50 / 59
第五章 手代木家の陰謀
第50話 安泰じゃない!
しおりを挟む
「今日はどうでした?」
「まあ、想定内でした」
共通テストが想定内なのか、この人は。あたしもそんな風に言ってみたいよ。
「お弁当、美味しかったです。僕の好物ばかり入ってましたね。カボチャの煮物、切り干し大根、鮭の塩焼き、煮卵。海苔で『合格』って書いてあったのには笑ってしまいましたが」
あ、まずかったかな。やっぱり恥ずかしい?
「でも、嬉しかったです。菫さんを思い出して、午後も頑張れました。ありがとうございます」
「明日も玲央さんの好きなもの、入れますね」
一緒に夕食をとりながら、なんだかあたし一人でぎこちない。昼間の手代木家での話がいまだに尾を引いている感じ。
あれから玲央さんの話になったんだ。そこでびっくりするような話を聞いた。
学校から手代木家に連絡が入ったんだって。それで、あたしと玲央さんが二人で生活してることについて確認されて、お爺様は「知ってる」ってしれっと答えたとか。
電話したのがタコだったらしくて、玲央さんが言った「結婚の準備」って言葉をそのままお爺様に伝えてしまって、どうするつもりかと迫ったらしい。
なのに、なのにだ。
お爺様と来たら「ああ、やっと決めたか。これで手代木の家も安泰だ」と言い放ったらしいのだ。
はっきり言って手代木家は全く安泰じゃない。だって玲央さんはあたしの為に偽装結婚しようとしてるんだもん。
そこら辺、お爺様も桜子さんもなんにも知らないみたいだったから、あたしはっきり言ったんだ。
「普通って、お互いが惹かれ合って、それでお付き合いとかするじゃないですか。大地君と桜子さんみたいにデートしたりとか、そういう恋人のお付き合いです。それで、結婚しようかってことになって、プロポーズなんかされて、婚約して、それで婚約者になって、結婚式挙げて、披露宴やって、新婚旅行行って……それで夫婦って感じじゃないですか」
「ええ、そうですわね」
「でもあたし、そういうの全部すっ飛ばして『家政婦』から紙一枚で『妻』に肩書変えようとしてるんです。玲央さんはあたしのことを好きで結婚しようとしてるわけじゃなくて、あたしの生活拠点を死守するための最終手段として結婚という選択をしただけで。だから当然デートもしたこと無いし、そもそも『好き』って言われた記憶がありません。」
「あら……」
「だからあたし、玲央さんに『さあ結婚しましょう』って言われても素直にお受けできないんです。もちろん行く当てもないようなあたしを奥さんにして貰えたら嬉しいけど、玲央さんの負担にはなりたくないですし」
喋りながら自分でも訳が分からなくなっていたら、お爺様と二人で困った顔をして聞いていた桜子さんがティーカップを置いたんだ。
「デートしたことも無いんですの?」
「ありません。っていうか、普通は家政婦と主人はデートってしませんし」
「玲央は菫さんへの好意も伝えていないの?」
「はい、残念ながら。親切にはしてくれますけど、基本的に家政婦と雇い主ですから」
「信じられませんわ」
普通、好意があれば「結婚しましょう」の前に気持ちって伝えますよね。それが無いってことは、好意が無いってことですよね……。
「あの、大地君も『好き』とか言ってくれるんですか」
「ええ、もうつき合い始めて2週間でプロポーズされたましたわ」
「えっ! プ、プロポーズ……の言葉は?」
「There are many ways to be happy in this life, but all I really need is you.って。日本語で言うのが恥ずかしかったみたいですの」
すいません。あたし、英語わかりません。だけどなんだか素敵なことだけ伝わりました。ハッピーとかニードとかユーとか、何か幸せであなたが必要なんですね。ごめんなさい、わかんなくて。
半分いじけながらティーカップを手に取ると、桜子さんが申し訳無さそうにあたしを覗き込んだ。
「ごめんなさいね、菫さん。わたしの躾が甘かったわ」
「へ?」
「本当に困った人よね、玲央って全然女性の気持ちなんかわからないのよ。事務的に婚姻届けを出して『ハイ、あなたは僕の奥さんになりました』で納得できるわけがないのに。彼は左脳だけで生きているんだわ」
ああ、そんな感じです。はい。でも悪気は無いんです、理系って多分そういう生き物です。
「そうよね、菫さんにとって一生の問題ですものね。やっぱり女性に生まれたからには、きちんと恋をして、たくさん『好き』って言って貰って、一緒にたくさん想い出を作って、ロマンティックにプロポーズされて、素敵なお式を挙げて、夢のような新婚旅行をして幸せになりたいわよね。それを紙一枚で済まそうなんて、玲央は一体何を考えているのかしら。もっと菫さんを大切にするべきですわ」
「あ、いえ、そこまでしていただかなくてもいいんですけど、手代木家の未来に関わる問題なので婚姻届けにサインはできません」
あたしが慌てて言うと、桜子さんは「ごめんなさいね、気づいて差し上げられなくて」って言いながらあたしをぎゅっと抱きしめてくれたんだ――。
「どうしました? 箸が進んでいないようですが」
ハッと顔を上げると玲央さんがあたしの顔を心配そうに覗き込んでいた。
「あ、ちょっと考え事です。なんでもないです」
「菫さん、心配事があるなら僕に言ってください」
そんな真剣な目であたしを見ないでください。その心配事の種は全部あなたなんですから。
「いえ、大丈夫です。玲央さんはあたしのことより、明日の試験のことに集中してください」
「まだ僕に隠し事をするんですか? そんな顔をされていたら心配で試験どころじゃありません。ちゃんと話してください」
「試験が終わったら話します。今は試験に集中してください。あたし夕食終わりました、ごちそうさま。お茶淹れてきます」
「菫さん!」
あたしが立つと、玲央さんも一緒に立ち上がった。
「何故僕を避けるんですか。そんなに僕が嫌いですか?」
「そうじゃないです。玲央さんはちゃんとした相手と結……」
両肩を掴まれた。びっくりするくらいの力で。
「だから菫さんに言ってるんじゃないですか」
「あたしのためなんでしょ、好きでもないくせに、あたしを助けるために結婚するんでしょ、そんなのあたし嫌です、玲央さんの負担になるようなことしたくないです、学校辞めます。だから家政婦としてずっと雇ってください」
「学校は辞めちゃダメです。僕はあなたに学校を続けて欲しくて家政婦の仕事を頼んだんです。学校を辞めるなら本末転倒じゃないですか」
「だって手代木の家はどうするんですか」
「今はそんな話はしていません。何故そんなに頑なに拒絶するんですか。菫さん、僕の事嫌いですか? 他に好きな人でもいらっしゃるんですか」
「そんなんじゃないです」
「だったら何故ためらうんです?」
なんでわからないんですか?
「ごめんなさい。ためらってるわけじゃないんです、もう少し考える時間をください」
「まあ、想定内でした」
共通テストが想定内なのか、この人は。あたしもそんな風に言ってみたいよ。
「お弁当、美味しかったです。僕の好物ばかり入ってましたね。カボチャの煮物、切り干し大根、鮭の塩焼き、煮卵。海苔で『合格』って書いてあったのには笑ってしまいましたが」
あ、まずかったかな。やっぱり恥ずかしい?
