18 / 50
着替え(※微)
しおりを挟むレイちゃんは、休み時間になると大抵俺のところに小走りで駆け寄ってきて、他愛のない話をしてくれる。
俺はそれを聞くのが好き。
そこにレイちゃんの友達も集まってきて騒がしくなる。
それも嫌いじゃない。
皆に囲まれて楽しそうなレイちゃんの顔を見るのが好きだから。
それがいつもの光景だったけど、今日、レイちゃんは俺の所へは来なかった。
かといって他の友達の所に行くわけでもなく、ぼんやりとしていた。
レイちゃんは優しいから、俺のせいで色々悩んでいるんだと思った。
俺は罪悪感に狩られ、声を掛けようと思ったけどなかなか出来なかった。
「俺のことは気にしないでいい」と言ったところで、レイちゃんは優しいからきっと気にする。
そう思うと掛けるべき言葉が見つからず、ただ後ろの席からレイちゃんの背中を見守ることしか出来なかった。
次は体育の授業だった。
クラスのみんなが一斉に体操着に着替え始める。
いつものレイちゃんは何故か凄い勢いで早着替えをする。
それはもう目にも止まらぬ光の速さ。
クラスメイトにレイちゃんの裸が晒されないから安心する反面、残念に思う己にいつも嫌気がさしてしまう。
でも、今日のレイちゃんは、亀のようにノロノロとシャツを脱いだ。
目が虚ろで、まるで魂が抜けている様だ。
クラスメイトの一人がレイちゃんに近付いて、少し大きめの声で言った。
「なぁ、玲愛の体ってなんかエロいよな。」
その声を契機に、2、3人がレイちゃんの元に集まってきた。
「な、何言ってんだよ…!んな訳ないだろ! 」
レイちゃんは、ふと我に返った様子で、慌てて体操着を着ようとするも、クラスメイトに阻まれた。
「んな訳あるって。だってさ、色白いし、綺麗な肌してんじゃん。」
「それな!玲愛、着替えるのいっつも早いから気付かなかったけど、めっちゃ色白だよな。」
「それになんか腰つきとかエロくね?細いのに肉付きが良いっていうか、柔らかそう。」
クラスメイトがレイちゃんを囲むと口々に言った。
「そんなジロジロ見るなよ…!恥ずいじゃん。」
レイちゃんは、おちゃらけたように言っていたけど少し顔が赤らんでいるのが見えた。
「乳首とかさ、なんかちっちゃくて可愛いよな。」
「しかも、すげーピンク色。男でこんな綺麗な乳首見た事ないよ。」
そう言うと、クラスメイトの一人があろう事かレイちゃんの乳首を指でツンとつついた。
「あん…ッ」
レイちゃんは漏れ出た高い声に慌てて両腕で胸を隠した。
その様子を見たクラスメイト達はゴクリと喉を鳴らした。
「玲愛、今の声なに!?めっちゃエロいんだけど…」
そう言ってクラスメイトが今度はレイちゃんの脇腹を悪戯っぽく指先でツーっと滑らせた。
「ひゃぁ…、やめ…ッ」
「やば、玲愛ってもしかしてめちゃくちゃ敏感?」
クラスメイトがまた体を触ろうと手を伸ばした瞬間、俺の体は考えるより先に動いた。
俺はそれを聞くのが好き。
そこにレイちゃんの友達も集まってきて騒がしくなる。
それも嫌いじゃない。
皆に囲まれて楽しそうなレイちゃんの顔を見るのが好きだから。
それがいつもの光景だったけど、今日、レイちゃんは俺の所へは来なかった。
かといって他の友達の所に行くわけでもなく、ぼんやりとしていた。
レイちゃんは優しいから、俺のせいで色々悩んでいるんだと思った。
俺は罪悪感に狩られ、声を掛けようと思ったけどなかなか出来なかった。
「俺のことは気にしないでいい」と言ったところで、レイちゃんは優しいからきっと気にする。
そう思うと掛けるべき言葉が見つからず、ただ後ろの席からレイちゃんの背中を見守ることしか出来なかった。
次は体育の授業だった。
クラスのみんなが一斉に体操着に着替え始める。
いつものレイちゃんは何故か凄い勢いで早着替えをする。
それはもう目にも止まらぬ光の速さ。
クラスメイトにレイちゃんの裸が晒されないから安心する反面、残念に思う己にいつも嫌気がさしてしまう。
でも、今日のレイちゃんは、亀のようにノロノロとシャツを脱いだ。
目が虚ろで、まるで魂が抜けている様だ。
クラスメイトの一人がレイちゃんに近付いて、少し大きめの声で言った。
「なぁ、玲愛の体ってなんかエロいよな。」
その声を契機に、2、3人がレイちゃんの元に集まってきた。
「な、何言ってんだよ…!んな訳ないだろ! 」
レイちゃんは、ふと我に返った様子で、慌てて体操着を着ようとするも、クラスメイトに阻まれた。
「んな訳あるって。だってさ、色白いし、綺麗な肌してんじゃん。」
「それな!玲愛、着替えるのいっつも早いから気付かなかったけど、めっちゃ色白だよな。」
「それになんか腰つきとかエロくね?細いのに肉付きが良いっていうか、柔らかそう。」
クラスメイトがレイちゃんを囲むと口々に言った。
「そんなジロジロ見るなよ…!恥ずいじゃん。」
レイちゃんは、おちゃらけたように言っていたけど少し顔が赤らんでいるのが見えた。
「乳首とかさ、なんかちっちゃくて可愛いよな。」
「しかも、すげーピンク色。男でこんな綺麗な乳首見た事ないよ。」
そう言うと、クラスメイトの一人があろう事かレイちゃんの乳首を指でツンとつついた。
「あん…ッ」
レイちゃんは漏れ出た高い声に慌てて両腕で胸を隠した。
その様子を見たクラスメイト達はゴクリと喉を鳴らした。
「玲愛、今の声なに!?めっちゃエロいんだけど…」
そう言ってクラスメイトが今度はレイちゃんの脇腹を悪戯っぽく指先でツーっと滑らせた。
「ひゃぁ…、やめ…ッ」
「やば、玲愛ってもしかしてめちゃくちゃ敏感?」
クラスメイトがまた体を触ろうと手を伸ばした瞬間、俺の体は考えるより先に動いた。
1
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・不定期
悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい
椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。
その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。
婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!!
婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。
攻めズ
ノーマルなクール王子
ドMぶりっ子
ドS従者
×
Sムーブに悩むツッコミぼっち受け
作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。
信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる