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ユキトが目を覚ますと、ベッドの上にいた。
「身体は大丈夫か?」
椅子に座っていたスザクが声をかけた。
「ここは…?」
「私の仮住まいのようなものだ」
随分殺風景な部屋だとユキトは思った。
「俺、気を失っていたの?」
「あぁ、私の腕の中でね」
「スザクさんが助けてくれたのか。俺は…任務に失敗して、捕まって、挙げ句の果てにスザクさんに助けてもらって、自分が許せない…っ」
ユキトは悔しそうに言った。
「ユキト、今回の件は私の判断ミスだ。情報不足のまま君を現場に向かわせてしまった。君は決して悪くない。悪いのは私だ。すまなかった」
「スザクさん…」
「あと、君の服とカメラを取り返すまでの余裕がなかった。許してほしい」
そう言われ、ユキトはふと自分が全裸であることに気付き、慌てて布団で身体を隠した。
そして言った。
「スザクさん、次は必ずあいつらを叩き潰してやる。だから、もう一度チャンスがほしい」
「ユキト、ありがとう。勿論そのつもりだよ。ただ無茶はしないでほしい。君は優秀なエージェントだが、私はそれ以上に君を大事に思っている」
そう言うとスザクはユキトの寝ているベッドに腰掛けた。
「あいつらに何をされたか教えてくれないか?服を脱がされたのか?」
ユキトは顔を少し赤らめたが、報告の義務もあるので何をされたかを伝えた。
「写真を撮っていた事がバレて、カメラを探す為に服を脱がされた…。敵のリーダー格、ベスという奴が、俺の身体をまさぐって、下着に隠していたカメラを奪われた」
「身体は大丈夫か?」
椅子に座っていたスザクが声をかけた。
「ここは…?」
「私の仮住まいのようなものだ」
随分殺風景な部屋だとユキトは思った。
「俺、気を失っていたの?」
「あぁ、私の腕の中でね」
「スザクさんが助けてくれたのか。俺は…任務に失敗して、捕まって、挙げ句の果てにスザクさんに助けてもらって、自分が許せない…っ」
ユキトは悔しそうに言った。
「ユキト、今回の件は私の判断ミスだ。情報不足のまま君を現場に向かわせてしまった。君は決して悪くない。悪いのは私だ。すまなかった」
「スザクさん…」
「あと、君の服とカメラを取り返すまでの余裕がなかった。許してほしい」
そう言われ、ユキトはふと自分が全裸であることに気付き、慌てて布団で身体を隠した。
そして言った。
「スザクさん、次は必ずあいつらを叩き潰してやる。だから、もう一度チャンスがほしい」
「ユキト、ありがとう。勿論そのつもりだよ。ただ無茶はしないでほしい。君は優秀なエージェントだが、私はそれ以上に君を大事に思っている」
そう言うとスザクはユキトの寝ているベッドに腰掛けた。
「あいつらに何をされたか教えてくれないか?服を脱がされたのか?」
ユキトは顔を少し赤らめたが、報告の義務もあるので何をされたかを伝えた。
「写真を撮っていた事がバレて、カメラを探す為に服を脱がされた…。敵のリーダー格、ベスという奴が、俺の身体をまさぐって、下着に隠していたカメラを奪われた」
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