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しおりを挟む翌日いつもと同じ起床時間に目覚ましの音に起こされました
複雑な思いでいつもと同じように出社しましたが
「うぃーっす!」
「おはよう!」
いつもと変わらない雰囲気に不安も消え
「体調、もう大丈夫なの?」
「ムリすんなよ」
昨日のことを知る人達の配慮に感謝し、いつもと同じように過ぎていく、いつもと少しだけ違う穏やかな日常に、本来の自分を取り戻し、業務をひと段落させ、チーフマネジャーのデスクへ向かいました
「昨日はすみません、ありがとうございました」
「あぁ、もう大丈夫なのか?」
「はい、おかげさまで、本当にご迷惑をお掛けして…「すみませんはもう充分だ。悪いと思ってるなら、仕事早めに切り上げて、メシに付き合え。オレと一緒じゃ気晴らしにならないなら、他のヤツに頼むが…」
「はいっ…あっ…いいえっ!」
「それはどっちだ?」
「チーフマネジャーとお食事させてください」
「よし、定時までに仕事片付けるぞ」
「はい!」
晴れやかな気分でデスクに戻り、その日の仕事を定時前に終わらせた時
短い機械音と振動は、お食事の場所を知らせるチーフマネジャーからのメールだと思い、開くと
【オマエの望みを叶えてやる】
頭が真っ白になりました
オフィスには全員揃っていて、見渡しても、やはり誰が送信しているのかわかりません
スルーしようか迷いましたが、どうしても伝えたくて
〔もう何も望んではいません〕
震える指で打ち返しましたが、返信はありませんでした
「悪い、もう少しかかりそうだ。ここに居ると仕事頼まれそうだから、向かいでコーヒーでも飲んで待ってろ」
チーフマネジャーに言われ、会社を出て正面にあるコーヒーショップに向かおうと、オフィスを出ると
【画像をチーマネに送るか、全員に送るか、下着を備品室に置いて行くか…望みはどれだ?】
(チーマネ=チーフマネジャーの略)
見られていると察して思わず振り返りましたが、オフィスから出て来たのは、いつも定時で帰る女の子達だけでした
顔は写っていないものの、画像が送られて、自分の名前まで伝えられれば、昨日よりも傷付き、会社にいられなくなるでしょう
チーフマネジャーに知られたら、昨日の醜態が何だったのかまで知られてしまいます
トイレの前で言いなりになる悔しさと闘いましたが、ネガティヴが勝ってしまい、メールの要求を飲むことを選択してしまったのです
せめてもの抵抗は、ブラまでは手放さなかった事だけでした
備品室に入り、誰もいないことを確認して、昨日と同じ所に下着を置きに行くと、小さな袋が置いてあり、それにはハッキリと私の名前が書いてあったのです
身に覚えのない小さな袋
下着を置く前に、それを手に取りゆっくり中身を確認しました
紐状の物にリボンをあしらったチョーカーに見えたそれが何か理解出来たのは
【チーマネと会うのにノーパンで行くか、オシャレなパンツ履いて行くか…】
ノーパンの文字に無性に恥ずかしくなり、躰がかぁっと熱を上げました
下着は着けていたい
ノーパンでチーフマネジャーと食事することを考えたら、脱いだ下着と交換し、再びトイレに駆け込んでいました
初めて見た紐状のそれは、身に着けるとノーパンよりも卑猥で
クリトリスからお尻までの筋に沿って列んだリボンの結び目によって、繊維よりも確かな刺激を感じさせるモノでした
ストッキングを履いて、やっぱり脱いだ方がいいと思った時にチーフマネジャーから着信があり、脱ぐ間もなくトイレから出て、通話にすると
「何でまだ職場にいる」
「えっ?」
丁度オフィスから出て、仕事を終えた事を私に伝えようとスマホを耳に当てているチーフマネジャーと鉢合わせになったのでした
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