狂宴〜接待させられる美少年〜

【続編②】空の行方

※レオとユキトの場面になります。

「フェアリーブラック？」

レオがユキトに聞き返す。

「そう。優れた容姿の少年達を被写体にした写真や動画を載せる会員制のSNSだ。アクセス制限が掛けられていて見つけ出すのに苦労したよ。そのサイト、会員費がめちゃくちゃ高い上に紹介制。おまけに会員になるにはかなり厳しい審査があるみたいで、俺達の組織の人間が登録しようとすると弾かれてしまう。少年に性的に興奮する同志が見抜かれて承認されてる感じだ。変態レーダーでも付いてんのかな？」

ユキトは一気に喋り切ると、アイスティーを飲み干した。

「そのサイトにソラがいたの？」

レオが不安げに問いかける。

「あぁ、そうらしい。このサイトに登録している男を見つけ、尋問した。そしたら、"最近、空っていうめちゃくちゃ可愛い子が投稿されるようになって人気を独占してる。登録者数も一気に跳ね上がっている。"って言ってたんだ。実際の写真や動画を見ることは出来なかったが、容姿の特徴からも間違いないと思う。クヌギという男が管理者らしい。」

「…ソラ…もうこんな不安な時間を過ごすのはイヤだ。早くソラに会いたいよ、ユキト…」

「レオ、気を強く持つんだ。かなり時間をかけてしまったけど、場所を特定することが出来たんだ。」

「本当に！？」

「あぁ、スザクさんが配下の部隊を全面的に動かして、四方八方調査させた。空とクヌギという男が居るのは、海外の富豪達が住む小さな島国だ。他国との交流もなく世界地図にも載っていない、謎に包まれた島だ。」

「行くことは出来る？」

「長旅になるけどな。スザクさんがヘリを手配中だよ。」

「ユキト、ありがとう…！」

「礼を言うのはまだ早いよ、レオ。それは、空を助け出した時だ。」

ユキトとレオは拳を突き合わせ、空の救出を誓った。