小林さんと中村さん【R18】

RiTa

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その28(1)

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プププププ…プププププ…

どこからか、くぐもったスマホの音がしてる事に気づいて目を開けました

身体を動かそうとすると、自分の身体ではないみたいに重く固まって軋み、首だけで右側を見ると、中村さんがキレイな顔で寝ています

反対のベットサイドにある自分の荷物の中で、それが鳴っていると思い、中村さんを起こさないようバックに手を伸ばしました

“届かない…”
仕方無く足をベットから降ろし立ち上がろうとする前に、膝が身体を支えてはくれない事を察して、身体を滑らせるようにベットサイドに腰を下ろし、音が出ないようスマホをバックから出さずに確認しようとバックを開けると
くぐもっていた音が大きくなり、焦って通話ボタンを押していました

1度中村さんを確認すると、ぐっすり寝ているようで安心し、繋がったスマホの画面を見るとあの“MRの元彼”からで

“もしもし?あれ?聞こえてる?”

スマホから漏れている元彼の声を塞ぐような思いで、耳に充てると

「はい…」

“あ…オレ…”

「うん…」

“久しぶり…”

「うん…」

“大丈夫?具合でも悪い?”

「ううん…」

“オレさ、またそっちに戻れる事になったから…何ていうか…連絡したくなって…”

「うん…」

“もう…彼氏…出来た?”

「ううん…」

“そっか…なら…って言うか…大丈夫?具合悪そうだけど…”

「ううん…」

最小限の声と言葉で答える私に気づいたのでしょう

“あ…ごめん、今都合悪い?もしかして…誰かそこにいる?”

無意識に中村さんの寝顔を見ていました

「うん…好きな人…」

まだぼんやりとしていた脳が指令を出す前に、口がそう言っていました
一瞬の間があいて

“そっか…”

今思えば、彼氏じゃない好きな人とそうなんだと思った間だったのかもしれません

“何かあったら連絡してくれていいから…”

相手に遊ばれてるかもしれないとも思ったのでしょう
実際中村さんがどう思っているのか、私でさえ分からないのですから…

それでもその時はそんな事は全く気づかず
連絡することはないだろうと思いながら

「うん…ありがとう…」

“ああ…じゃ…”

「うん…」

切れたスマホの画面を見ると23時50分
まだ今日だったんだと思いながら、スマホの電源を落としベットにそーっと這い上がり、中村さんの寝顔を見ながら、今この時も夢の中なのかもしれないと現実と夢の間で目を閉じました























コーヒーの香りがして目を覚ますと
コーヒーを飲みながらベットサイドに腰かけて、こちらを見ている中村さんと目が合いました

「おはよう」
「おはよう…ございます」

寝起きを見られたくなくてすぐに枕に顔を埋めると

「良く眠れたみたいだな…コーヒーかオレンジジュースどっちがいい」
「オレンジジュース…です」
「今持って来る」
「大丈夫です!自分で行くんで」
言いながら身体を起こそうとしたらガチガチで
「とりあえず自分をどうにかしとけ」

寝室を出た中村さんに返す言葉も見つからず
言われたとおりどうにかしようと、少しずつストレッチをして、錆びたロボット程度に動くようになった頃
オレンジジュースが到着しました

1口飲んだら、ピリピリと感じた口内を過ぎた後身体中に染み渡るのを感じ、今までで1番美味しいオレンジジュースを、貴重品のようにゆっくりゆっくり飲んでいると

“お湯に浸かればもう少しマシになるだろ”
と中村さんがお風呂にお湯を入れに向かいます

スマホの電源を入れ時間を確認したら8時
元彼との通話は現実だったのかと思うと共に

思っていたより早いと感じあの会話から8時間も寝られたという、普段よりも充分睡眠が取れていた事が1番の驚きでした


オレンジジュースを飲み終わり“連れて行く”と言われましたが、思考がしっかり戻った今は、自分の体重を中村さんに持たれる事に抵抗があったので、ゆっくり浴室に移動して、湯船に浸かると陰部に少し滲みがありましたが、肩まで浸かるとお湯の温かさに身体の硬さが溶けていくのを感じました

自分で足や肩、腕を揉み解していると、中村さんが入ってきて、私の足先側に身体を沈めると、お湯の中でゆっくり私の足先からマッサージを始めたのです

「大丈夫です」
「いいから」

自分の力ではないそれが、痛気持ち良くて、コリのほぐれが早いように思えます

肘の裏を押され力が抜けるような感覚があり、その手はだんだんと太腿へと昇ってきたので

「いや…そこまでは…本当大丈夫なんで…」
「そうか」

思ったよりあっさりその手は止まり、気まずいかもしれないと思っていると

「滲みないか」
「はい?」
「見せてみろ」
「あの…」
「昨日使い過ぎたろ。どうなってるか見てやる。そこに座れ」

湯船のコーナーに座れと言う事でした

「大丈夫です!」
「なら昨日のディルド突っ込むぞ」
「それはムリ!」
「大丈夫じゃないんだろ。いいから早くしろ」
「………」

諦めてゆっくり浴室のコーナーにお尻を乗せました

「開けよ」

ゆっくり開くと、自分の体液なのか、お湯なのか、さっきより強くシミを感じ、少し顔を歪めます

「オレは興奮させようとは思ってないからな」
「…はい」

中村さんにそのつもりがないのは、充分分かっていたのですが、太腿を掴まれてじっくりそこを見られていると

「クリトリスも中も赤いな…痛むか…」
「少し…」

その時の痛みは、保護する為に溢れているのか、興奮して溢れてきたのか、自分の体液が垂れてきたのだとわかりました

「だから垂らすなよ」
「すみません…あっ…ぁぁ…」

中村さんはそれを優しく舌で舐め掬い始め
下から上へ数回繰り返された時

「ダメです!」

中村さんを押して慌てて足を閉じていました

「なんで」
「それはダメです」
「だからなんで。痛むのか」

正直なところ、とても優しいそれは、痛みの原因を排除しつつも、さらに優しく撫で痛みを和らげてくれました

「痛みは和らぎました。でもダメです」
「納得出来ねぇな。オレのクンニが下手だとでも言いたいのか」
「違います!それは凄く気持ちがいいです。今までされた誰よりも上手だって、以前された時に充分わかりました」
「じゃあなんでだよ」

少しずつヒートアップしているのが分かりました

「中村さんにはもうして欲しくないんです」
「他のヤツはよくて、オレは2回目からダメってどういう事だ」
「ダメなんです」
「は?オレがさせろって言ってもか」
「ダメです」
「だからなんでダメか言えよ」

「もう中村さんにこんなところ舐めて欲しくないんです。そんな姿も見たくないんです
今はたまにそこにキスしてくれるのが嬉しいから、それがいいんです」

「わかった……」

中村さんは、そのまま浴室を出て行ってしまいました
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