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決断
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「姫愛様、風が冷たくなってきました。そろそろ車に……」
「うん。ねぇ森さん……」と思いつくことを全て言う。
「私が帰りたくないからどこかのホテルに泊まって豪華な夕食を食べて、エステを受けたり美容院に行ったりしてしばらく遊び呆けたいって言ったとして、その場所をみんなには内緒にして欲しいって言ったらどうなるの?」
「直ぐに気づかれると思うので、隠れるのは難しいとおもいますが……」と目をキョロキョロさせているので、何か出来るんでしょう?と森に突っかかる。
「私の……術で囲んだ場所なら発見はされませんが、持って二日かと……姫愛様、悩み事なら栗花落様や春様にご相談を」
「いや!今は嫌なの。一人になりたいの!」
じゃあ、一緒に怒られましょうかと、まずはペンダントなどの持ち物を外して袋に入れて欲しいと言われる。
「お守りの袋みたい」
「そこには術がかけてあります」
ペンダントとブレスレットを外して入れ、代わりに小さな石のようなものを渡される。
「この石にも術が彫ってあります。この石は私としか連絡がつきません。戻られる時や何かあった時に呼んでください」
「神様じゃないのにできるの?」
「私どもの家系は昔からこのような術には長けているんです」
その後はせめてホテルは決めさせて欲しいと言われ、途中で銀行により、街中のホテルを二日取ってもらう。
「カードだとバレてしまいますから現金をお持ちください」と封筒を渡される。
「こんなに沢山……後で返すから」
「大丈夫ですよ。栗花落様から預かっているカードを使いましたから。とは言っても降ろしたのは別の街なのですぐには分からないと思います」
「森さん帰ったらなんて言うの?」
「姫愛様が走って逃げて巻かれてしまったとでも」
「ごめんね、怒られちゃうようなことして」と言うと、「姫愛様、差し出がましいとは思いますが、私達はお守りするということ以外で、姫愛様がゆっくり考えられる時間を作って差し上げられなかった。そう思うと今回は学校で何があったのかは私には分かりませんが、よいきかいなのではないでしょうか」
そう言ってホテルで降ろしてくれたので、ありがとうと頭を下げる。
「うん。ねぇ森さん……」と思いつくことを全て言う。
「私が帰りたくないからどこかのホテルに泊まって豪華な夕食を食べて、エステを受けたり美容院に行ったりしてしばらく遊び呆けたいって言ったとして、その場所をみんなには内緒にして欲しいって言ったらどうなるの?」
「直ぐに気づかれると思うので、隠れるのは難しいとおもいますが……」と目をキョロキョロさせているので、何か出来るんでしょう?と森に突っかかる。
「私の……術で囲んだ場所なら発見はされませんが、持って二日かと……姫愛様、悩み事なら栗花落様や春様にご相談を」
「いや!今は嫌なの。一人になりたいの!」
じゃあ、一緒に怒られましょうかと、まずはペンダントなどの持ち物を外して袋に入れて欲しいと言われる。
「お守りの袋みたい」
「そこには術がかけてあります」
ペンダントとブレスレットを外して入れ、代わりに小さな石のようなものを渡される。
「この石にも術が彫ってあります。この石は私としか連絡がつきません。戻られる時や何かあった時に呼んでください」
「神様じゃないのにできるの?」
「私どもの家系は昔からこのような術には長けているんです」
その後はせめてホテルは決めさせて欲しいと言われ、途中で銀行により、街中のホテルを二日取ってもらう。
「カードだとバレてしまいますから現金をお持ちください」と封筒を渡される。
「こんなに沢山……後で返すから」
「大丈夫ですよ。栗花落様から預かっているカードを使いましたから。とは言っても降ろしたのは別の街なのですぐには分からないと思います」
「森さん帰ったらなんて言うの?」
「姫愛様が走って逃げて巻かれてしまったとでも」
「ごめんね、怒られちゃうようなことして」と言うと、「姫愛様、差し出がましいとは思いますが、私達はお守りするということ以外で、姫愛様がゆっくり考えられる時間を作って差し上げられなかった。そう思うと今回は学校で何があったのかは私には分かりませんが、よいきかいなのではないでしょうか」
そう言ってホテルで降ろしてくれたので、ありがとうと頭を下げる。
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