異世界でのんびり暮らしてみることにしました

松石 愛弓

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オムレツを作ってみた

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 家に帰ると、レオンさんがキッチンで夕食の支度をしていた。
 身重の奥さんを労わってるのかな。

「おかえり」
 野菜を洗っていたのか、流しから振り向き美男のレオンさん。
 イケメンクッキングだぁ~。なんて贅沢なの。

「レオンさん、手伝います!」
「僕も!」

「ハハ。いいよ。まだ子供なんだし、部屋で遊んできな」

「私の国の料理を食べていただけませんか? 久し振りに作ってみたいんです」

「おっ、異国料理か。食べてみたいけど…大丈夫なのか?」

「はい! 生活魔法でアレンジしてやってみます!」

「前向きだな!」

「なので、レオンさんはアーシャさんのそばにいててあげてください」

「ルカッ。おまえ、いいやつだな。行ってくる!」

 レオンさんは余程アーシャさんのそばに行きたかったのか、あっさりとキッチンを明け渡していった。
 虎縞模様の長い尻尾がうきうきと揺れていた。

「そういえば、カイルの尻尾は?」
「ズボンの中」
 そっかぁ、残念。可愛いのに。

 調理台には、巨大な卵(ダチョウの卵くらいある)と、玉ねぎっぽいもの、お肉の塊。

 よし、これはオムレツだね♪

 玉ねぎとお肉を、風の刃で一瞬にしてみじん切り!

 なぜか都合よくあった、塩コショウで味付けしながら、炎の魔法で具を炒め、

 大きなボウルで溶きほぐした巨大卵に塩を少々混ぜて、大きな円形の卵焼きを空中に4つ浮かべる。

 先ほど炒めておいた玉ねぎとお肉を4等分すると、具たちは、空中に浮かぶ卵焼きに包まれていった。

 出来上がったオムレツをお皿でキャッチする。

 トマトを刻んで塩で煮詰めて、ケチャップもどきを作る。

 オムレツには、やっぱりケチャップでハートマークだよね。

 トウモロコシっぽい野菜とミルクもあったので、コーンスープを作って、パンと生野菜のサラダを添える。

 でっきあっがり~♪

 
「レオンさん、アーシャさん、出来ました~♪」
 私がそう言うと、カイルが呼びに行ってくれた。

「おっ、美味そう! ルカの故郷の料理か。楽しみだな!」
「ルカちゃん、作るの速いわね。 良い匂い♪」

「玉ねぎとお肉がね、一瞬で細かく裁断されたり、卵焼きが宙に浮いてたんだよ!」
 カイルが楽しそうに説明する。

「そうか~。そんな作り方があるんだな~」
 レオンさんが感心してくれるけど、私も初めてしてみたんだよ~。

「あっ、卵にお尻のマークが書いてある」

 ハートだよ!

 とにもかくにも、「「「「いっただっきま~す!」」」」

「あっ、美味しい! ルカちゃん、今度、作り方教えてね」
「はい、よろこんで」

「すごく美味いじゃん、これ! また作ってくれよ」
「おいしい!」

 なんだか大好評で嬉しいな♪

「ルカ、食べさせて♪」
 上目遣いで私を見る小悪魔のようなカイル。
 うぅっ。可愛すぎるよ~~っ♪
 
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