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四社巡り
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夜からポツポツと雨が降り出し、危ないからいいと言われたので夕食を家で済ませて薬を飲み、パソコンで四社巡りと打ち込んだら、おすすめルートというのが表示されていたので、それをコピーする。
「全部のところに何かしらあるんだ。知らなかった……」
そのまま評判や、近くのお店などをチェックしてから寝る。
たまにズキッとすることもあるが、今は治ってきているのか表面より中が痒いと少し周りをポリポリと掻く。
「掻いてはダメですよ?」と桜狐が治療してくれ、ポカポカしてきたのてそのまま眠ってしまう。
「おはよう」とキッチンに行くと、かなりの雨が降っていて中まで音が聞こえてくる。
「雨すごいね……」
「雪翔、出ないでくださいよ?」
「うん。これなんだけど」と昨日コピーした紙を見せ、外れにある社を指さす。
「あぁ、ここは誰もいませんよ?昔はいたんですが、地元の方が行くくらいですねぇ」
「やっぱり、大きな神社とかにしかいないの?」
「そんなことは無いですよ?うちも最初はかなり小さな社でしたが、そこは頑張りどころです。運気が良くなるとか、豊作や厄除け、安産や交通安全。色んなお守りもあるでしょう?多少の願いは叶えますが、後はあの神社はいいとかの噂や信仰心が大きければ社も大きくなっていくものなんです」
「ここは小さいの?」
「ここは昔は街道沿いで、たくさんの人が通っていて栄えてましたが、この数100年で開拓されずに残ってる社ですからねぇ。それにすぐにみんないなくなるんですよねぇ」
「車椅子でも行けるかな?」
「山の中になるので無理ですねぇ。今は山菜採りの人がお参りするくらいですよ?」
「じゃぁ、こっちのこの寺は?」
「あ、ここは見ておいていいですよ?勉学の神様がいるとの話を聞いてます。それに建物も古いですが、建物の至る所にさりげなくある彫り物などとても素晴らしいです。」
「僕、明日行こうと思ってて。このお土産通りからの道を最後にしたいから……」と行くルートを話していると、忘れてましたと携帯を渡される。
「雨でやはりダメになってたので、保証期間内だったので同じものを取り寄せてもらったんです。データは残ってるそうなので、移してもらいましたよ?」
中を見ると前と変わらず使えるようになっていたので、そのままLINEを開く。
「あれ?壁紙が……そうか、新しくなったからだ……」
「何とかなりそうですか?」
「うん、大丈夫。地図に神社から神社へのかかる時間書いてあるけど、もっと時間はかかると思うんだ。朝早くに出ようと思うんだけど、帰り遅くなるかも……」
ご飯を食べ、明日の支度をしてバッテリーを充電しておく。使っているのは夜にすればいいと、一日教科書と参考書などを見て、問題集をとき、昼にウトウトと昼寝をして足を休め、夕方までまた勉強をする。
「雪、遊んでいい?」
「いいよ。家から出たらダメだよ?」
「本貸して」
「どれ?」
「あの絵のやつ……」
前に買った絵本集を出して渡す。
これを読んでいる時は大人しく、漢字に振り仮名もふってあるので、言葉の勉強にもなるだろうが、金と銀に読ませると、言ってはいけない謎を思いっきり言っているので、夢がなくなる。
「海の中にこんなに堂々と入れないよね」
「息できないよね」
などというので、頼むから翡翠に読んでやってと頼む事もある。
「何読むの?」
「前に紙挟んだところから。桃から人生まれないのにね」
「そ、そうだね……」
床にみんなが丸くなって寝そべり、本を開いて読んでいる時は大人しい。
たまに桜狐が読んであげているが、とんでもない質問にうろたえているのはなんとも可愛い。
「全部のところに何かしらあるんだ。知らなかった……」
そのまま評判や、近くのお店などをチェックしてから寝る。
たまにズキッとすることもあるが、今は治ってきているのか表面より中が痒いと少し周りをポリポリと掻く。
「掻いてはダメですよ?」と桜狐が治療してくれ、ポカポカしてきたのてそのまま眠ってしまう。
「おはよう」とキッチンに行くと、かなりの雨が降っていて中まで音が聞こえてくる。
「雨すごいね……」
「雪翔、出ないでくださいよ?」
「うん。これなんだけど」と昨日コピーした紙を見せ、外れにある社を指さす。
「あぁ、ここは誰もいませんよ?昔はいたんですが、地元の方が行くくらいですねぇ」
「やっぱり、大きな神社とかにしかいないの?」
「そんなことは無いですよ?うちも最初はかなり小さな社でしたが、そこは頑張りどころです。運気が良くなるとか、豊作や厄除け、安産や交通安全。色んなお守りもあるでしょう?多少の願いは叶えますが、後はあの神社はいいとかの噂や信仰心が大きければ社も大きくなっていくものなんです」
「ここは小さいの?」
「ここは昔は街道沿いで、たくさんの人が通っていて栄えてましたが、この数100年で開拓されずに残ってる社ですからねぇ。それにすぐにみんないなくなるんですよねぇ」
「車椅子でも行けるかな?」
「山の中になるので無理ですねぇ。今は山菜採りの人がお参りするくらいですよ?」
「じゃぁ、こっちのこの寺は?」
「あ、ここは見ておいていいですよ?勉学の神様がいるとの話を聞いてます。それに建物も古いですが、建物の至る所にさりげなくある彫り物などとても素晴らしいです。」
「僕、明日行こうと思ってて。このお土産通りからの道を最後にしたいから……」と行くルートを話していると、忘れてましたと携帯を渡される。
「雨でやはりダメになってたので、保証期間内だったので同じものを取り寄せてもらったんです。データは残ってるそうなので、移してもらいましたよ?」
中を見ると前と変わらず使えるようになっていたので、そのままLINEを開く。
「あれ?壁紙が……そうか、新しくなったからだ……」
「何とかなりそうですか?」
「うん、大丈夫。地図に神社から神社へのかかる時間書いてあるけど、もっと時間はかかると思うんだ。朝早くに出ようと思うんだけど、帰り遅くなるかも……」
ご飯を食べ、明日の支度をしてバッテリーを充電しておく。使っているのは夜にすればいいと、一日教科書と参考書などを見て、問題集をとき、昼にウトウトと昼寝をして足を休め、夕方までまた勉強をする。
「雪、遊んでいい?」
「いいよ。家から出たらダメだよ?」
「本貸して」
「どれ?」
「あの絵のやつ……」
前に買った絵本集を出して渡す。
これを読んでいる時は大人しく、漢字に振り仮名もふってあるので、言葉の勉強にもなるだろうが、金と銀に読ませると、言ってはいけない謎を思いっきり言っているので、夢がなくなる。
「海の中にこんなに堂々と入れないよね」
「息できないよね」
などというので、頼むから翡翠に読んでやってと頼む事もある。
「何読むの?」
「前に紙挟んだところから。桃から人生まれないのにね」
「そ、そうだね……」
床にみんなが丸くなって寝そべり、本を開いて読んでいる時は大人しい。
たまに桜狐が読んであげているが、とんでもない質問にうろたえているのはなんとも可愛い。
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