ソラトちゃんの日記

すすねソラト

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味覚の話

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 ある日、突然現れた謎のウマ娘によって自身の運命を狂わされた主人公の青年は「この先に起こるであろうこと」を知っていながらも、その正体を知ることなくレースに参加させられていく。 
 また、彼がトレーナーとして指導していくと何故かトゥインクル・シリーズの重賞レースで次々と勝利し始めてしまうという摩訶不思議な現象が起きてしまい、彼はその原因を知るために奔走していくことになるのだが......それはまた別の物語である。 
 【本編完結】take me to paradise.ーscenario of the story - episode1; giii-part(side 
 blue) - ンはトレセン学園から少し離れた場所にあるとある喫茶店に立ち寄っていた。 
 「ご注文は何でしょうか?」「えっと、この店で一番安いコーヒー一つでお願い出来ますか? 
 それと持ち帰り用のケーキを二つお願いします!」「承知しました! 
 少々お待ち下さい!」 店員が去って行った後、ブルーフレイムは店の壁に掛かっている時計に目をやる。 (そろそろ約束の時間なんだけどな~......) 
 「......遅いなぁ......」 そんな呟きと共に溜息を零したその時だった―― 
 「ごめーん!!!遅れたぁ!!!」 勢いよく扉を開けて一人のウマ娘が入って来る。彼女の名前は『ハルウララ』。今年入学した新入生の一人であり、彼の同期生でもある。彼女は遅刻してきたにも関わらず悪びれる様子もなく笑顔を浮かべる。 
 「おはよう!!今日も良い天気だね!!」「いや、まだ朝だし曇りだけど......?」 いつもの調子の彼女に対して呆れつつも、ブルーフレイムはいつもと変わらない彼女に思わず笑みを零す。 「相変わらず元気そうだねハルウララちゃん。今日は大事な日だからちゃんと起きてくると思ってたんだけど?」 「うっ......! 
 だってぇ~......!」 そう、何を隠そう今日は彼女との待ち合わせの約束をしていたのだ。しかし昨日行われた選抜レースに出走するための練習により夜遅くまで疲れ切ってしまっていて起きることが出来なかったのだ。そのためこうして遅れてしまったのである。 「はぁ......仕方ないなぁ。まぁいいよもう慣れたことだしね。それで今日の要件って何か分かってるよね?」 「えっ!? い、いや~さっぱり分からないよ~」 「............」 そう言って誤魔化すように笑う彼女に対しジト目で見つめ返すブルーフレイム。すると暫くして再び口を開く。 
 「――君、今日何の日だか知ってるかい?」 「えぇっ!? う~~ん............ごめん!!やっぱり分かんないや!!」 「だと思った......」 予想通りの返答を聞いて苦笑いするブルーフレイム。しかしすぐに真剣な顔になると話を続ける。 「それじゃあ、教えてあげるよ。今日はね――」 今日は特別な一日となるはずの大切な記念日だ。故にその事をしっかりと伝えようと彼女を真っ直ぐ見つめる。 「10月11日はキミの誕生日だろう!?」 
 「正解~! 覚えててくれたんだぁ~!!」 「そりゃもちろんだよ! 
 君が初めて出会った時に教えてくれたじゃないか」 実際彼女と再会してからはその日付を意識しており、以前一度だけだが誕生日について話した事があった。その際ハルウララがお祝いとして手作りのプレゼントを渡してくれたことは記憶に新しい。「えへへへ~♪何だか照れちゃうねぇ~♪」 その時のことを思い出したのか顔を赤らめると頭を掻くハルウララ。どうやら余程嬉しかったらしい。そんな彼女に釣られて自身も笑みを浮かべるブルーフレイム。 「さてと、じゃあ改めて――お誕生日おめでとうハルウララさん(・・・・・)!」 この日のために用意した誕生日プレゼントを手渡すと彼女は満面の笑みを浮かべてお礼を言う。 
 「ありがとう!!――お兄ちゃん!!」 その瞬間、彼は見惚れてしまった。普段は人懐っこくて誰にでも優しい彼女が見せた無邪気で心の底から楽しんでいる笑顔はまるで太陽のように眩しすぎたのである。それはまさに彼を魅了するには充分すぎる程の破壊力を持っていた。彼女の笑顔に魅せられた彼に更なる追い打ちがかかる。 「......ところでさぁお兄ちゃん? この服どうかな? 
 ハルウララちゃんに選んで貰ったんだけどさ」 そう言いながらその場で一回転した彼女が着ていたのは何時もの服装ではなく少し大人びたドレスであった。 「似合ってるかな......?」 普段とはまた違った雰囲気を持った彼女に戸惑う彼であったが、そんな動揺を隠しつつ感想を口に出す。 「よく似合ってるし可愛いと思うよ」 彼がそう言った瞬間、彼女は嬉しそうに微笑むと今度は彼の腕に抱きつく。いきなりの事で驚く彼をよそに彼女は上機嫌な
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