん……様？かな？」

「奏太でいいです」

「では奏太さん、この軟膏を１日二回塗ってあげてください。足の毛をむしって跡を残したのでしょうが、両足の毛が殆ど無く、皮膚が見えている状態です。かなり痛かったと思いますよ」

「ありがとう」

「では連絡してきます」

みんなが揃ったので食事を始めるが、ノアが全然食べないので聞くと、主の前では食べられないとの事だったので、そんなのはいいからと口にサラダを突っ込む。

「自分で食べますので」

「ユーリさんは？」

「私は軽く摘まみましたので」

「ならいいんだけど。とりあえずさ、この変化ってやつが解けなくて俺はとても困ってる！」

「大分戻ってますからそろそろ完全に戻ると思いますよ？」

「ふーん。フレッドさんも変化とかするの？」

「我々はしません。陛下ぐらいでしょうか……出来るのは」

「そうなんだ」

キャゥ……ｸｩｩｩ……

「ムー？」

「そ……たくん……ぼく、ごめん……ね」

「いいから寝てろ。あ、水飲むか？」
そう言って人用とは違う細い管のついた水差しに水をいれるが使い方が分からない。

「貸してください。少しずつ入れますね」とフレッドが水を飲ませてくれたので、使い方を教えて貰った。