「でも、嬉しかったです。菫さんを思い出して、午後も頑張れました。ありがとうございます」
「明日も玲央さんの好きなもの、入れますね」
一緒に夕食をとりながら、なんだかあたし一人でぎこちない。昼間の手代木家での話がいまだに尾を引いている感じ。
あれから玲央さんの話になったんだ。そこでびっくりするような話を聞いた。
学校から手代木家に連絡が入ったんだって。それで、あたしと玲央さんが二人で生活してることについて確認されて、お爺様は「知ってる」ってしれっと答えたとか。
電話したのがタコだったらしくて、玲央さんが言った「結婚の準備」って言葉をそのままお爺様に伝えてしまって、どうするつもりかと迫ったらしい。
なのに、なのにだ。
お爺様と来たら「ああ、やっと決めたか。これで手代木の家も安泰だ」と言い放ったらしいのだ。
はっきり言って手代木家は全く安泰じゃない。だって玲央さんはあたしの為に偽装結婚しようとしてるんだもん。
そこら辺、お爺様も桜子さんもなんにも知らないみたいだったから、あたしはっきり言ったんだ。
「普通って、お互いが惹かれ合って、それでお付き合いとかするじゃないですか。大地君と桜子さんみたいにデートしたりとか、そういう恋人のお付き合いです。それで、結婚しようかってことになって、プロポーズなんかされて、婚約して、それで婚約者になって、結婚式挙げて、披露宴やって、新婚旅行行って……それで夫婦って感じじゃないですか」
「ええ、そうですわね」
「でもあたし、そういうの全部すっ飛ばして『家政婦』から紙一枚で『妻』に肩書変えようとしてるんです。玲央さんはあたしのことを好きで結婚しようとしてるわけじゃなくて、あたしの生活拠点を死守するための最終手段として結婚という選択をしただけで。だから当然デートもしたこと無いし、そもそも『好き』って言われた記憶がありません。」
「あら……」
「だからあたし、玲央さんに『さあ結婚しましょう』って言われても素直にお受けできないんです。もちろん行く当てもないようなあたしを奥さんにして貰えたら嬉しいけど、玲央さんの負担にはなりたくないですし」
喋りながら自分でも訳が分からなくなっていたら、お爺様と二人で困った顔をして聞いていた桜子さんがティーカップを置いたんだ。
「デートしたことも無いんですの?」
「ありません。っていうか、普通は家政婦と主人はデートってしませんし」
「玲央は菫さんへの好意も伝えていないの?」
「はい、残念ながら。親切にはしてくれますけど、基本的に家政婦と雇い主ですから」
「信じられませんわ」
普通、好意があれば「結婚しましょう」の前に気持ちって伝えますよね。それが無いってことは、好意が無いってことですよね……。
「あの、大地君も『好き』とか言ってくれるんですか」
「ええ、もうつき合い始めて2週間でプロポーズされたましたわ」
「えっ! プ、プロポーズ……の言葉は?」
「There are many ways to be happy in this life, but all I really need is you.って。日本語で言うのが恥ずかしかったみたいですの」
すいません。あたし、英語わかりません。だけどなんだか素敵なことだけ伝わりました。ハッピーとかニードとかユーとか、何か幸せであなたが必要なんですね。ごめんなさい、わかんなくて。
半分いじけながらティーカップを手に取ると、桜子さんが申し訳無さそうにあたしを覗き込んだ。
「ごめんなさいね、菫さん。わたしの躾が甘かったわ」
「へ?」
「本当に困った人よね、玲央って全然女性の気持ちなんかわからないのよ。事務的に婚姻届けを出して『ハイ、あなたは僕の奥さんになりました』で納得できるわけがないのに。彼は左脳だけで生きているんだわ」
ああ、そんな感じです。はい。でも悪気は無いんです、理系って多分そういう生き物です。
「そうよね、菫さんにとって一生の問題ですものね。やっぱり女性に生まれたからには、きちんと恋をして、たくさん『好き』って言って貰って、一緒にたくさん想い出を作って、ロマンティックにプロポーズされて、素敵なお式を挙げて、夢のような新婚旅行をして幸せになりたいわよね。それを紙一枚で済まそうなんて、玲央は一体何を考えているのかしら。もっと菫さんを大切にするべきですわ」
「あ、いえ、そこまでしていただかなくてもいいんですけど、手代木家の未来に関わる問題なので婚姻届けにサインはできません」
