ソラトちゃんの日記

すすねソラト

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3、国の名前忘却済みである、塗りつぶし

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 主人公である「彼」が所属する組織は、ある目的のため行動している。 
 ・その目的というのは...... 
 「人類と魔族を滅ぼすためだ!」 ・しかし、ある時彼らはとある一人の少女に出会う。 ・そしてその出会いこそが彼らが本来進むはずだった未来への道しるべとなった。 
 白銀の竜となりて - 14. 再会の時、彼は何を想うのか - ンは竜宮(りゅうきゅう)で眠る - ンと 
 私は、竜宮から地上に戻ってきたのだ。 
 『おおっ! 
 本当に戻って来れたよ!』 
 目の前に広がるのは一面に広がる草原。風がそよいで、私の頬を撫でる。とても気持ちがいいです。『ここがどこなのかわからないけれど......でも、私は帰ってきたんだ』 私(カゲロウ)さんは感慨深い様子で目を細めます。それもそうでしょう。なんせ、もう十年以上も眠っていたのですから。『なんだか不思議な気持ちだな』『あ、そうだ』 そんな私に気が付いたのか、ふとカゲロウさんが声をあげました。そして、何か思いついたようにポンッと手をたたきます。『ねぇキミ、ちょっとこっちに来てみてよ』『え? 
 はい?』 突然の言葉に戸惑う私を他所に、カゲロウさんはずんずんと進んで行きます。『ほら、早く早く!』『わわっ!? ちょっと待ってくださいよーっ!?』 
 彼女の背中を追いながら私は叫びました。そしてそんな彼女を追っているとやがて一つの大きな建物がある場所まで来ました。『ここは......』『あれれー? 
 おかしいなぁ~?』 彼女は何故か困ったような顔をしています。何故でしょうか。『どうかしたんですか?』『いやぁそれがさ......。ここって私の知っている世界じゃないみたいなんだよねー』『それってどういうことですか?』 私は首をかしげたあとに言います。するとカゲロウさんは苦笑しながらため息交じりに言いました。『えっとね......』 
 それは私がこの世界で目を覚ました直後のお話でした。 
 ◇◇◇ 
 ――夢を見た。 
 どこまでも続く荒野の中で私は一人佇んでいた。周りには何もなくただ地平線の向こうへと消えていく夕日を見つめていた。「――っ!?」 私は思わず飛び起きた。体中に嫌な汗が流れ落ちる。「......夢?」 
 ポツリと言葉を零して辺りを見渡す。窓から見える景色には見慣れた家々や道路が広がっていた。「............よかったぁ~」 思わず安堵の言葉を呟く。あの光景はきっとただの悪夢だったのだろう。そう思うことにした。 だが同時に胸の中に妙な引っ掛かりを感じた気がした。「......」 そして私はベッドの上に座り込み頭を抱えた。先ほど見た夢を思い出そうとする。しかし、どれだけ記憶を探ろうと思い出すことはできなかった。「何だったんだろう......さっきの夢は」 まるで自分が別の世界に迷い込んだかのような奇妙な感覚に襲われる。一体どこから来たのかも分からない。手がかりになるようなものも何一つない。だから、考えるだけ無駄だと思った。「――まぁ、いいや。それよりも朝の準備をしないと」 頭を振ってその考えを頭から振り払う。今はまず今日の授業の準備をしなくちゃ。 
 真伝・湊友希那は勇者である - プロローグ - ンはあの日の事件を忘れられることはなかった。あれから数年経った今でも時折あの時のことを思い出す時があるほどだ。「またあの時の夢を見るなんて......」 ベッドから降りて着替えを始める。今日から高校生になるということで新しい制服が送られてきたのだがそのデザインがどうにも気に入らなかったのだ。理由は分からないが何となく気に入ることができない。鏡を見ながらため息をつく。(そういえば今日入学式だけど大丈夫だろうか?) 
 そう思いながらクローゼットの中の姿見に自分の姿を映す。寝癖もついてなければ目やにがついているわけでもないので大丈夫なはずだと思いたい。そんなことを考えながらふと机の上に飾ってある両親の写真に目を向ける。二人の顔は笑顔に満ちていた。「......行ってきます!」 
 from:megoutroring:prologue/otonagaya.iship 
 fujisawa simonoyukisai_sutoko (一年前の夏に撮った写真) 
 春休みを利用して旅行に行った先で遭遇した事件のことはまだ時々夢に出てくることがある。けれど今ではそれも乗り越えて高校生活を謳歌している。「っとそろそろ時間か」 時計を確認すると約束していたバスが来るまでもう少しといったところであった。急いで鞄
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