暗殺少年

はる

文字の大きさ
上 下
44 / 89

4-11

しおりを挟む
外はすっかり暗くなっていた。

ユキトは、スザクに連れられてショッピングモールの屋上へやってきた。

「…すごい…」

ユキトの目の前に広がったのは、美しい夜景だった。

交差する色とりどりの光がユキトを魅了した。

「ここの屋上は夜景が綺麗なんだよ。ユキトに見せたくてね。」

「…なぁ、スザクさん」

「ん?」

「なんか、俺、今日一日で沢山の初体験をしたよ。すごく不思議な感じた。でも、なんていうか、楽しかった。ありがとう、スザクさん」

ユキトはスザクの方を見て言った。

その後ろではキラキラと輝く夜景が見えた。

「ユキト、君はとても純粋な心を持っている。その心を無くさないでほしい。こう言うと怒るかもしれないが、ユキトは暗殺者として生きるべきじゃないんだ。」

そう言うと、スザクはユキトを抱きしめた。

「え、ちょっと、スザクさん…!?」

「好きだ、ユキト」

動揺するユキトを更に動揺させる一言をスザクは、言った。

「…は?」

ユキトはスザクの胸の中で、思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。

スザクはユキトを正面に見据え、改めて目を見て言った。

「私はユキトの事が好きだ。ずっと好きだった。」

「…スザクさん…」

スザクの本気が伝わり、ユキトは黙り込んでしまった。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々

yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

処理中です...