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きみが待ってるのは?
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初冬の冷たい風が、ふたりの間を通り過ぎてゆきます。
「だめじゃないか。こんな薄着をして」
「ウサオくん…」
ウサギのウサオは上着を脱ぎ、ウサミに羽織らせました。
「そんな淋しそうな顔をしないで。永遠の別れじゃないんだ」
なだめるように、優しい瞳でつぶやくウサオ。
「だって…。あなたと離れるなんて、耐えられないっ…」
「ウサミ…。きっと、また会えるさ。だから、さよならは言わないよ。またね、ウサミ」
「ウサオさん…」
ひしっと、抱きしめ合うふたり。
「ウサオ~、行くわよ~!」
ウサオくん(5歳)のお母さんウサギが呼びに来ました。
「ちょっと隣町に洋服を買いに行くだけなのに大袈裟なのよ。数時間後には帰ってくるでしょう」
お母さんウサギはあきれて、ウサオくんを抱っこして自家用車に乗せました。
「ウサミちゃん、街に出たついでにプレミアム人参を買ってきてあげるわね」
ウサオ母の言葉に、淋しそうだったはずのウサミは嬉しそうに微笑みました。
「プレミアム人参? すぐに売り切れちゃう、行列ができる美味しい有機野菜専門店のですか?」
「そうよ。楽しみに待っててね」
「はいっ♪ 気を付けて行ってきてくださいね~♪」
えぇっ?
僕と離れる淋しさよりも、プレミアム人参のほうに天秤が傾いてるなんてこと、ないよね?!
「ウサミちゃ~ん、待っててね~!」(僕を!)
走り出す自家用車の窓から、声をかけるウサオ。
「待ってるわ~♪」(ウサオくんとプレミアム人参♪)
ハンカチを振りながら明るく見送るウサミ。
なんだ、この敗北感は~!?
プレミアム人参に嫉妬しつつも、なんとしても売り切れる前に手に入れなければと焦るウサオくんでした。
「だめじゃないか。こんな薄着をして」
「ウサオくん…」
ウサギのウサオは上着を脱ぎ、ウサミに羽織らせました。
「そんな淋しそうな顔をしないで。永遠の別れじゃないんだ」
なだめるように、優しい瞳でつぶやくウサオ。
「だって…。あなたと離れるなんて、耐えられないっ…」
「ウサミ…。きっと、また会えるさ。だから、さよならは言わないよ。またね、ウサミ」
「ウサオさん…」
ひしっと、抱きしめ合うふたり。
「ウサオ~、行くわよ~!」
ウサオくん(5歳)のお母さんウサギが呼びに来ました。
「ちょっと隣町に洋服を買いに行くだけなのに大袈裟なのよ。数時間後には帰ってくるでしょう」
お母さんウサギはあきれて、ウサオくんを抱っこして自家用車に乗せました。
「ウサミちゃん、街に出たついでにプレミアム人参を買ってきてあげるわね」
ウサオ母の言葉に、淋しそうだったはずのウサミは嬉しそうに微笑みました。
「プレミアム人参? すぐに売り切れちゃう、行列ができる美味しい有機野菜専門店のですか?」
「そうよ。楽しみに待っててね」
「はいっ♪ 気を付けて行ってきてくださいね~♪」
えぇっ?
僕と離れる淋しさよりも、プレミアム人参のほうに天秤が傾いてるなんてこと、ないよね?!
「ウサミちゃ~ん、待っててね~!」(僕を!)
走り出す自家用車の窓から、声をかけるウサオ。
「待ってるわ~♪」(ウサオくんとプレミアム人参♪)
ハンカチを振りながら明るく見送るウサミ。
なんだ、この敗北感は~!?
プレミアム人参に嫉妬しつつも、なんとしても売り切れる前に手に入れなければと焦るウサオくんでした。
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