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王の部屋で極上ワインに舌鼓を打つ、ハラグロ公爵とダーク魔術師。
ふたりは王の部屋を乗っ取り、王は他の部屋で軟禁されている。
「そなたの催眠魔術はよく効くのぅ~! 王族は皆、わしの思うがままだ。あとは、逃げたフランツ王子を捕まえるだけ」
ハラグロ公爵は豪華なソファに座り、旨そうにワインをあおった。
「大勢の刺客を送りましたもの。今頃は……」
ダーク魔術師は紫色の長い髪を女らしくかきあげると、含み笑いをした。
「「「言質とったど~~~!」」」
突然の歓声に驚くハラグロ公爵とダーク魔術師。
透明人間になりハラグロ公爵の周りで待機していた衛兵たちは、ふたりの会話を録音し、悪事の証拠とすることにした。
「ハラグロ公爵と魔術師を捕らえ、地下牢に閉じ込めるのだ!」
フランツ王子の命令をいまかいまかと待っていた衛兵たちは、
「「「御意!」」」
大喜びでハラグロ公爵を捕まえお縄にした。
衛兵たちもフランツ王子も透明人間になっているので、ハラグロ公爵からすると、突然、透明なたくさんの手が伸びてきて縄で縛られしょっぴかれて、「え?何が一体ど~なってるの?」という感じなのだった。
「何処へ~?」
「地下牢へ~♪」
「えぇっ! いややいややん!」
ワッショイワッショイとハラグロ公爵を担いでゆくお祭り騒ぎの衛兵たち。
ダーク魔術師は、自分に触れてくる手に気付くとバリアを張り、衛兵たちは手出しできなかった。
「この魔術師は、私が相手をします。あなたは罪なき人々を陥れ滅ぼす存在。許せないわ」
エミルは自分の姿を現し、ダーク魔術師と対峙すると攻撃を開始した!
ゴオォォォォォッ!!
電光石火の速さで風魔法を発動し、ダーク魔術師に強風を放つと部屋の壁ごと吹き飛ばした!
空中に飛ばしたダーク魔術師を追って空を飛び、空中戦へと持ち込むエミル。
「おのれ、こしゃくな!」
ダーク魔術師が反撃とばかりに、魔術で大きな火の塊をエミル目がけて次々と放ってくる!
エミルは水魔法で作った大きな水の塊で、飛んでくる火の塊を全て撃ち落としていった。
怒り狂ったダーク魔術師は、炎の長い刀を発現させ斬りかかってきた。
「うぉりゃぁぁぁぁあっ!」
2mはあろうかという炎の刃を軽くかわしたエミルは、水魔法で作った巨大な水竜巻でダーク魔術師を薙ぎ倒した。
「その程度の攻撃しか出来ないの? もっと全力でかかってきなさいよ!」
ダーク魔術師を煽るエミル。
「この小娘がぁっ!」
エミルの挑発に乗ったダーク魔術師は、全身から魔力を振り絞るように作り出した直径20mほどもある特大の火の塊を、エミルに放ってきたのだった!
ふたりは王の部屋を乗っ取り、王は他の部屋で軟禁されている。
「そなたの催眠魔術はよく効くのぅ~! 王族は皆、わしの思うがままだ。あとは、逃げたフランツ王子を捕まえるだけ」
ハラグロ公爵は豪華なソファに座り、旨そうにワインをあおった。
「大勢の刺客を送りましたもの。今頃は……」
ダーク魔術師は紫色の長い髪を女らしくかきあげると、含み笑いをした。
「「「言質とったど~~~!」」」
突然の歓声に驚くハラグロ公爵とダーク魔術師。
透明人間になりハラグロ公爵の周りで待機していた衛兵たちは、ふたりの会話を録音し、悪事の証拠とすることにした。
「ハラグロ公爵と魔術師を捕らえ、地下牢に閉じ込めるのだ!」
フランツ王子の命令をいまかいまかと待っていた衛兵たちは、
「「「御意!」」」
大喜びでハラグロ公爵を捕まえお縄にした。
衛兵たちもフランツ王子も透明人間になっているので、ハラグロ公爵からすると、突然、透明なたくさんの手が伸びてきて縄で縛られしょっぴかれて、「え?何が一体ど~なってるの?」という感じなのだった。
「何処へ~?」
「地下牢へ~♪」
「えぇっ! いややいややん!」
ワッショイワッショイとハラグロ公爵を担いでゆくお祭り騒ぎの衛兵たち。
ダーク魔術師は、自分に触れてくる手に気付くとバリアを張り、衛兵たちは手出しできなかった。
「この魔術師は、私が相手をします。あなたは罪なき人々を陥れ滅ぼす存在。許せないわ」
エミルは自分の姿を現し、ダーク魔術師と対峙すると攻撃を開始した!
ゴオォォォォォッ!!
電光石火の速さで風魔法を発動し、ダーク魔術師に強風を放つと部屋の壁ごと吹き飛ばした!
空中に飛ばしたダーク魔術師を追って空を飛び、空中戦へと持ち込むエミル。
「おのれ、こしゃくな!」
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エミルは水魔法で作った大きな水の塊で、飛んでくる火の塊を全て撃ち落としていった。
怒り狂ったダーク魔術師は、炎の長い刀を発現させ斬りかかってきた。
「うぉりゃぁぁぁぁあっ!」
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「その程度の攻撃しか出来ないの? もっと全力でかかってきなさいよ!」
ダーク魔術師を煽るエミル。
「この小娘がぁっ!」
エミルの挑発に乗ったダーク魔術師は、全身から魔力を振り絞るように作り出した直径20mほどもある特大の火の塊を、エミルに放ってきたのだった!
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