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仮題
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悩んでいると「姫愛様はこちらでの生活はお嫌いですか?」といきなり言われる。
環境がガラッと変わったが、嫌いでは無い。
むしろ良くしてもらっているし、困ることは何もない位に色々なことをしてもらっている。
「好きだよ。栗花落さんも春さんも、葉子さんたち夫婦も。けど、まだ来たばかりなのに帰ったら、心配させちゃいそうで」
「良いんですよ。私なんて主人には内緒にしてますけどしょっちゅう実家の母と電話してますし」
「そうなの?」
「ええ。特に話すことなんて無いんですよ。でも話していると落ち着くと言いますか」
「私も電話してみようかな」
「是非。お母様も喜ばれると思いますよ」
食後少ししてから家に電話をかける。
「緊張してきた……」
『もしもし。姫愛?元気にしてるの?』
『お母さん……うん、元気にしてるよ。テストも終わったから電話したの』と少し嘘をつく。
チクンと心が傷んだが丸々嘘をついている訳では無い。
『成績表送ってよね。そちらに行って下がったなんて事になったらって心配したのよ』
『上がってたよ。真ん中より上を頑張れって言われたから勉強頑張ったの』
『そうなのね偉い!』
『お父さんは?』
『まだなのよ。この頃忙しくて帰宅が遅いの。でも元気よ!日曜もゴルフに行くくらい』
『また打ちっぱなしの?』
『そう。帰ってきたら腰が痛いとか言うのに行く時は楽しそうだから』
『お母さんは?どこか行かないの?』
『最近ヨガ始めたのよ。姫愛もやってみたら?気持ちいいのよー!』
そんなやり取りをして、次の休みに家に行くと言って電話を切るが、首は治っているのだろうか?
環境がガラッと変わったが、嫌いでは無い。
むしろ良くしてもらっているし、困ることは何もない位に色々なことをしてもらっている。
「好きだよ。栗花落さんも春さんも、葉子さんたち夫婦も。けど、まだ来たばかりなのに帰ったら、心配させちゃいそうで」
「良いんですよ。私なんて主人には内緒にしてますけどしょっちゅう実家の母と電話してますし」
「そうなの?」
「ええ。特に話すことなんて無いんですよ。でも話していると落ち着くと言いますか」
「私も電話してみようかな」
「是非。お母様も喜ばれると思いますよ」
食後少ししてから家に電話をかける。
「緊張してきた……」
『もしもし。姫愛?元気にしてるの?』
『お母さん……うん、元気にしてるよ。テストも終わったから電話したの』と少し嘘をつく。
チクンと心が傷んだが丸々嘘をついている訳では無い。
『成績表送ってよね。そちらに行って下がったなんて事になったらって心配したのよ』
『上がってたよ。真ん中より上を頑張れって言われたから勉強頑張ったの』
『そうなのね偉い!』
『お父さんは?』
『まだなのよ。この頃忙しくて帰宅が遅いの。でも元気よ!日曜もゴルフに行くくらい』
『また打ちっぱなしの?』
『そう。帰ってきたら腰が痛いとか言うのに行く時は楽しそうだから』
『お母さんは?どこか行かないの?』
『最近ヨガ始めたのよ。姫愛もやってみたら?気持ちいいのよー!』
そんなやり取りをして、次の休みに家に行くと言って電話を切るが、首は治っているのだろうか?
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