天満堂へようこそ 5

天幻界の血

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その中で催眠療法から今までの話を聞く。

「幻界の城だと言うのは見た私でもわかるんだ。魔力が安定していればもっと細かいことが見れるかもしれん」

「どうやって？」

「それは今考えているが、この事をイヴァンに知られる訳にはいかないし、各王にもだ。だから……」

「さっき言ってた戦争……ならないよね？」

「今のままだと何もわからんから動くことさえできない」

「もっと俺がわかるようになれば……」

「焦っても仕方が無い。とにかく今は普通に生活しろ。その中で魔力をだんだんと増やしていくようにしていこうと思う。荒療治だが、やるか？」

「やる」

「なら、夜中になるがイヴァンの天界の話しが終わったら、これからはノアと転移してこい」

「うん」

じゃぁ戻るかと作業部屋に戻り、外のふたりに声をかける。

「おい！剣の稽古はそこまでだ。中に入れ」

「二人共すごい汗。風邪ひいちゃうよ？」

「後で風呂に入りますので。それより、話は終わりましたか？」

「ああ。ニコルは詳しいことは馬鹿ルーカスに聞いてくれ。エマの方が詳しいかもしれんが……
それでだ、明日から毎夜悪いが稽古と偽って、イヴァンが来ないように見張ってくれないか？」

「分かりました。でも、作業部屋の前だと怪しまれませんか？」

「前が広いし、怪我した時にここのが手当できるからとでも言っておけ」

「はい」

「じゃぁ、奏太は今日はもう休め。明日会社行くんだろう？」

「朝は式場に行きたいんだ」

「薬は忘れるなよ」

翌日は朝はやく起きて、久しぶりにムーたちと遊んでから式場へと行く。

その後は会社でプロジェクトに参加し、夕方からは車校、終わってからはイヴァンの天界の勉強と毎日忙しく、魔力をあげる訓練もだいぶと慣れてきた。

できるようになったのは、自由な形の防御と攻撃の種類が増えたこと。それと近くならば転移。体も風で乾かすことも、ムーたちのように壁をすり抜けることもできるようになったが、相変わらず薬は続いている。