狂宴〜接待させられる美少年〜

【続編②】裸の付き合い②

「空は、学校でモテたんじゃない？」

空から少し離れたところに浸かったクヌギは、また他愛のない話をもちかけた。

「…モテませんよ…」

「はは、モテる子の反応だな。まぁこんな可愛い子がいたら男子も女子も放っておかないだろう。」

図星だったようで、空は少し顔を赤らめると、口元までお湯に浸かった。

「だが、もう君は元の生活に戻ることはない。悲しいかもしれないが、ここで新しい人生を始めるんだ。」

「新しい人生…？」

「そう。君はもう闇の世界から抜け出せない。逃げたところでまた誰かが君を狙う。そして監禁される。もう、そういうレールに乗ってしまっているんだよ。」

「…。」

空も頭の中ではわかっていた。

元の生活に戻りたい。

レオや友達に会いたい。

そういう強い気持ちがある一方、戻ったら自分の大切な人たちに危害が及ぶ可能性が高い。

それに、自分は色んな人に辱められ、汚された。

今さら、レオの所に戻るなんて出来ない。

そんな諦めに近い気持ちでいた。

「以前のような扱いを受けるなら、ここで暮らした方が遥かに良いと思わないか？美味しい料理に大きい風呂。望んだものは何でもある。」

クヌギは、空の考えを見透かしたように言い、その言葉に空の心は揺らいだ。