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第3章~魔物の口~
18話「魔道具屋①」
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ワチャワチャしていた我らの耳に突然響いてきた怒鳴り声。声のする方を向いてみると、額から二本の角が生えた巨漢が、我らを睨みつけていたのである。
上半身を丸出しにしていて、人間にしては露出の多い服装だ。しかしむき出しとなっている肉体は、ゴードンの服の上から見える筋肉とは違った雰囲気がある。
確かに鍛えられてはいるが、その体つきは生物由来の特徴にも思えた。赤色に染まった皮膚から、その種族が大まかに予想できる。
「鬼人族・・・」
サエラが大男を眺めながらそう言った。
鬼人族。東洋にある大陸に住み、独自の文化とコミュニティを作り上げた魔族である。確か「サムライ」というジョブを中心とした戦士が多いと聞いたことがある。
人と魔族の戦争では魔王軍側に付き、王国方面の北方人たちと正面から戦ったそうな。玉砕覚悟の正面突撃は、多くの人類側の兵士たちに恐怖を植え付けたらしい。
そんな好戦的な種族として名高い鬼人族が、額に青筋を浮かべて我らを見下している。
「エルフと・・・竜のガキか。オメェら、こんなところに何しに来た?」
鬼人族は我らに対して明らかに訝しんでいた。その視線は不審者に向けるべき視線であるぞ、我らにそんな目を向けるな。
盗賊の頭でもしてそうな凶悪な顔を向けられ、シオンがビクリと震えて萎縮した。
「あ、あの、えっとぉ、わたし達、けっして怪しいものでは」
「子竜の首を絞めてる場面を見た相手に、そんな事言って信じてもらえると思ってんのか?」
うむ、正論だな。意識が飛ぶほどのダメージを受けた我は子竜を演じるのも忘れてコクコクと頷く。
そんな様子を見て、鬼人族は呆れたのか小さくため息を吐いた。
見た感じ、悪人ではなさそうだな。うるさかったから注意しに来ただけに見える。
「・・・私達はこの辺に魔道具屋があると聞いてやってきた。で、街の様子を見て興奮した姉さんが暴走。今ここ」
「あー・・・まぁこんな場所に来る理由なんぞそれしかねぇか・・・」
代わりに答えたサエラに対し、鬼人族はめんどくさそうにポリポリ頭を掻いた。
その言い方だと、やはりゴードンの言うとおり魔道具の店があるようだ。しかもこんな不思議な場所にある魔道具店なら、笛についての何かしらの情報を知っているかもしれないという期待もある。
「だが、なぜわざわざこの辺の魔道具屋に来るんだ?こんな怪しい道を通ってまで来る理由があるのか?」
鬼人族はさらにそんな質問を重ねてきた。もちろん好きでこんな迷路みたいに迷いそうな立地にある魔道具屋など、シオンはともかく我とサエラなら来ることはないだろう。
だって我らも一発目でこんな怪しい場所に来るとは思わなかったんであるもん。
シオンがでかい声で答えた。
「偶然です!」
「偶然て・・・ここら辺は道がわかってないと来るに来れねぇ場所だぞ・・・」
「ゴードンっていう人に色んな魔道具屋の場所を聞いたの。ここはその内の一つ」
「・・・なるほど、あのメスモドキ野郎から・・・か」
サエラの補足に鬼人族の男は不快そうに表情を歪めるも、その様子からはこの男がゴードンとそれなりに親交があるように見えた。
鬼人族は今度はジーっと我らを品定めするかのように見てくると、直様身をひるがえしてこう言ってきた。
「ついてこい」
有無を言わせぬ強い口調に、我らは皆の顔を見つめ合い、意を決して鬼人族の背中を追った。
我らは皆で顔を見合わせるが、実際問題我らはこの鬼人族に付いて行くしかあるまい。恐らく魔道具屋の関係者だろうし。
もし良からぬ輩であっても、我が本気を出せば人間程度軽くボコボコにできる。そう難しく考える必要はないだろう。
「行きますか」
「あ、姉さん。ウーロさんは私が持つから」
「えー!?」
シオンの腕の中からサエラに掻っ攫われるが、我は無抵抗でされるがままである。
悲しげな顔をシオンが向けてくるが、いやだって万力パワーで首絞められるのは嫌だし。
それにしても我の移動方法が基本的に抱えられるというのは、どうにかならんかのぅ。
嫌というわけでは無いのだが、何というか別種族といえど女性に世話されるというのは気恥ずかしいというか申し訳ないと感じてしまうのだ。
我も人間の姿に成りたいのぅ。そうしたら抱っこで運ばれることもないし、堂々と人前で二人の会話に参加できるというのに。
あとで個人的に調べてみよう。
そんな事を考えてる間も、鬼人族の後を追う二人の足は止まらない。
鬼人族の進む道はゴードンから教えてもらったルートと変わりはない。どうやら嘘をついてる訳ではないようだ。
「あの人、何なんでしょうね?」
「さぁ。でも悪い人じゃないといい」
「がう」
二人の会話に同意の意味を込めて頷く。
「あの、どうしてこの辺は人がいないんですか?」
シオンが黙って歩くのが飽きたのか、鬼人族に向かってそう尋ねる。
すると鬼人族には我らの方へは振り向かず、一言「知らねェのか」と呟いた。
そして鬼人族は意外にも、シオンの質問に答えてくれた。歩きながら。
「ここはメイズ。いわゆる隔離地域なんだよ。領主はもうここの立ち入り禁止令を解いたんだが、それでも街の連中は不気味がってここに来ない」
「隔離地域?伝染病でも流行ったんですか?」
「いいや違う。テロが起きたのさ」
・・・テロ?なんじゃそれ。しかしシオンとサエラは言葉の意味を知っているようで、驚いた様子で鬼人族を見ていた。ぐぬぬ。
「テロ?一体何が・・・」
「メイズにも昔、普通に住人がいたんだ。道が入り組んでいたが、標識もあったし迷う奴はいなかったな。だがある日突然、メイズに大量のモンスターが沸きやがった」
「魔物が沸いた?そんなバカな」
サエラがありえないように言う。
魔物は怪物的な扱いを受けるものの、しかし生物であることに変わりはない。突然発生するものではなく、繁殖して初めて増えるのだ。
しかしこの鬼人族の言い方だと、ダンジョンでも無いこの場所で、無数の魔物が溢れかえったように聞こえる。
「事実だ。メイズのいたるところからゾンビやらアンデット系のモンスターが発生した。被害拡大を防ぐためにメイズは隔離。領主が騎士団と緊急依頼で雇った高ランカー冒険者たちを投入して、被害は最小限に抑えられたんだ」
なるほど、アンデットモンスター。ゾンビやレイスなど死骸に寄生、あるいは魔力の肉体に変貌した精神生命体たちの総称だ。
人々はアンデットモンスターをかなり嫌っておると聞いている。それらが大量発生したなら、発生区域に近付かなるのも当然か。
「そして、アンデットモンスターが沸いた理由も未だにわかってない。生き残った住人も、ビビって出て行っちまった。ここを通るのは、巡回する衛兵くらいなもんだよ」
「・・・それがスラム化してない理由?」
サエラの言葉に鬼人族は、我らに振り返らずそのまま頷いていた。
犯罪者も身寄りのない者達も、ここを住処にしない理由がそれか。だがそれは、単純に気味が悪いというだけでは無さそうだ。
鳥やネズミの気配も、虫の息の根すら聞こえない。ここは生物が本能的に避ける場所になっているのだ。
そんな事があり得るのか?あり得ないから不気味に感じているのだが。
一体どういうことなのだ・・・笛とは関係なさそうだが、我はゾクッと感じた謎の不気味さに疑問を感じるのであった。
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確かに鍛えられてはいるが、その体つきは生物由来の特徴にも思えた。赤色に染まった皮膚から、その種族が大まかに予想できる。
