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一章 歪んだ生活
第十四話 燃やされた傷痕
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~屋敷 フシールの自室~
三階には各々の自室の他に武器庫や資料室があるがその殆どは鍵が閉まっている
ラルカ「お姉様入っても大丈夫ですか?…もう休まれたのかな…」
渡されていた鍵で部屋の中に入るとフシールは窓際のソファーで眠っていた
ラルカ「なんでベッドで寝てないんだろう…でも可愛い寝顔だな…w」
机の上には本と拳銃、それから火の灯ったキャンドルがあった
ラルカ「まだ完全に溶け切っていない…何か作業してる時に寝落ちちゃったのかな?って眺めてないで起こさないと…お姉様、起きてください!」
フシール「ん…あっラルカちゃ~ん」
ラルカ「おはようございます。結構遅くなっちゃいましたね」
フシール「全然平気だよw今何時?」
ラルカ「二時です。すぐに手当を終わらせるので休むならベッドで休んでくださいね」
フシール「は~い、そうだ!ラルカちゃんも一緒に寝る?」
ラルカ「冗談言う前に怪我の手当をしないと」
怪我をしている場所が多く手当をしようとしていた手をラルカは突如として止めた
ラルカ「あれ…?血が全然流れてないと思ったら傷口が全部焦げてる?」
フシール「最後にリーベリアさんの魔法見れたでしょ?蒼い炎。あれで瞬間的に焼いたんだよ。だから血も止まってるって事」
ラルカ「でもこれって相当痛いんじゃ…」
フシール「そりゃ痛いよwそれに止血は出来たとしてもこれ熱傷だしね」
ラルカ「なら火傷の処置もしないとですね」
そう言いながら足りないものを取りに行こうと立ち上がった
フシール「色々任せちゃってごめんね~」
ラルカ「気にしないでください。悪化させる訳にはいきませんし…」
フシール「どうせどっかに居るでしょ?フィロ兄に伝えれば必要なものとか教えてくれるだろうからさ」
ラルカ「わかりました。少し待っててくださいね」
そう言われてラルカはフィロを探しに部屋を出た
~屋敷 玄関ホール~
フィロはラルカと別れたあとに何人か牢から連れ出して来た人間に指示を出していた
フィロ「それは右側の壁の方持っていって、そこ崩れやすくなってるから気を付けろよ」
ラルカ「あっ、お兄様!今少しだけ宜しいですか?」
フィロ「あれ、フシールの手当はもう終わったの?」
ラルカ「いえ…傷口が焦げていて、その処置の事でお兄様に聞いてきなって言われたんです…」
フィロ「あ~wリーベリアさんそんなに火力上げてたんだ。焼灼止血法は処置がめんどいんだよな…」
ラルカ「焼…灼?」
フィロ「焼灼止血法、焼コテとかで傷口を燃やす止血法だよ。苦痛は伴うけど簡単に安価で出来るからよく使われてたんだ…まぁその分危険だけどな」
ラルカ「詳しいんですね」
フィロ「毒を塗った武器を使うやつも居るからさ、すぐに対処出来れば良いけど出来なかった時は手足を切り落とす事になるんだ。簡単に血が止まらないからこの止血法を使ってそのまま苦しんで死んでいった奴を散々見てきたんだよ」
ラルカ「お兄様達は大丈夫だったんですか?」
そんな此細な問いにフィロは咄咲に言葉を失ったがすぐに笑いながら答えた
フィロ「そこらの雑魚が俺等にそんな大量の血が出るほどの傷をつけれると思う?w」
ラルカ「…ありえませんねwお二人なら無傷で終わらせそうです」
フィロ「そういう事wだからラルカは心配しなくて良いよ。取り敢えずフシールの部屋行くか」
ラルカ「はい。でも修理の方は良いんですか?」
フィロ「指示出しは終わったからあとは大丈夫。見えてないだけで使用人達が見張りしてるから逃げれないしな」
~屋敷 フシールの自室~
フィロ「フシール入るぞ」
フシール「あれ?フィロ兄が来てくれたんだwさっきラルカちゃんだけ来たから何かやってるのかと思ったんだけど」
フィロ「もう平気。さっさと終わらせるぞ」
フシール「ありがと…って痛い痛い!もう少し優しくしてよ!」
フィロ「うるさいなぁw黙って?」
終始騒がしい二人の様子を眺めてラルカは楽しそうに笑っていた。処置が終わると何か思い出したかの様にフィロが声をかけた
フィロ「そうだラルカ、使いたい武器とかって何かある?」
ラルカ「武器…ですか?」
フシール「あ~そういえば決めてなかったね。ラルカちゃんの体格なら短剣とか?」
フィロ「やっぱりそっち系かな、あとは…毒とか?」
フシール「似合うだろうけど扱いがなぁ…毒には慣れとかないとだから徐々に覚えてかないとね。ラルカちゃんはどうしたいの?」
ラルカ「特には…何があるかもわからないので。でも色々試してみたいですね」
フィロ「んじゃ気になったやつ片っ端からやっていくかw取り敢えず今夜はもう寝よう。明日の朝に俺の部屋に来て」
ラルカ「わかりました」
【戦闘】という分野に触れてこなかった少女が果たしてどの様な戦い方になるのか、そして彼女の兄も…いずれ兄妹で戦う日が来てしまうのだろうか?
