願い 第1部 【R18】

RiTa

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どれ位の時間そうしていたのか、暗闇に慣れ出した視力が、見慣れた室内を映しはじめると

沈黙を続ける携帯への期待が、それを待ち続ける自分へのバカバカしさと情けなさに飲まれ消されていきました

“無かった事”にしなければ、立ち直れなくなりそうで、急いで玄関を帰宅時と同じように方付け拭き整えたら、浴室に向かうついでの事のようにストッキングを脱ぎ、即座にキッチン横に備えてあるフタ付きのゴミ箱へと1度も見ないまま破棄

浴室の前で下着を脱いた時、それすらも私の中では今後の為には“あってはならない物”と認識したのか、ストックしているコンビニのレジ袋に押し込み、1度も見ずにキッチン横のフタ付きのゴミ箱へ

シャワーで全てを洗い流し、いつもは使わない湯船にまで浸かると、完全に打ち消す事の出来ないさっきまでの自分を“被害者”として誤魔化すことをしていました

ー送り主は誰だろうー

適当なイタズラであって欲しい…

もしかしたら、私の携帯番号を知っている人の中にいるのかもしれない…

顔は写ってないけれど、写真はどうするつもりなんだろう…

降りる駅は知っていたのか、偶然なのか…

どうして私の隠した気持ちを知っていたのだろう…

考えれば考えるほど、誰にも相談出来ないネガティヴな不安に支配されていきました

ジッとしていたら押しつぶされそうで、浴室を出ると、疑いきれない隠しカメラやマイクの存在を部屋中探し続けましたが、それらしい物は見つからないまま夜が明け、結局一睡もせずに出勤したのです

「おはようございます」
「おはよう!」
「うぃーっす」

いつもと何も変わらない職場の空気に安心して、いつもと同じように過ぎて行く時間に、昨日のことは夢だったのかもしれないとまで思えるようになった夕方

「こんな時間に悪いんだけど、コレ、明日までに頼めない?」

申し訳無さげに振られた営業部からの急ぎの仕事は、私にはまさに〔渡りに船〕

早い時間には、絶対に帰りたくありませんでした

「大丈夫ですよ、明日までにそちらのデスクに置いておきます」

「助かるよ!」

書類を受け取り、進行中の業務を終わらせる頃にはもう定時も過ぎていて

一つの書類を終わらせる度に、1度リセットの意味で引き出しからポーチを取り出し、目薬をするのですが

この時もそうした後に、遠い景色に視界を合わせると、オフィスに残る数人が見えたので、人数分のコーヒーを入れに、給湯室へと席を外しました

それらを配り終え、再び自分のデスクに戻ったら、ポーチをしまい忘れていた事に気付いたのです

席に座り、引き出しを引くと

「!!」

慌てて閉めた引き出しは、“バンッ”と大きな音を立てました

「どうした?」
「す、すみません、何でもありません」

動揺を隠し、オフィス内の注目が、それぞれの仕事に戻った事を確かめてから

再びそっとゆっくり引き出しを引き明けると、やはり間違えではありません

昨日携帯に送られて来た写真が、プリントされてそこにあったのです

動揺と不安

何度も目薬を使ったその日、引き出しをこの時初めて開けた訳ではありません

オフィスに残る人々の中に、その人がいるかもしれない

そうでなくても、あのメールを送っている人物は、社内の人間である可能性が、相当高いのです

急に見えない視線を感じ、周りを見渡しました

(誰が…?)

みんなが怪しく思えて、こうして動揺している姿も見られているのかもしれない

それだけでなく、その日1日中、そうやって見られていたのかもしれない

それに気付いた時

恥ずかしさや不安や悔しさや泣き出しそうな感情で

私の膣はキュッと締まり、トロっと何かを溢れさせました

それを知っているかのように、短い機械音と振動が鳴り

誰にも見られないようにそれを開くと

【トイレで下着を脱いでこい】

慌てて周りを見渡しましたが、スマホやiPhoneを手にしている数人は、通話している人も含め誰1人とこちらを見てはおらず、誰がそれを送ったのかは、判別出来ません

動こうとしない私を急かすように

【みんなに写真を見られる方が嬉しいのか?】

寝不足は私の判断力を鈍らせ、みんなに写真をバラ撒かれると思った私の再び膣はキュッと締まり、周りを気にしながら、スマホを持って足早にトイレへと向かっていました

個室で下着を脱ぎ、素肌の上からストッキングを履き直していると

【ブラとセットで備品室の隅に置いてこい】

ブラまでも外さなければいけない事に脳は理性を保っていましたが、身体はストッキングに染みを作ったのです

素肌にシャツを着て、その上からニットを着たら、周りにはバレません

それでも、これから誰も気付かないところで、私の乳首はシャツに擦られ続け、その姿を社内に残る数人に見られるのです

丸めた下着をニットに隠し、指示どおり誰もいない備品室の誰にも見られない隅に置いて、肩を丸め自分のデスクに戻るまでに

私の膣は、吸収能力のないストッキングの腿までをすでに濡れ垂らしていました
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