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出会い
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それでもお店は開けなくてはいけない。
店長に以前教えて貰っていた通りに、十時の開店に間に合うようにレジを開けて釣り銭を用意し、看板を出してシャッターを開ける。
開店して一時間ほどすぎた頃、「ごめんねー、道が混んでて。大変だったでしょ」と何故かお土産のドーナツ。
休憩に食べてねと渡されたが、ドーナツに弱いのを知っていていつも買ってきてくれる。
「奥に置いてきます」
ありがたく受けとって休憩室に置きに行き、少し椅子に座ってお茶を飲む。
「お客様が来る前に帰ってきてくれてよかったー」
お花を選んでお客様が笑顔で「ありがとう」と言ってくれた時はとても嬉しい。
だが、まだ自分から声をかけるのは苦手。
慣れだとは言われたが、だいぶ花の種類も覚えたので休憩中は花の図鑑を見るのも楽しみのひとつになっている。
店内に戻って、鉢植えを外に出していると、「すいません」と男性の声。
「い、いらっしゃいませ」
「少し甘い香りのする花はありますか?」
「お色などは……」
「そうですねぇ……優しい女性に贈る花でお任せしてもいいでしょうか」
「は、はい」
店長に以前教えて貰っていた通りに、十時の開店に間に合うようにレジを開けて釣り銭を用意し、看板を出してシャッターを開ける。
開店して一時間ほどすぎた頃、「ごめんねー、道が混んでて。大変だったでしょ」と何故かお土産のドーナツ。
休憩に食べてねと渡されたが、ドーナツに弱いのを知っていていつも買ってきてくれる。
「奥に置いてきます」
ありがたく受けとって休憩室に置きに行き、少し椅子に座ってお茶を飲む。
「お客様が来る前に帰ってきてくれてよかったー」
お花を選んでお客様が笑顔で「ありがとう」と言ってくれた時はとても嬉しい。
だが、まだ自分から声をかけるのは苦手。
慣れだとは言われたが、だいぶ花の種類も覚えたので休憩中は花の図鑑を見るのも楽しみのひとつになっている。
店内に戻って、鉢植えを外に出していると、「すいません」と男性の声。
「い、いらっしゃいませ」
「少し甘い香りのする花はありますか?」
「お色などは……」
「そうですねぇ……優しい女性に贈る花でお任せしてもいいでしょうか」
「は、はい」
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