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夏休み~狐一族温泉観光ツアー前編~
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「明日は朝餉の後に、市場の見学をしてから、トロッコ列車に乗って山頂へ。その後山頂で昼食の後、ロープウェイで下山。土産物屋により帰宅となります」
メモを見ながら三郎が言うので間違いはないのだろうが、この団体で行くのかと思うと心配になる。
「心配ですか?」
「ジイジとバァバが一番心配だよ」
「我々も初めてですので、みんな一緒だと思います。後で温泉でのんびりされると宜しいかと」
「うん。それも楽しみなんだ!岩風呂って書いてあったから、どんなのかなって思って」
「一人では行かないでくださいね?」
「わかってる。でもみんなお酒飲んじゃってるからなぁ」
「我らは飲んでおりませんのでお供します」
「わかった。金たちどうしようかな?」
「何かあれば皆様の影に入ると思いますが」
「そうだよね。よし、酔っぱらいは放っておいて食べたら温泉だ!」
お風呂につき、早速脱いで扉を開ける。
障害者用の椅子に座って体を洗い、湯船を見たら一面の岩。
「凄い、中にも岩がある!最近よく見るけど流行りなのかな?」
みんながいると思って話しかけ、振り向くと入口にある効能の所で三人があーでもないこーでもないと言っている。
「何してるの?」
とぽんと湯に浸かるとちょうどいい温度なので、手をついてワニ歩きをしながら奥へと行く。
奥にある滝のように流れているところで、滝行のように打たれながら、みんなが来るのを待ち、湯船にみんなが来たところでまたワニ歩きをしながら戻る。
「坊ちゃん何されてるんです?」
「ぷかぷか浮くから手をついて歩いてた」
「叱られますよ?」
「誰もいないもん。みんな何見てたの?」
「いえね、あちらにも温泉はあるんですが、効能があまりにも違うので、成分など見てました」
「京弥様ならばメモなどとっていそうですが」
「そんなに違うの?」
「塩分というのですか?あれがこの温泉では多く、保温効果に優れているとあったのですが、あちらでは塩水は少ないので興味が」
ゆっくり浸かってから出て、浴衣を着て部屋に戻ると、おじいちゃん達三人はもう寝ていて、那智と夏樹に京弥は起きて金たちが読んでいる絵本を覗き込んでいた。
「何してるの?」
「いや、こいつらが読んでる絵本なんだけどな、面白いこと言うから見てたんだ」
「航平ちゃんは?」
「会わなかったか?風呂に行ったぞ?」
「入れ違いだったんだと思う。金、何読んでるの?」
「これ、鶴の恩返し」
「普通の絵本だよね?」
「だってさ、折角鶴が恩返しにって機織りしてくれてるのに、覗くなんてだめでしょ?」
「ま、まぁ……」
「それに、羽むしって作るって無理があると思うんだ。僕痛くないのかなって思って……」
「その前にどうやって糸にしてるの?」
「な?面白いだろ?」
「え、いつもこうだから……」
「マジでか!よし、次読め次!」
那智が面白がって読ませているが、昴と冬弥。紫狐と翡翠も居ない。
部屋は三部屋用意されているので、そちらに居るのかなと行こうとすると、「辞めておけ」と夏樹に言われる。
「何で?」
「翡翠は今日力を使っただろう?冬弥たちが今日は様子を見ておくって言ってた」
「そうなんだ。なんだかいないと寂しいけど……」
「こいつらがいるだろう?」
「え、うん。この絵本へのツッコミさえなければいいんだけどね」
布団はどれ?と聞くと、三人の祖父たちの寝相は悪いらしく、端で寝ろと言われ、そこで薬を飲んでから横になって航平が帰ってくるのを待っている間に眠ってしまった。
メモを見ながら三郎が言うので間違いはないのだろうが、この団体で行くのかと思うと心配になる。
「心配ですか?」
「ジイジとバァバが一番心配だよ」
「我々も初めてですので、みんな一緒だと思います。後で温泉でのんびりされると宜しいかと」
「うん。それも楽しみなんだ!岩風呂って書いてあったから、どんなのかなって思って」
「一人では行かないでくださいね?」
「わかってる。でもみんなお酒飲んじゃってるからなぁ」
「我らは飲んでおりませんのでお供します」
「わかった。金たちどうしようかな?」
「何かあれば皆様の影に入ると思いますが」
「そうだよね。よし、酔っぱらいは放っておいて食べたら温泉だ!」
お風呂につき、早速脱いで扉を開ける。
障害者用の椅子に座って体を洗い、湯船を見たら一面の岩。
「凄い、中にも岩がある!最近よく見るけど流行りなのかな?」
みんながいると思って話しかけ、振り向くと入口にある効能の所で三人があーでもないこーでもないと言っている。
「何してるの?」
とぽんと湯に浸かるとちょうどいい温度なので、手をついてワニ歩きをしながら奥へと行く。
奥にある滝のように流れているところで、滝行のように打たれながら、みんなが来るのを待ち、湯船にみんなが来たところでまたワニ歩きをしながら戻る。
「坊ちゃん何されてるんです?」
「ぷかぷか浮くから手をついて歩いてた」
「叱られますよ?」
「誰もいないもん。みんな何見てたの?」
「いえね、あちらにも温泉はあるんですが、効能があまりにも違うので、成分など見てました」
「京弥様ならばメモなどとっていそうですが」
「そんなに違うの?」
「塩分というのですか?あれがこの温泉では多く、保温効果に優れているとあったのですが、あちらでは塩水は少ないので興味が」
ゆっくり浸かってから出て、浴衣を着て部屋に戻ると、おじいちゃん達三人はもう寝ていて、那智と夏樹に京弥は起きて金たちが読んでいる絵本を覗き込んでいた。
「何してるの?」
「いや、こいつらが読んでる絵本なんだけどな、面白いこと言うから見てたんだ」
「航平ちゃんは?」
「会わなかったか?風呂に行ったぞ?」
「入れ違いだったんだと思う。金、何読んでるの?」
「これ、鶴の恩返し」
「普通の絵本だよね?」
「だってさ、折角鶴が恩返しにって機織りしてくれてるのに、覗くなんてだめでしょ?」
「ま、まぁ……」
「それに、羽むしって作るって無理があると思うんだ。僕痛くないのかなって思って……」
「その前にどうやって糸にしてるの?」
「な?面白いだろ?」
「え、いつもこうだから……」
「マジでか!よし、次読め次!」
那智が面白がって読ませているが、昴と冬弥。紫狐と翡翠も居ない。
部屋は三部屋用意されているので、そちらに居るのかなと行こうとすると、「辞めておけ」と夏樹に言われる。
「何で?」
「翡翠は今日力を使っただろう?冬弥たちが今日は様子を見ておくって言ってた」
「そうなんだ。なんだかいないと寂しいけど……」
「こいつらがいるだろう?」
「え、うん。この絵本へのツッコミさえなければいいんだけどね」
布団はどれ?と聞くと、三人の祖父たちの寝相は悪いらしく、端で寝ろと言われ、そこで薬を飲んでから横になって航平が帰ってくるのを待っている間に眠ってしまった。
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