栗花落と姫と妖と……

浅井 ことは

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変化

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家に着くと、すぐにお風呂にと言われて入る。

「少しお酒の匂いがする」

「タオル置いておきますね。湯船には肩まで浸かってください。穢れを落としますから」

よく分からないが、まだ鼻の奥に微かについている臭いはきっと髪にも着いているだろうとしっかりと洗ってから湯船に浸かる。

風呂から出て着替えてからリビングに行くと、森さんと葉子さんと話し込んでる栗花落。

「あの」

「姫、気分は?」

「少し体が軽くなった感じがする」

「では、一緒に話を聞いてください」

葉子さんが入れてくれたのは暖かいお茶。

「体内から温まると思います」と言われたのでゆっくりと飲む。

「姫が昼休みに入った校舎がここです。三階は立ち入り禁止との事でしたが、この真ん中の教室の扉を開けたら気分が悪くなったと」

「変な臭いがしたの。あと、入ったらダメだって思って……足元からゾワゾワした感じもして」

「では、私共で……」

「私が校舎を見た時はそんなに悪い感じはしなかったんです。出来れば散らしてきてください」

二人が出ていき、何をしに行ったのかと聞くと、「姫を怖がらせた悪いモノを二人が片付けてきてくれるだけです」

「片付ける?」

そうですね。と少し考えた後に、「テレビでお祓いとか見たことありませんか?」と聞かれたので、夏によく特番でやってるやつかと思い、「あんなの偽物じゃないの?ほら、視聴者を怖がらせるだけのというか……」

「まぁ、それの本物バージョンと思ってください」

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