191 / 430
束の間①
しおりを挟む
島田に連れられ、空はレオの部屋までやってきた。
「いいな?10分だぞ」
島田が鍵を開けながら言った。
「うん。わかってる。」
空は小声で答え、ドアノブに手をかける。
島田がその手首を掴むと、釘を刺すように言った。
「さっきの何でもするって言葉、忘れんなよ。戻ったら俺の言う事を聞いてもらうぜ。」
島田が舌なめずりをするのを見て、空は目をそらし、小さくコクリと頷いた。
空は、ゆっくりとレオの部屋の扉を開け、中に入る。
レオの部屋は、空の部屋とほぼ同じ様な作りになっていた。
「…レオ?」
部屋を見回してもレオの姿がなかった。
広い部屋をぐるりと見渡し、レオのベッドに近付く。
少し乱された、レオの掛け布団。
空はそれをじーっと見つめると、少し戸惑いがちに手に取った。
まだほんのり温かい。
レオのぬくもりをほのかに感じ、思わず布団を抱きしめた。
その時、浴室のドアが開く音がして、空はバッと後ろを振り向いた。
「…ソラ?」
そこには、腰にバスタオルを巻き、少し驚いた表情をしたレオがいた。
「…レオ…ッ!」
久しぶりに見るレオの姿に、空は涙が溢れそうになるのをグッと堪えた。
「いいな?10分だぞ」
島田が鍵を開けながら言った。
「うん。わかってる。」
空は小声で答え、ドアノブに手をかける。
島田がその手首を掴むと、釘を刺すように言った。
「さっきの何でもするって言葉、忘れんなよ。戻ったら俺の言う事を聞いてもらうぜ。」
島田が舌なめずりをするのを見て、空は目をそらし、小さくコクリと頷いた。
空は、ゆっくりとレオの部屋の扉を開け、中に入る。
レオの部屋は、空の部屋とほぼ同じ様な作りになっていた。
「…レオ?」
部屋を見回してもレオの姿がなかった。
広い部屋をぐるりと見渡し、レオのベッドに近付く。
少し乱された、レオの掛け布団。
空はそれをじーっと見つめると、少し戸惑いがちに手に取った。
まだほんのり温かい。
レオのぬくもりをほのかに感じ、思わず布団を抱きしめた。
その時、浴室のドアが開く音がして、空はバッと後ろを振り向いた。
「…ソラ?」
そこには、腰にバスタオルを巻き、少し驚いた表情をしたレオがいた。
「…レオ…ッ!」
久しぶりに見るレオの姿に、空は涙が溢れそうになるのをグッと堪えた。
1
お気に入りに追加
2,410
あなたにおすすめの小説
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる