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夏休み~狐一族温泉観光ツアー前編~
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「二人共、図書館で調べられるだけ調べてください。私は昴さんからの巻物の解読をしておきます。那智は……することないんで帰っていいですよ?」
「はぁ?何だそれは!俺も俺で調べてみる。悔しいが大鍋店主のところに聞きに行ってくる」
「あの方なら航平君のことがわかるかも知れませんからねぇ」
「まぁな。報酬がちょっとムカつくが……」
「昔からですが、雪翔のことは気に入ってるみたいなので、無茶は言わないでしょうし、連絡は入れておきます」
「大鍋の人?あの人は魔女なの?」
「魔女ではありませんけど、こういったことに詳しいので心配いりませんよ?それより……」
と翡翠を見て、お風呂に連れていってくれと言われる。
見ると、アイスクリームで服も手もベタベタになっていて、猫のように毛繕いをしているが、それでさらにベタベタになっている。
「翡翠ー?お風呂入ろうか」
「やっ!」
「やじゃないよ。ベタベタだよ?」
「むむむむむ!」
「翡翠ちゃん、俺が入れてあげようか?後で御褒美あげるよ。何がいいかなぁ?」
「イチゴっ」
「じゃあ、いちごの御褒美あげるから、お風呂入る?」
「あいっ!」
「ずるいっ!翡翠が航平ちゃんに口説かれちゃった……」
「し、紫狐もお手伝いしますぅー」
紫狐まで、またクネックネッと不思議なクネクネダンスをしながら、航平とお風呂場まで行っているので付いていくと、いつも遊んでなかなか洗わせてくれない翡翠がちゃんと洗面台とはいえ、お湯に浸かり、ニコニコしながら体を洗ってもらっている。
「今までの僕の苦労は何だったんだろう……お父さんてこんな気分になるのかな……」
「何言ってるの?」
「何でもない。タオル、このイチゴ柄が翡翠のだから」
「うん。ドライヤーで乾かすのかな?」
「紫狐がある程度拭いてから術で乾かしますー。その後毛並みを整えてひーちゃんはお洋服を着ますー」
「術?」
「しーちゃんも使えるみたいなんだ。いつも乾くの早いと思ってたけど、術だったんだね」
「はいー。でも、金たちは普通に拭くのが好きみたいですー。たまに裸で紫狐の教えた踊りを踊ってますよ?」
「何教えたの?その……フリフリダンスって」
「ちょっと待ってくださいね。みんながお風呂から出たら披露します―」
金と銀が服を着て、翡翠も航平に服を着せてもらってからリビングへと移動し、那智と冬弥に栞が観客のようにソファに座り、その横に車いすで移動し紫狐達が出てくるのを待つ。
「では、まず一曲目ですー」
そう言うと、何故か漆や琥珀、水狐に藍狐に桜狐みんなも出てきて拍手をしている。
「栞さんの狐に那智さんの狐まで出てきてる……みんな見たことあるのかな?」
「さぁ?私もそんな話は聞いてませんけどねぇ」
「俺も聞いてないが、たんに興味があるだけだろう?」
どこから出してきたのか、CDデッキを出してきて、ズンチャッズンチャッと可愛い音楽が流れ、金と銀に続いて翡翠もトコトコと歩いてリビングとダイニングの間に位置どる。
「はぁ?何だそれは!俺も俺で調べてみる。悔しいが大鍋店主のところに聞きに行ってくる」
「あの方なら航平君のことがわかるかも知れませんからねぇ」
「まぁな。報酬がちょっとムカつくが……」
「昔からですが、雪翔のことは気に入ってるみたいなので、無茶は言わないでしょうし、連絡は入れておきます」
「大鍋の人?あの人は魔女なの?」
「魔女ではありませんけど、こういったことに詳しいので心配いりませんよ?それより……」
と翡翠を見て、お風呂に連れていってくれと言われる。
見ると、アイスクリームで服も手もベタベタになっていて、猫のように毛繕いをしているが、それでさらにベタベタになっている。
「翡翠ー?お風呂入ろうか」
「やっ!」
「やじゃないよ。ベタベタだよ?」
「むむむむむ!」
「翡翠ちゃん、俺が入れてあげようか?後で御褒美あげるよ。何がいいかなぁ?」
「イチゴっ」
「じゃあ、いちごの御褒美あげるから、お風呂入る?」
「あいっ!」
「ずるいっ!翡翠が航平ちゃんに口説かれちゃった……」
「し、紫狐もお手伝いしますぅー」
紫狐まで、またクネックネッと不思議なクネクネダンスをしながら、航平とお風呂場まで行っているので付いていくと、いつも遊んでなかなか洗わせてくれない翡翠がちゃんと洗面台とはいえ、お湯に浸かり、ニコニコしながら体を洗ってもらっている。
「今までの僕の苦労は何だったんだろう……お父さんてこんな気分になるのかな……」
「何言ってるの?」
「何でもない。タオル、このイチゴ柄が翡翠のだから」
「うん。ドライヤーで乾かすのかな?」
「紫狐がある程度拭いてから術で乾かしますー。その後毛並みを整えてひーちゃんはお洋服を着ますー」
「術?」
「しーちゃんも使えるみたいなんだ。いつも乾くの早いと思ってたけど、術だったんだね」
「はいー。でも、金たちは普通に拭くのが好きみたいですー。たまに裸で紫狐の教えた踊りを踊ってますよ?」
「何教えたの?その……フリフリダンスって」
「ちょっと待ってくださいね。みんながお風呂から出たら披露します―」
金と銀が服を着て、翡翠も航平に服を着せてもらってからリビングへと移動し、那智と冬弥に栞が観客のようにソファに座り、その横に車いすで移動し紫狐達が出てくるのを待つ。
「では、まず一曲目ですー」
そう言うと、何故か漆や琥珀、水狐に藍狐に桜狐みんなも出てきて拍手をしている。
「栞さんの狐に那智さんの狐まで出てきてる……みんな見たことあるのかな?」
「さぁ?私もそんな話は聞いてませんけどねぇ」
「俺も聞いてないが、たんに興味があるだけだろう?」
どこから出してきたのか、CDデッキを出してきて、ズンチャッズンチャッと可愛い音楽が流れ、金と銀に続いて翡翠もトコトコと歩いてリビングとダイニングの間に位置どる。
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