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翌日敦は藍へによりも早く
『おはよう。ハナさん』
『学校行ってきます。いつでも連絡ください』
と送っていた
おはようございますか迷ったけれど、距離を感じたのでございますは消去した
返事は来ないかもしれないが、大学に行ったという事が伝われば、待ち合わせに来た時に呼びやすいだろうという配慮というか、ぶっちゃけ呼んで欲しかった
それ意外でも連絡をくれるならいつだって欲しい
それをいい感じにまとめた結果コレだ
『おはよう』
『昨日はごめん』
一応藍にも送っておく
機嫌が治るまで、ごめんと送り続ける事になるだろう
ハナさんからの連絡は来ないまま、藍との方が順調で
『土曜日会えたら仲直りしてあげる』
逆を言えば土曜日に会わなかったらアウトって事だ
断るなって意味だろう
『俺も会いたいよ』
思ってもいない事を送っていた
藍とのやり取りはテストに似ている
思っている事よりも正解を探さないといけない
答えはイージーだが、送られて来る度キリキリする
そんなところも可愛いと思っていた事もあった
こんな答えが欲しいんだろっw
わかりやすいんだよコイツめw………的な?
ブルルッ
藍からキュンの絵文字が送られて来た
正解を意味するこの黄色い手を
最近嫌いになりかけている
「結局社交辞令だったって事だよな」
「だよな…大人だし」
友人達もきっと昨日帰ってハナさんのインスタを見たのだろう
何も投稿されていない名前も適当なあのアカウントは
捨て垢だって言われても仕方がない
敦程の熱も行動力もない友人達が、DMしたとも思えなかった
「敦は?DM来た?」
「わけねーだろ。おまえが言ったんじゃん
相手にされるわけねーって」
「だよな。やっぱそうだったろw」
「あぁ、おまえの言う通りだよ」
良い気分の友人を見ながら、ため息をついた敦の方が優越感に満ち溢れている事に誰が気付くだろう
自分だけ花香さんの名前を知っていて
ハナさんと呼ぶ事を許されている
ハナさんからの返事が来ない事を不安にも思っていたが、この会話で藍との鬱憤すら吹き飛んでしまう
やっぱり持つべき者は友人だ
「結局誰を待ってたのかね」
「あの人が待つような奴がこの大学にいるって事だろ?」
「そんな奴いたら目立ちそうだけど…」
「実は誰かのねーちゃんだったとか」
「あり得るな」
「ちょっと歳の離れてるねーちゃんでしたってんなら…まぁ…」
友人達が適当な話に夢中になっている
「違うと思う」とは言い出さなかった
確信はないけど、ハナさんが待っていたのは多分男
しかも付き合いたてか、その手前
敦が付き合って来た元カノ達が
初めてのデートで嬉しさと緊張とを見せたような
あれに似た感じを持っていた
だから余計に胸を擽られたんだと思う
「まぁ、あんなもう幻のような人よりさ…」
「は?」
ハナさんは幻ではなく、ちゃんと存在して敦とやり取りしている
「キレる所じゃねーだろw」
「だってそこはマーボーローシーだろ?」
チョコプラ松尾のIKKOのモノマネのモノマネをして誤魔化した
「そっかマーボーローシーだったわwww」
「www」
感情的になったのは友人の発言もさることながら
確信もないまま、誰かも分からないソイツに
嫉妬してるタイミングでもあったからだ
「で、本題なんだけど、マーボーローシーじゃない女の子達と遊びに行くってどうよ?」
「マジか」
「オレの高校の友達だけどな」
「アリ寄りのアリ」
「土曜日行く人ー!」
「はい!」
「はい!」
「あー…」
迷っているのは彼女がいる友人だ
「俺はパス」
「えー?敦が有り得んくね?」
「迷うくらいは浮気じゃねーぞ?」
「急にどうしたよ」
「デートだよ」
「ハイハイ自慢の方ね」
「JKと~」
「いってら~」
結局敦以外の4人で行く事になったようだ
もちろんいつもなら行ってただろう
藍とも気まずいが、バスケ部でどうしても…って理由をつければなんとかなる
でもハナさんと出会ってしまった今
あんなに物色していた校内の女子達さえ急に興味が無くなってしまった
かと言ってハナさんとどうこうなる見込みがない現在
藍とデートして険悪なやり取りを終わらせる為に
仲直りセックスする事を優先した
『おはよう。ハナさん』
『学校行ってきます。いつでも連絡ください』
と送っていた
おはようございますか迷ったけれど、距離を感じたのでございますは消去した
返事は来ないかもしれないが、大学に行ったという事が伝われば、待ち合わせに来た時に呼びやすいだろうという配慮というか、ぶっちゃけ呼んで欲しかった
それ意外でも連絡をくれるならいつだって欲しい
それをいい感じにまとめた結果コレだ
『おはよう』
『昨日はごめん』
一応藍にも送っておく
機嫌が治るまで、ごめんと送り続ける事になるだろう
ハナさんからの連絡は来ないまま、藍との方が順調で
『土曜日会えたら仲直りしてあげる』
逆を言えば土曜日に会わなかったらアウトって事だ
断るなって意味だろう
『俺も会いたいよ』
思ってもいない事を送っていた
藍とのやり取りはテストに似ている
思っている事よりも正解を探さないといけない
答えはイージーだが、送られて来る度キリキリする
そんなところも可愛いと思っていた事もあった
こんな答えが欲しいんだろっw
わかりやすいんだよコイツめw………的な?
