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四社巡り
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みんなが学校に行き、片付けを手伝ってから準備をし、車に乗って専門店へと行く。
「ねえ、あれ何?」
「なにか出来たようですねぇ。食品と日用品もあるみたいです」
「酒も書いてあるよ?」
「かなり大きいですけど、見たことないですね。いつも反対方面ですから」
「行ったらいいじゃないの。ついでってあなた達知ってる?」
「知ってますよ?それより、幸さん大丈夫ですか?」
「何とか。初めて乗りました……揺れないんですね」
「馬車とはまた違いますから。それに早いです」
「おい、冬弥」
「何ですか?」
「あっちの道に行くと早い」
「流石ですねぇ。隠し子いるんですか?」
「いるわけないだろ?ここはよく通るんだ。俺の社までの近道だからな」
「そうでした」
目的地について車から降りるが、車椅子のところに止めたので入口まで近いのが助かる。
「繋がってるのかなぁ?」
「入ってみないことにはわかりませんねぇ」
「私たち買い物してくるから、あなた達好きにしててね」
「はーい」
「赤子のものは分かりませんし、行ってみましょうか」
中に入るとすべてと言っていいほどの商品がかなりのジャンボサイズだった。
「外国みたい」
「洗剤がでかいです。そして安いです!買いましょう」
那智にもカートを持たせ次々と商品を入れていく。
「食品もやすいです。すべて冷凍ですけど、これ買いだめにいいですねぇ。一度使ってよければまたここで買うことにしましょうか」
生活雑貨や食品を大きすぎるカートに山積みし、買い物を済ませるが、那智がカートを押している姿は全然似合わない。
「おい、これ乗るのか?」
「多分?」
「大奥様の買い物は量が違うだろう?」
「あ、そうでした……私一度置いてきます。母上たちを頼みますよ?」
「分かった。雪翔がなんとかする!」
「僕?」
嫌だという前に車に積み込んで冬弥は行ってしまい、子供服売り場へと行くと三人がカートを押して沢山服を入れている。
「お婆ちゃん!」
「もう見てきたの?」
「うん。それ、買いすぎ……」
「そんなことないわよぅ。おむつ用の反物に、おむつカバーでしょう?後お洋服も2歳くらいまでのものまで買っておかなきゃ」
「どっちか分かってるの?」
「男の子ですって。でも、もしかして女の子だったらと思って、黄色とかクリーム色というのにしてるの」
「幸さんまで買い物魔だったなんて……僕止められないよ?」と那智を見ると、お手上げだと言った顔をしている。
「栞さんは?」
「だって可愛いんですもの!あ、翡翠ちゃんのイチゴ柄見つけたの。これならいくつか作れるわよ?」と生地を見せられ、後は紳士用品もあったからと、靴下や下着、何故か足袋までカートに入っていた。
「雪翔、ここまで来たらもう止まらんぞ?」
「お婆ちゃん!僕の車椅子乗らなくなっちゃうよ!」
「あら、それはダメだわ。これだけなら乗るかしら?」
「の、乗るはず……」
「でも、あのベビーカーとか言うのも気になるのよねぇ」
「それは後だよ。おむつ縫うんでしょ?それならそっちが先だよ?それに、二歳の子の服でも大きい子なら二歳までに着ちゃうからもったいないよ?」
「そう言えば、冬弥も那智も体が大きくて大変だったわねぇ。京弥もそれなりに大きな体してるし、似たら大変よね?」
「ちょっと見せて」と違うカゴにいらないであろうものをポイポイと分けていくと、カートがスッキリした。
「足りるかしら?」
「赤ちゃんてすぐ大きくなるって聞いたよ?だから大きめ買っておいて、新生児用はやめておけばいいんだって。それに、いくつか入れてあるよ?」
「ねえ、あれ何?」
「なにか出来たようですねぇ。食品と日用品もあるみたいです」
「酒も書いてあるよ?」
「かなり大きいですけど、見たことないですね。いつも反対方面ですから」
「行ったらいいじゃないの。ついでってあなた達知ってる?」
「知ってますよ?それより、幸さん大丈夫ですか?」
「何とか。初めて乗りました……揺れないんですね」
「馬車とはまた違いますから。それに早いです」
「おい、冬弥」
「何ですか?」
「あっちの道に行くと早い」
「流石ですねぇ。隠し子いるんですか?」
「いるわけないだろ?ここはよく通るんだ。俺の社までの近道だからな」
「そうでした」
目的地について車から降りるが、車椅子のところに止めたので入口まで近いのが助かる。
「繋がってるのかなぁ?」
「入ってみないことにはわかりませんねぇ」
「私たち買い物してくるから、あなた達好きにしててね」
「はーい」
「赤子のものは分かりませんし、行ってみましょうか」
中に入るとすべてと言っていいほどの商品がかなりのジャンボサイズだった。
「外国みたい」
「洗剤がでかいです。そして安いです!買いましょう」
那智にもカートを持たせ次々と商品を入れていく。
「食品もやすいです。すべて冷凍ですけど、これ買いだめにいいですねぇ。一度使ってよければまたここで買うことにしましょうか」
生活雑貨や食品を大きすぎるカートに山積みし、買い物を済ませるが、那智がカートを押している姿は全然似合わない。
「おい、これ乗るのか?」
「多分?」
「大奥様の買い物は量が違うだろう?」
「あ、そうでした……私一度置いてきます。母上たちを頼みますよ?」
「分かった。雪翔がなんとかする!」
「僕?」
嫌だという前に車に積み込んで冬弥は行ってしまい、子供服売り場へと行くと三人がカートを押して沢山服を入れている。
「お婆ちゃん!」
「もう見てきたの?」
「うん。それ、買いすぎ……」
「そんなことないわよぅ。おむつ用の反物に、おむつカバーでしょう?後お洋服も2歳くらいまでのものまで買っておかなきゃ」
「どっちか分かってるの?」
「男の子ですって。でも、もしかして女の子だったらと思って、黄色とかクリーム色というのにしてるの」
「幸さんまで買い物魔だったなんて……僕止められないよ?」と那智を見ると、お手上げだと言った顔をしている。
「栞さんは?」
「だって可愛いんですもの!あ、翡翠ちゃんのイチゴ柄見つけたの。これならいくつか作れるわよ?」と生地を見せられ、後は紳士用品もあったからと、靴下や下着、何故か足袋までカートに入っていた。
「雪翔、ここまで来たらもう止まらんぞ?」
「お婆ちゃん!僕の車椅子乗らなくなっちゃうよ!」
「あら、それはダメだわ。これだけなら乗るかしら?」
「の、乗るはず……」
「でも、あのベビーカーとか言うのも気になるのよねぇ」
「それは後だよ。おむつ縫うんでしょ?それならそっちが先だよ?それに、二歳の子の服でも大きい子なら二歳までに着ちゃうからもったいないよ?」
「そう言えば、冬弥も那智も体が大きくて大変だったわねぇ。京弥もそれなりに大きな体してるし、似たら大変よね?」
「ちょっと見せて」と違うカゴにいらないであろうものをポイポイと分けていくと、カートがスッキリした。
「足りるかしら?」
「赤ちゃんてすぐ大きくなるって聞いたよ?だから大きめ買っておいて、新生児用はやめておけばいいんだって。それに、いくつか入れてあるよ?」
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