あたしが慌てて言うと、桜子さんは「ごめんなさいね、気づいて差し上げられなくて」って言いながらあたしをぎゅっと抱きしめてくれたんだ――。
「どうしました? 箸が進んでいないようですが」
ハッと顔を上げると玲央さんがあたしの顔を心配そうに覗き込んでいた。
「あ、ちょっと考え事です。なんでもないです」
「菫さん、心配事があるなら僕に言ってください」
そんな真剣な目であたしを見ないでください。その心配事の種は全部あなたなんですから。
「いえ、大丈夫です。玲央さんはあたしのことより、明日の試験のことに集中してください」
「まだ僕に隠し事をするんですか? そんな顔をされていたら心配で試験どころじゃありません。ちゃんと話してください」
「試験が終わったら話します。今は試験に集中してください。あたし夕食終わりました、ごちそうさま。お茶淹れてきます」
「菫さん!」
あたしが立つと、玲央さんも一緒に立ち上がった。
「何故僕を避けるんですか。そんなに僕が嫌いですか?」
「そうじゃないです。玲央さんはちゃんとした相手と結……」
両肩を掴まれた。びっくりするくらいの力で。
「だから菫さんに言ってるんじゃないですか」
「あたしのためなんでしょ、好きでもないくせに、あたしを助けるために結婚するんでしょ、そんなのあたし嫌です、玲央さんの負担になるようなことしたくないです、学校辞めます。だから家政婦としてずっと雇ってください」
「学校は辞めちゃダメです。僕はあなたに学校を続けて欲しくて家政婦の仕事を頼んだんです。学校を辞めるなら本末転倒じゃないですか」
「だって手代木の家はどうするんですか」
「今はそんな話はしていません。何故そんなに頑なに拒絶するんですか。菫さん、僕の事嫌いですか? 他に好きな人でもいらっしゃるんですか」
「そんなんじゃないです」
「だったら何故ためらうんです?」
なんでわからないんですか?
「ごめんなさい。ためらってるわけじゃないんです、もう少し考える時間をください」
7
あなたにおすすめの小説
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
イケメン警視、アルバイトで雇った恋人役を溺愛する。
楠ノ木雫
恋愛
蒸発した母の借金を擦り付けられた主人公瑠奈は、お見合い代行のアルバイトを受けた。だが、そのお見合い相手、矢野湊に借金の事を見破られ3ヶ月間恋人役を務めるアルバイトを提案された。瑠奈はその報酬に飛びついたが……
私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない
朝陽七彩
恋愛
十五年ぶりに君に再開して。
止まっていた時が。
再び、動き出す―――。
*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*
衣川遥稀(いがわ はるき)
好きな人に素直になることができない
松尾聖志(まつお さとし)
イケメンで人気者
*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
契約結婚のはずなのに、冷徹なはずのエリート上司が甘く迫ってくるんですが!? ~結婚願望ゼロの私が、なぜか愛されすぎて逃げられません~
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「俺と結婚しろ」
突然のプロポーズ――いや、契約結婚の提案だった。
冷静沈着で完璧主義、社内でも一目置かれるエリート課長・九条玲司。そんな彼と私は、ただの上司と部下。恋愛感情なんて一切ない……はずだった。
仕事一筋で恋愛に興味なし。過去の傷から、結婚なんて煩わしいものだと決めつけていた私。なのに、九条課長が提示した「条件」に耳を傾けるうちに、その提案が単なる取引とは思えなくなっていく。
「お前を、誰にも渡すつもりはない」
冷たい声で言われたその言葉が、胸をざわつかせる。
これは合理的な選択? それとも、避けられない運命の始まり?
割り切ったはずの契約は、次第に二人の境界線を曖昧にし、心を絡め取っていく――。
不器用なエリート上司と、恋を信じられない女。
これは、"ありえないはずの結婚"から始まる、予測不能なラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる