ソラトちゃんの日記

すすねソラト

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浮雲御酒も竹刀の鞘

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 ある朝、突如として異世界にやってきたイエニアは、その世界の神様からこう言われた。 
 「おお勇者よ! よくぞ召喚に応じてくれました! 魔王バラモスを打ち倒し、世界を救うのです!」......と。いきなりそんなことを言われても、はい分かりましたと頷けるわけがない。 しかし悲しいかな、イエニアは人の良い素直な子であったため、あれよこれよと言う間に戦いを強いられることとなったのだ。 そうして流されるがままに連れて来られた場所は、人類が滅びに向かっている世界であった。 地球人であるイエニアにとって、剣や魔法の世界などまるでお伽噺のような別世界であり、当然困惑するばかりの彼女は周囲から浮いてしまう。 だがそこで出会ったのは一人の男性――異世界の神にして、魔族領の王であった。彼はイエニアの戦いぶりを見込んでこう言ったのだ。「勇者よ、どうか我が娘の婚約者になってはくれまいか?」 突然何を言い出すのかと混乱するイエニアであったが、ひとまず相手の話を聞いてみることにする。 イエニア曰く、その男は異世界では貴族と呼ばれる存在らしく、自分のような平民出身者と結婚することを望む者はそうはいないとのこと。 また、彼が神の祝福を受けている者であることから、結婚すれば何らかの加護を受けられるかもしれないとも付け加えた。 もちろん、そんなうまい話があるはずもない。しかし藁にもすがる思いで話を聞いてみると、どうにも彼の娘は幼い頃から体が弱く病気がちで満足な生活を送ることができなかったらしい。 だからせめて、彼女の代わりに元気な子供だけでも作って欲しいというのが男の願いだったのだ。 この申し出に対し、既に想い人がいたイエニアは悩んだ末に承諾してしまう。こうして生まれたのが、彼との間にできた第一子のファムということなのだ。 やがて少女へと成長しすくすくと育った彼女に一目惚れをした青年――小山内は、彼女を幸せにするために人生を捧げることを誓ったのである。......。............。.................. ( ゚д゚)<なんだこれ? 
 fate/new half encounter - episode.extra magic world 1 - ハーメルンとある朝のこと 
 ――ジリリリッ! 
 部屋に目覚まし時計の音が鳴ると同時に、俺は目を覚ます。布団の上で大きく伸びをして体の調子を確認するが、どうやら今日は快晴のようだ。 
 「......よし」 
 今日の予定を確認し終えたところで布団をたたみ、部屋を出る。階段を下りてリビングへ行くと既に父親が朝食の準備をしていた。 
 「おはよう父さん!」「おうハデス。飯はもうできてるからさっさと顔洗ってこいよ」「わかったよ。いただきます!」 
 用意されていたご飯と味噌汁を口に入れる。相変わらずのおいしさだ。我が家の食事はいつも和風のメニューが中心だ。というのも俺の母親が日本人であり、日本食に慣れているという理由である。 「ごちそうさまでしたっ!!」 食器を流し台まで持っていき、手早く洗うと再び自分の部屋へ戻った。クローゼットを開けて私服を取り出すと着替えていく。 
 白シャツと黒ズボンを身につけるとその上からエプロンを身につけて台所へ戻る。するともうすでに父親は俺の分まで食べ終えているところだった。 
 「早いね父さん」「まあな、お前が来る前に食べるのは慣れてるからな」「そうか......」 俺ももう高校生になったとはいえまだ子供扱いされているようだ。それも仕方ないだろう。なぜならこの家の主である父は世界的に有名な俳優だからだ。ハリウッドデビューしてからというもの連日ニュースに取り上げられるほど人気者となっているらしいし、たまにドラマの撮影のために海外に出かけることもあるくらいだ。俺自身はあまりテレビで見たことはないが、母や祖父母の話ではよく聞かされるので自然と世間知らずというわけではないのだが...... 
 身支度を終えて一階に降りると父が新聞を読んでいた。毎朝こうして新聞を読むことから始まるのは俺のルーティーンのひとつでもある。テレビをつけたり新聞を読んだりして情報を入手しないと芸能界にはなかなか入っていけないのだ。 
 「それじゃ行ってきまーす!」「気ぃつけていってらっしゃい」 玄関の扉を開いて家を出ると自転車に乗り込む。今日は始業式なので早めに出ないといけないからだ。俺は高校入学と同時に実家から徒歩20分ほどにあるアパートを借りて一人暮らしをしている。ちなみに実家のある静岡には両親とともに帰省している最中なのだ。自転車を漕ぎながら今日この後の予定を考える。午前中の授業が終わって午後からはサークル活動があるためそれまでに学校にたどり着く必要がある。部活に入ってない俺にとってはその部室に行くだけでけっこうきついのだ。「はぁ~。やっぱり朝から辛いな~」 そんなことを呟きながら自転車を走らせて30分、やっとこさ学校に到着した俺は校門の前にある駐輪場に自分の自転車を止め、校舎に入ることにした。2年生になる今年から入ったばかりの新1年生の教室
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