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しおりを挟むピンクブロンドの女性は、宝石店の2階に住んでいるようです。
「奥様、どうしましょう。乗り込みますか?」
「でもっ・・・。もし、最中だったら・・・」
「最中?! 今、部屋に入ったところですよ? 玄関開けたら2分でHなんてことは・・・」
「17歳のあなたに18禁は見せれないわ」
「でもっ! 奥様ひとりで敵地に突入なんて心配です! あと数か月で18ですし、耳年増だから大丈夫です!」
「耳年増って、どれくらい?」
「これくらいです!」
「えぇ~~っ!!」
「こんな話をしてる間に、時間がどんどん経ってしまうじゃないですか~っ! ますます入りにくくなっちゃいましたよ!」
「もしかしたら、お茶してるだけかもしれないわよね?」
「プラトニック不倫かもしれません!」
「なんだか妄想でお腹一杯になってきちゃったわ!」
「私も妄想で頭ぱんぱんです!」
「「ど~しましょう~!」」
私たちが困っていると、
「マリア、久し振りだね。こんなところで会うなんて」
学園で同じクラスだった、シーナ帝国第2王子フランク様が声をかけてくださいました。
「王子様、お久し振りでございます」
深くお辞儀をする私たち。
相変わらず煌びやかな美しさを誇るフランク王子様は、青みを帯びたサラサラの銀髪に切れ長の美しい瞳がクールです。
「何か困っているのかい? よければ力になるが」
フランク王子様の言葉にリノンは目をらんらんと輝かせたけど、とても相談しにくい内容ですわ。
「なんだか言いにくそうだね。心配だな」
フランク王子様は、リノンに催眠術をかけ、自白させてしまいました。
「フィリオの奴、なんてことを! フィリオなら君を幸せにしてくれると信じて、私は君を諦めたのに!」
怒りに震えるフランク王子様は、護衛を数人引き連れ、宝石店の2階へと駆け上がっていったのでした。
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