三階には各々の自室の他に武器庫や資料室があるがその殆どは鍵が閉まっている
ラルカ「お姉様入っても大丈夫ですか?…もう休まれたのかな…」
渡されていた鍵で部屋の中に入るとフシールは窓際のソファーで眠っていた
ラルカ「なんでベッドで寝てないんだろう…でも可愛い寝顔だな…w」
机の上には本と拳銃、それから火の灯ったキャンドルがあった
ラルカ「まだ完全に溶け切っていない…何か作業してる時に寝落ちちゃったのかな?って眺めてないで起こさないと…お姉様、起きてください!」
フシール「ん…あっラルカちゃ~ん」
ラルカ「おはようございます。結構遅くなっちゃいましたね」
フシール「全然平気だよw今何時?」
ラルカ「二時です。すぐに手当を終わらせるので休むならベッドで休んでくださいね」
フシール「は~い、そうだ!ラルカちゃんも一緒に寝る?」
ラルカ「冗談言う前に怪我の手当をしないと」
怪我をしている場所が多く手当をしようとしていた手をラルカは突如として止めた
ラルカ「あれ…?血が全然流れてないと思ったら傷口が全部焦げてる?」
フシール「最後にリーベリアさんの魔法見れたでしょ?蒼い炎。あれで瞬間的に焼いたんだよ。だから血も止まってるって事」
ラルカ「でもこれって相当痛いんじゃ…」
フシール「そりゃ痛いよwそれに止血は出来たとしてもこれ熱傷だしね」
ラルカ「なら火傷の処置もしないとですね」
そう言いながら足りないものを取りに行こうと立ち上がった
フシール「色々任せちゃってごめんね~」
ラルカ「気にしないでください。悪化させる訳にはいきませんし…」
フシール「どうせどっかに居るでしょ?フィロ兄に伝えれば必要なものとか教えてくれるだろうからさ」
ラルカ「わかりました。少し待っててくださいね」
そう言われてラルカはフィロを探しに部屋を出た
~屋敷 玄関ホール~
フィロはラルカと別れたあとに何人か牢から連れ出して来た人間に指示を出していた
フィロ「それは右側の壁の方持っていって、そこ崩れやすくなってるから気を付けろよ」
ラルカ「あっ、お兄様!今少しだけ宜しいですか?」
フィロ「あれ、フシールの手当はもう終わったの?」
ラルカ「いえ…傷口が焦げていて、その処置の事でお兄様に聞いてきなって言われたんです…」
フィロ「あ~wリーベリアさんそんなに火力上げてたんだ。焼灼止血法は処置がめんどいんだよな…」
ラルカ「焼…灼?」
フィロ「焼灼止血法、焼コテとかで傷口を燃やす止血法だよ。苦痛は伴うけど簡単に安価で出来るからよく使われてたんだ…まぁその分危険だけどな」
ラルカ「詳しいんですね」
フィロ「毒を塗った武器を使うやつも居るからさ、すぐに対処出来れば良いけど出来なかった時は手足を切り落とす事になるんだ。簡単に血が止まらないからこの止血法を使ってそのまま苦しんで死んでいった奴を散々見てきたんだよ」
ラルカ「お兄様達は大丈夫だったんですか?」
そんな此細な問いにフィロは咄咲に言葉を失ったがすぐに笑いながら答えた
フィロ「そこらの雑魚が俺等にそんな大量の血が出るほどの傷をつけれると思う?w」
ラルカ「…ありえませんねwお二人なら無傷で終わらせそうです」
フィロ「そういう事wだからラルカは心配しなくて良いよ。取り敢えずフシールの部屋行くか」
ラルカ「はい。でも修理の方は良いんですか?」
フィロ「指示出しは終わったからあとは大丈夫。見えてないだけで使用人達が見張りしてるから逃げれないしな」
~屋敷 フシールの自室~
フィロ「フシール入るぞ」
フシール「あれ?フィロ兄が来てくれたんだwさっきラルカちゃんだけ来たから何かやってるのかと思ったんだけど」
フィロ「もう平気。さっさと終わらせるぞ」
フシール「ありがと…って痛い痛い!もう少し優しくしてよ!」
フィロ「うるさいなぁw黙って?」
終始騒がしい二人の様子を眺めてラルカは楽しそうに笑っていた。処置が終わると何か思い出したかの様にフィロが声をかけた
フィロ「そうだラルカ、使いたい武器とかって何かある?」
ラルカ「武器…ですか?」
フシール「あ~そういえば決めてなかったね。ラルカちゃんの体格なら短剣とか?」
フィロ「やっぱりそっち系かな、あとは…毒とか?」
フシール「似合うだろうけど扱いがなぁ…毒には慣れとかないとだから徐々に覚えてかないとね。ラルカちゃんはどうしたいの?」
ラルカ「特には…何があるかもわからないので。でも色々試してみたいですね」
フィロ「んじゃ気になったやつ片っ端からやっていくかw取り敢えず今夜はもう寝よう。明日の朝に俺の部屋に来て」
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