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 可憐な色とりどりの花たちに心を奪われる。なんて綺麗なのかしら。

「マリー。君に花冠を作ったよ」
 わずか2~3分で見事に編み上げた美しい花冠を、そっとマリーの頭に飾るライ。

「綺麗だよ。マリー」
 キラキラ輝く艶やかな銀髪が風にたなびき、爽やかな声が頭の中に響いてくる。
 あなたのほうが、綺麗です。と、マリーは思った。

「おいっ! そんなキザなことをして、マリーがおまえを好きになったらどうするんだ!」
 マリーとライの間から、にゅっと突然湧いたようにジャックが現れた。

「どうするんだ?」ライがクールに聞くと、
「俺がかわいそうだろ!」と、ジャックは熱く叫んだ。

「可憐な乙女に花冠を編むくらい紳士のたしなみだ」
「そんなの初耳だ!」
「おまえと話してる間に、もう5つも編めたぞ」
 小さな花冠をメスインコたちに乗せてあげるライ。

「キャ~♪ライ様、ステキ~♪」
「私タチ 可愛イ? 可愛イッテ言ッテ~♪」
 甘い言葉をおねだりするメスインコたちに、ライは爽やかな声で、

「可愛いよ」
「「「キャ~~ッ♪」」」
 甘い言葉に、メスインコたちはノックダウン!
 幸せそうな顔で気絶した。

「インコまで虜にするな!」
 どうしてうちのメスインコたちは、こうもイケメンに弱いのか!
 と、ジャックは呆れた。

「ジャック!ライヨリ凄イ花冠ヲ編ンデヨ!」
「ソコソコノ男ハ返上シテ、デキル男ップリヲ見セツテヤルンダ!」
 オスインコたちの声援を受け、ジャックはやる気が漲ってくるのだった。
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