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【続編②】海②
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「海…ですか?」
空は首を傾げた。
「あぁ。外に出たいって言っていただろ?どうかな?」
「海…行きたい。」
クヌギの思いがけない言葉に驚いたが、それよりも海を見たかった。ずっと監禁されていた空にとって、外の広大な景色をただただ見たかったのだ。
「よし。人が少なくて綺麗な砂浜があるんだ。でもまずは体力を回復させてからだな。明日にでも行こうか。」
「今、行きたい…」
「今から?」
「うん。今すごく海を見たい…です。」
クヌギは時計を見て少し考えてから言った。
「わかった。ただ準備をしたり仕事がしたいから、2時間後でもいいかな?空もご飯を食べたらどう?腹減っただろ。」
そう言うと、クヌギは空の頭を撫でた。
それがあまりに自然な動作で、空はされるがままになっていた。
夕方になり、空はクヌギの車に助手席に乗った。
昨日のリムジンとは違う高級車だった。
クヌギは半袖にサングラスをして、まさに海に向かう格好だった。
丸太のように太い腕が袖から覗く。
昨日はあまり気にしていなかったけど、日が出ている時間は随分暖かい。
空は長袖のシャツを羽織ってきたが、いらなかったかもしれないと思った。
「今日はクヌギさんが運転するんですか?」
「あぁ。プライベートだからね。それに海は20分もあれば着く。この辺りは海に囲まれているからね。」
海に囲まれている?改めてここは何処なんだろうと考えてしまった。
車が走り出し、空は窓を開ける。
久しぶりに感じる外の風はなんだかとても懐かしく、微かに潮の香りがして、空はそっと目を閉じた。
そんな空の様子をクヌギはチラチラと見ていた。
「何ですか?」
視線に気づいた空が聞いた。
「あ、いや。すまん。」
クヌギは慌てたように前を向いた。
「ちゃんと前見て運転してくださいよ。」
空は口を尖らせて言った。
クヌギは、「はは、すまん」と、また謝った。
空は首を傾げた。
「あぁ。外に出たいって言っていただろ?どうかな?」
「海…行きたい。」
クヌギの思いがけない言葉に驚いたが、それよりも海を見たかった。ずっと監禁されていた空にとって、外の広大な景色をただただ見たかったのだ。
「よし。人が少なくて綺麗な砂浜があるんだ。でもまずは体力を回復させてからだな。明日にでも行こうか。」
「今、行きたい…」
「今から?」
「うん。今すごく海を見たい…です。」
クヌギは時計を見て少し考えてから言った。
「わかった。ただ準備をしたり仕事がしたいから、2時間後でもいいかな?空もご飯を食べたらどう?腹減っただろ。」
そう言うと、クヌギは空の頭を撫でた。
それがあまりに自然な動作で、空はされるがままになっていた。
夕方になり、空はクヌギの車に助手席に乗った。
昨日のリムジンとは違う高級車だった。
クヌギは半袖にサングラスをして、まさに海に向かう格好だった。
丸太のように太い腕が袖から覗く。
昨日はあまり気にしていなかったけど、日が出ている時間は随分暖かい。
空は長袖のシャツを羽織ってきたが、いらなかったかもしれないと思った。
「今日はクヌギさんが運転するんですか?」
「あぁ。プライベートだからね。それに海は20分もあれば着く。この辺りは海に囲まれているからね。」
海に囲まれている?改めてここは何処なんだろうと考えてしまった。
車が走り出し、空は窓を開ける。
久しぶりに感じる外の風はなんだかとても懐かしく、微かに潮の香りがして、空はそっと目を閉じた。
そんな空の様子をクヌギはチラチラと見ていた。
「何ですか?」
視線に気づいた空が聞いた。
「あ、いや。すまん。」
クヌギは慌てたように前を向いた。
「ちゃんと前見て運転してくださいよ。」
空は口を尖らせて言った。
クヌギは、「はは、すまん」と、また謝った。
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