ブルルッ
藍からキュンの絵文字が送られて来た
正解を意味するこの黄色い手を
最近嫌いになりかけている
「結局社交辞令だったって事だよな」
「だよな…大人だし」
友人達もきっと昨日帰ってハナさんのインスタを見たのだろう
何も投稿されていない名前も適当なあのアカウントは
捨て垢だって言われても仕方がない
敦程の熱も行動力もない友人達が、DMしたとも思えなかった
「敦は?DM来た?」
「わけねーだろ。おまえが言ったんじゃん
相手にされるわけねーって」
「だよな。やっぱそうだったろw」
「あぁ、おまえの言う通りだよ」
良い気分の友人を見ながら、ため息をついた敦の方が優越感に満ち溢れている事に誰が気付くだろう
自分だけ花香さんの名前を知っていて
ハナさんと呼ぶ事を許されている
ハナさんからの返事が来ない事を不安にも思っていたが、この会話で藍との鬱憤すら吹き飛んでしまう
やっぱり持つべき者は友人だ
「結局誰を待ってたのかね」
「あの人が待つような奴がこの大学にいるって事だろ?」
「そんな奴いたら目立ちそうだけど…」
「実は誰かのねーちゃんだったとか」
「あり得るな」
「ちょっと歳の離れてるねーちゃんでしたってんなら…まぁ…」
友人達が適当な話に夢中になっている
「違うと思う」とは言い出さなかった
確信はないけど、ハナさんが待っていたのは多分男
しかも付き合いたてか、その手前
敦が付き合って来た元カノ達が
初めてのデートで嬉しさと緊張とを見せたような
あれに似た感じを持っていた
だから余計に胸を擽られたんだと思う
「まぁ、あんなもう幻のような人よりさ…」
「は?」
ハナさんは幻ではなく、ちゃんと存在して敦とやり取りしている
「キレる所じゃねーだろw」
「だってそこはマーボーローシーだろ?」
チョコプラ松尾のIKKOのモノマネのモノマネをして誤魔化した
「そっかマーボーローシーだったわwww」
「www」
感情的になったのは友人の発言もさることながら
確信もないまま、誰かも分からないソイツに
嫉妬してるタイミングでもあったからだ
「で、本題なんだけど、マーボーローシーじゃない女の子達と遊びに行くってどうよ?」
「マジか」
「オレの高校の友達だけどな」
「アリ寄りのアリ」
「土曜日行く人ー!」
「はい!」
「はい!」
「あー…」
迷っているのは彼女がいる友人だ
「俺はパス」
「えー?敦が有り得んくね?」
「迷うくらいは浮気じゃねーぞ?」
「急にどうしたよ」
「デートだよ」
「ハイハイ自慢の方ね」
「JKと~」
「いってら~」
結局敦以外の4人で行く事になったようだ
もちろんいつもなら行ってただろう
藍とも気まずいが、バスケ部でどうしても…って理由をつければなんとかなる
でもハナさんと出会ってしまった今
あんなに物色していた校内の女子達さえ急に興味が無くなってしまった
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