新・八百万の学校

浅井 ことは

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春祭り

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「迦具土ー、手伝ってよ」

「俺は護衛! 純平にしてもらえよ」

「兄貴ー!」

「俺は石長さんと爺ちゃん見てるから無理」

「酷っ!」

「ほらほら、翔平も騒いでないでイカを串に刺してちょうだいな。まだお客さんいるんだから、純平達はお爺さんを頼むわよ?」と保存容器からどんどんとイカを出してくる祖母。

「婆ちゃん、見てくれば? 少しなら俺も見てたからわかるし、その間くらい兄貴達に手伝ってもらうから」

「いいわよ、ここから見えたもの。それに、のんびりとお茶飲んでるから元気な証拠でしょう?」

動じない婆ちゃん凄い! と思って見ると、少し足が震えていた。

すぐに治まっていたが、前にもエプロンを握りしめていたこともあるし、本当は心配なんだろうに……頑固なんだから!
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