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浅井 ことは

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「結月がキレるのは珍しいし、これだけで終わって良かったが……もし、鎌鼬が奏太の血を垂らしてたら俺でも我慢できたかわからん」

「あぁ、天使をも惑わしますねきっと」

「おい! もう大丈夫だから離せ」

お互い目を合わせ、結月を解放する。

「リアム、腕あげたな..……ってかこの鎌鼬のボケが!」そう言い瓶から鎌鼬を出す。

「あのぅ、お薬なんですけど」

「いくら払える? 傷薬で100万、万能薬で300万、人間への不当な行為について慰謝料3000万」

「そんな……」

「前払いだ。って言ってもまた傷付けようとされても困る。慰謝料の代わりに口コミで宣伝しろ」

「はいーーー! では傷薬を」

「本当にいいんだな?」

「はい、ある程度なおったら自分で回復できるはずなので」

「奏太のこと言いふらしたら……」

「しませんしませんすいません……これ、100万です」

機械で金額を数え、確かに。と薬を渡し、窓から放り投げる。

「投げなくても……」

「いいんだ」

「にしても、机だけで済んで良かったんんじゃねーの? 前なんか……」

「なんか文句あるか?気づいてたんだよ。奏太の血に関しては……あれを野放しにしておく方が危ないと思わんか? それに、筋も良さそうだしな……」

「このままこちらに?」

「下僕だし。それに良く働く。お前ら明日帰るんだろう? 帰っても奏太のことは誰にも話すな。でないと人間界が荒れる」

「そうすることにしよう」
「同じく」


トットコトコトコー

「姫ー! 奏太くん起きたー」

「連れてきてくれないか? いや、いい。こちらから行く」

はーいとの返事のあと、ムーはまたベランダからするりとすり抜けていった。

他のみんなで玄関から入り、ルーカスに関しては罰の悪そうな顔をしているが、リアムに関しては母親のように熱を測ったりしている。

「気分はどうだ?」

「なんかまだ変な感じはするんですけど、腹が減りました」

「ならもう大丈夫だ」と指をならす。

「え?」

「私だけは魔法は使える。部屋に用意してた晩飯を持ってきただけだ。リアム、ルーカスも食べてくれ。一年分は稼げた」

「そんなに稼いだんですか?」

いただきます。と、ハンバーグに手を伸ばす。

「化粧品だけでな」

「じゃぁ、他のも合わせたら……」

「何年分だろうな?たまにはいいかもしれん」

「もう勘弁してください。」
「俺もだ!」

「ムーは?」

「立派な看板犬だ……が、中にははいれん。なにか考えないとな」
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