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四社巡り
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「そう言えばさ、大学生の金髪君が来るの聞いた?」
「聞いたよ?」
「なんて言ったかな……佐々木?だったかな?」
「本名が長いんですが、登録は佐々木航平君ですよ?どうかしました?」
「冬弥さん、名前の間にもしかして、Mってついてなかった?それか、カタカナでミッシェルって」
「知ってるんですか?」
「僕同じアパートだったよ?中学まで同じ。ハーフだよ?」
「ハーフ?」
と全員驚いている。
「来たのは日本人のお母さんでしたけど」
「再婚だよ?お父さんも日本人」
「無口でしたし、髪は染めているのかと思いました」
「引っこ抜いたら毛根も金髪だから!白っぽかったかな?」
「雪翔仲良かったのか?」
「よく遊んでくれたよ?でも、二つ上だから高校は知らないんだ。その後引っ越したし」
「どこのハーフ?」
「イギリスだったと思うけど、お母さんもイギリスとアメリカのハーフだったような……すごく綺麗なお母さんだったよ。おやつも美味しかったの覚えてる」
「勿体無い!なんで離婚したんだろ?」
「イギリスのお母さんが病気で、帰りたいって言ったんだって。それか引き取るとか。でもお父さんが反対して何回か行ったり来たりお母さんがしてたんだけど、いつの間にか新しい今のおばさんが来てた。僕、まだ小学生だったからそこまでしか知らないけど」
「成程、だから彼の血が……」と那智とブツブツ言っているが、みんなの興味はハーフ。
「やっぱりカッコイイの?」
「冬弥さん見たんでしょ?」
「ええ、無口でしたが、アクセサリーに目がいってしまいましてねぇ。背は私くらいですかねぇ?」
「冬弥さん何cm?」
「私ですか?181cmです」
「高っ!隆弘さんは?」
「俺は183。那智さんはもう少しありそうだけど」
「俺は185だそんなに変わらん」
「堀内さんも高いよね?」
「僕は普通。みんなが高いから小さく見えるんだよ。177だけど」
「待って、みんな高すぎでしょ?」
「海都安心しろ!俺は173だ」
「普通がいた!」
「海都君は?」
「171.3!まだまだ伸びてる途中」
「僕一番ちびだ……栞さんは?」
「私?確か164だったかしら」
「負けた……僕も身長欲しい!」
「まだまだ伸びるって!俺高校入った時160無かったもん」
「本当?」
「おう!」
海都は食いすぎで伸びたとさんざん言われていたが、また顔立ちの話に戻る。
「顔はですねぇ……髪はサラサラのショートですが、前髪が長かったので切りたかったですねぇ。それと鼻も高かったです。あとはお楽しみで」
「ねぇ、目の下にほくろなかった?」
「左目の下に三つ並んでありましたよ?」
「やっぱり航平君だ!」
その後は各々想像をふくらませていたが、お腹もいっぱいになり、消灯に近くなったのでお開きにする。
「冬弥さん、大学って……」
「みんなと同じところの法学部です」
「凄い。でも、派手な人じゃなかったんだけどなぁ」
「大人になれば変わりますよ?」
「そうかな?無口なのは相変わらずなのかな?」
「そうだったんですか?」
「僕、よく遊んでたんだけど、お母さんが日本語があまりできなくて、イギリスの言葉で話してることが多かったんだ。学校では聞き取るのと書くことは出来てたんだけど、話すのは苦手みたいで……僕も苦手だったから公園とかでよくブランコに乗ってたよ?」
「話さずにどうやって遊ぶのか不思議なんですけど」
「え?少しは話すよ?後はぼーっと……」
「聞いたよ?」
「なんて言ったかな……佐々木?だったかな?」
「本名が長いんですが、登録は佐々木航平君ですよ?どうかしました?」
「冬弥さん、名前の間にもしかして、Mってついてなかった?それか、カタカナでミッシェルって」
「知ってるんですか?」
「僕同じアパートだったよ?中学まで同じ。ハーフだよ?」
「ハーフ?」
と全員驚いている。
「来たのは日本人のお母さんでしたけど」
「再婚だよ?お父さんも日本人」
「無口でしたし、髪は染めているのかと思いました」
「引っこ抜いたら毛根も金髪だから!白っぽかったかな?」
「雪翔仲良かったのか?」
「よく遊んでくれたよ?でも、二つ上だから高校は知らないんだ。その後引っ越したし」
「どこのハーフ?」
「イギリスだったと思うけど、お母さんもイギリスとアメリカのハーフだったような……すごく綺麗なお母さんだったよ。おやつも美味しかったの覚えてる」
「勿体無い!なんで離婚したんだろ?」
「イギリスのお母さんが病気で、帰りたいって言ったんだって。それか引き取るとか。でもお父さんが反対して何回か行ったり来たりお母さんがしてたんだけど、いつの間にか新しい今のおばさんが来てた。僕、まだ小学生だったからそこまでしか知らないけど」
「成程、だから彼の血が……」と那智とブツブツ言っているが、みんなの興味はハーフ。
「やっぱりカッコイイの?」
「冬弥さん見たんでしょ?」
「ええ、無口でしたが、アクセサリーに目がいってしまいましてねぇ。背は私くらいですかねぇ?」
「冬弥さん何cm?」
「私ですか?181cmです」
「高っ!隆弘さんは?」
「俺は183。那智さんはもう少しありそうだけど」
「俺は185だそんなに変わらん」
「堀内さんも高いよね?」
「僕は普通。みんなが高いから小さく見えるんだよ。177だけど」
「待って、みんな高すぎでしょ?」
「海都安心しろ!俺は173だ」
「普通がいた!」
「海都君は?」
「171.3!まだまだ伸びてる途中」
「僕一番ちびだ……栞さんは?」
「私?確か164だったかしら」
「負けた……僕も身長欲しい!」
「まだまだ伸びるって!俺高校入った時160無かったもん」
「本当?」
「おう!」
海都は食いすぎで伸びたとさんざん言われていたが、また顔立ちの話に戻る。
「顔はですねぇ……髪はサラサラのショートですが、前髪が長かったので切りたかったですねぇ。それと鼻も高かったです。あとはお楽しみで」
「ねぇ、目の下にほくろなかった?」
「左目の下に三つ並んでありましたよ?」
「やっぱり航平君だ!」
その後は各々想像をふくらませていたが、お腹もいっぱいになり、消灯に近くなったのでお開きにする。
「冬弥さん、大学って……」
「みんなと同じところの法学部です」
「凄い。でも、派手な人じゃなかったんだけどなぁ」
「大人になれば変わりますよ?」
「そうかな?無口なのは相変わらずなのかな?」
「そうだったんですか?」
「僕、よく遊んでたんだけど、お母さんが日本語があまりできなくて、イギリスの言葉で話してることが多かったんだ。学校では聞き取るのと書くことは出来てたんだけど、話すのは苦手みたいで……僕も苦手だったから公園とかでよくブランコに乗ってたよ?」
「話さずにどうやって遊ぶのか不思議なんですけど」
「え?少しは話すよ?後はぼーっと……」
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