異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓

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赤い蝶々さんと出会う  その2

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 青い空に大量に浮かんだ7色の球形ゼリーは、キラキラ輝いてとても綺麗です。

 ゼリーの甘い香りに誘われて、黒い魔鳥の群れが飛んできました。
 大きな魔鳥たちはルカの周りをゆっくりと旋回します。
 風に乗って飛んできた魔鳥の羽は、ルカの鼻をくすぐり、
「は~っくしょ~ん!」
 ルカの大きなくしゃみと共に、7色球形ゼリーは動物たちのもとへと降りてゆきました。


 その様子を見ていた動物たちは思いました。
「あれは何だ? 7色のボールかな?」
「星のマークが入った玉を探すのか?」
「いや、7組に分かれて、玉入れ合戦をするんじゃないか?」
「なるほど!」
「こんなこともあろうかと、玉入れの籠の準備はできている!」
「おぉ~!」
「そんなものまで持ち歩いているのか~!」
 相変わらず、驚きの対応力を発揮する泉の森の動物たち。


「なぜか突然、玉入れ合戦が始まるようですね!」
「タヌキツネさんは、いつでも実況できるんですね?」
「実況のマイクは、いつも持ち歩いていますよ! 柴わん太さんも?」
「もちろん、マイマイクです!」
 柴犬マークがキラリと輝くマイマイクを、もふもふの小さなお手てで握っている柴わん太さんが可愛すぎて萌えそうなタヌキツネさん。思わず見とれてしまいました。

「どうしたんですか?」
 つぶらな瞳で見つめられ、くるんとした巻き尻尾が揺れると、タヌキツネさんのハートはきゅ~ん♪と高鳴り、可愛らしい小さなモフ耳の頭をなでなでしたくなってしまうのでした。
 柴犬って、なんて可愛いの♪

 というわけで、地上へと舞い降りてゆく美しい球は、急遽、泉の森玉入れ合戦を開始させてしまったのでした。

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