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勝負〇〇〇? その2
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全力疾走してきた怪力ゴリ子さんは勝負パンツを引ったくりながら、勢い止まらず、私とカイルにぶつかってきた。
空高く飛ばされてゆく私とカイル。
さすがに悪いと思ったのか、ゴリ子さんは空中から落ちてくる私とカイルを地上で待ってキャッチしてくれた。
「ごめんね~~!走ってきた勢いで突然止まれなくて飛ばしちゃって!」
ゴリ子さんは平身低頭だ。
「大丈夫よ、これくらい」
こんなことは異世界では日常茶飯事だし。
「勝負パ〇ツだから、ちょっと恥ずかしかったのよ」
「わかるわ」
丁寧に勝負パ〇ツを畳み始めるゴリ子さん。
でも、クッションカバー並みの45㎝くらいはありそうだし、勝負パ〇ツにしては大きめ?
いやでも、ゴリ子さんは身長3m以上はありそうだし、異世界のアイスゴリラ女子の間では最近は大きめが流行っているのかも?
そして、椅子の背にくくりつける紐かと思ってたけど…もしかして、紐パン?
あっ、想像しちゃだめよ私。
「ねぇ、勝負パ〇ツって、何?」
カイルが天使のような無垢な表情で訊いてくる。
カイル…なんて答えにくいことを訊くの。
6歳児はまだ知らなくていいことなのよ?
「カイルくん、ルカちゃんが教えてくれると思うわよ。じゃあね~。拾ってくれて、ありがとうね~」
ゴリ子さんは頬を染め、そそくさと退散していった。
丸投げか~い!
カイルが期待でキラキラした瞳で私を見つめているわ。
どうしましょう。
「勝負パ〇ツって言うくらいだから、履くと勝負に強くなるのかな?」
と、カイルが言うので、
「そうね。そうなんじゃない?」
ということにしておいた。
帰宅後。
元気よく玄関の扉を開けるカイル。
「ただいま~!」
笑顔で出迎えてくれるカイル父母。
「おかえり~! カイル、ルカ」
カイル父のイケメンレオンさんが、私たちをぎゅ~っと愛情一杯に抱きしめてくれる。
「可愛い子供たちよ~! 今日も楽しかったか?」
「うんっ! パパ、僕も勝負パンツ欲しい!」
無邪気なカイルのおねだりに、カイル父母は盛大にズッコケた!
「な…なんでそんな物が欲しいんだ?」
なんとかよろよろと立ち上がり、とりあえず理由を訊くカイル父。
「実はですね、今日、ゴリ子さんの勝負パ〇ツを拾ってしまい、なぜか、カイルは勝負パ〇ツを履けば強くなれると思い込んでしまったんです」
代わりに私が言い訳すると、
「えっ? そうだって、ルカ言ってたよね? 本当は違うの?」
カイルの無垢な視線が痛いわ。
「うん。実は違うの。ごめんね、詳しく言えなくて」
状況をだいたい察したレオンさんが、カイルを説得する。
「カイル。勝負パ〇ツの力に頼って、勝負に強くなったとしても、それは本当の実力ではない。勝負パ〇ツになど頼らず、己の努力と根性で強くなってほしいと、パパは思うぞ」
「…パパ! そうだね。僕が間違ってたよ。勝負パ〇ツで強くなってルカにカッコイイと思われたいだなんて、そんな楽しちゃダメだよね。僕、地道に頑張るよ!」
「カイル!」
「パパ~!」
ひしっと抱きしめ合う、溺愛親子。
とても美しい光景なのだけど、ひとつだけ腑に落ちないことが…。
私は勝負パ〇ツ姿のカイルをカッコイイと思う特殊な趣味は無いのよ~!(汗)
空高く飛ばされてゆく私とカイル。
さすがに悪いと思ったのか、ゴリ子さんは空中から落ちてくる私とカイルを地上で待ってキャッチしてくれた。
「ごめんね~~!走ってきた勢いで突然止まれなくて飛ばしちゃって!」
ゴリ子さんは平身低頭だ。
「大丈夫よ、これくらい」
こんなことは異世界では日常茶飯事だし。
「勝負パ〇ツだから、ちょっと恥ずかしかったのよ」
「わかるわ」
丁寧に勝負パ〇ツを畳み始めるゴリ子さん。
でも、クッションカバー並みの45㎝くらいはありそうだし、勝負パ〇ツにしては大きめ?
いやでも、ゴリ子さんは身長3m以上はありそうだし、異世界のアイスゴリラ女子の間では最近は大きめが流行っているのかも?
そして、椅子の背にくくりつける紐かと思ってたけど…もしかして、紐パン?
あっ、想像しちゃだめよ私。
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カイルが天使のような無垢な表情で訊いてくる。
カイル…なんて答えにくいことを訊くの。
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ゴリ子さんは頬を染め、そそくさと退散していった。
丸投げか~い!
カイルが期待でキラキラした瞳で私を見つめているわ。
どうしましょう。
「勝負パ〇ツって言うくらいだから、履くと勝負に強くなるのかな?」
と、カイルが言うので、
「そうね。そうなんじゃない?」
ということにしておいた。
帰宅後。
元気よく玄関の扉を開けるカイル。
「ただいま~!」
笑顔で出迎えてくれるカイル父母。
「おかえり~! カイル、ルカ」
カイル父のイケメンレオンさんが、私たちをぎゅ~っと愛情一杯に抱きしめてくれる。
「可愛い子供たちよ~! 今日も楽しかったか?」
「うんっ! パパ、僕も勝負パンツ欲しい!」
無邪気なカイルのおねだりに、カイル父母は盛大にズッコケた!
「な…なんでそんな物が欲しいんだ?」
なんとかよろよろと立ち上がり、とりあえず理由を訊くカイル父。
「実はですね、今日、ゴリ子さんの勝負パ〇ツを拾ってしまい、なぜか、カイルは勝負パ〇ツを履けば強くなれると思い込んでしまったんです」
代わりに私が言い訳すると、
「えっ? そうだって、ルカ言ってたよね? 本当は違うの?」
カイルの無垢な視線が痛いわ。
「うん。実は違うの。ごめんね、詳しく言えなくて」
状況をだいたい察したレオンさんが、カイルを説得する。
「カイル。勝負パ〇ツの力に頼って、勝負に強くなったとしても、それは本当の実力ではない。勝負パ〇ツになど頼らず、己の努力と根性で強くなってほしいと、パパは思うぞ」
「…パパ! そうだね。僕が間違ってたよ。勝負パ〇ツで強くなってルカにカッコイイと思われたいだなんて、そんな楽しちゃダメだよね。僕、地道に頑張るよ!」
「カイル!」
「パパ~!」
ひしっと抱きしめ合う、溺愛親子。
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