「鬼人族・・・」
サエラが大男を眺めながらそう言った。
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そんな好戦的な種族として名高い鬼人族が、額に青筋を浮かべて我らを見下している。
「エルフと・・・竜のガキか。オメェら、こんなところに何しに来た?」
鬼人族は我らに対して明らかに訝しんでいた。その視線は不審者に向けるべき視線であるぞ、我らにそんな目を向けるな。
盗賊の頭でもしてそうな凶悪な顔を向けられ、シオンがビクリと震えて萎縮した。
「あ、あの、えっとぉ、わたし達、けっして怪しいものでは」
「子竜の首を絞めてる場面を見た相手に、そんな事言って信じてもらえると思ってんのか?」
うむ、正論だな。意識が飛ぶほどのダメージを受けた我は子竜を演じるのも忘れてコクコクと頷く。
そんな様子を見て、鬼人族は呆れたのか小さくため息を吐いた。
見た感じ、悪人ではなさそうだな。うるさかったから注意しに来ただけに見える。
「・・・私達はこの辺に魔道具屋があると聞いてやってきた。で、街の様子を見て興奮した姉さんが暴走。今ここ」
「あー・・・まぁこんな場所に来る理由なんぞそれしかねぇか・・・」
代わりに答えたサエラに対し、鬼人族はめんどくさそうにポリポリ頭を掻いた。
その言い方だと、やはりゴードンの言うとおり魔道具の店があるようだ。しかもこんな不思議な場所にある魔道具店なら、笛についての何かしらの情報を知っているかもしれないという期待もある。
「だが、なぜわざわざこの辺の魔道具屋に来るんだ?こんな怪しい道を通ってまで来る理由があるのか?」
鬼人族はさらにそんな質問を重ねてきた。もちろん好きでこんな迷路みたいに迷いそうな立地にある魔道具屋など、シオンはともかく我とサエラなら来ることはないだろう。
だって我らも一発目でこんな怪しい場所に来るとは思わなかったんであるもん。
シオンがでかい声で答えた。
「偶然です!」
「偶然て・・・ここら辺は道がわかってないと来るに来れねぇ場所だぞ・・・」
「ゴードンっていう人に色んな魔道具屋の場所を聞いたの。ここはその内の一つ」
「・・・なるほど、あのメスモドキ野郎から・・・か」
サエラの補足に鬼人族の男は不快そうに表情を歪めるも、その様子からはこの男がゴードンとそれなりに親交があるように見えた。
鬼人族は今度はジーっと我らを品定めするかのように見てくると、直様身をひるがえしてこう言ってきた。
「ついてこい」
有無を言わせぬ強い口調に、我らは皆の顔を見つめ合い、意を決して鬼人族の背中を追った。
我らは皆で顔を見合わせるが、実際問題我らはこの鬼人族に付いて行くしかあるまい。恐らく魔道具屋の関係者だろうし。
もし良からぬ輩であっても、我が本気を出せば人間程度軽くボコボコにできる。そう難しく考える必要はないだろう。
「行きますか」
「あ、姉さん。ウーロさんは私が持つから」
「えー!?」
シオンの腕の中からサエラに掻っ攫われるが、我は無抵抗でされるがままである。
悲しげな顔をシオンが向けてくるが、いやだって万力パワーで首絞められるのは嫌だし。
それにしても我の移動方法が基本的に抱えられるというのは、どうにかならんかのぅ。
嫌というわけでは無いのだが、何というか別種族といえど女性に世話されるというのは気恥ずかしいというか申し訳ないと感じてしまうのだ。
我も人間の姿に成りたいのぅ。そうしたら抱っこで運ばれることもないし、堂々と人前で二人の会話に参加できるというのに。
あとで個人的に調べてみよう。
そんな事を考えてる間も、鬼人族の後を追う二人の足は止まらない。
鬼人族の進む道はゴードンから教えてもらったルートと変わりはない。どうやら嘘をついてる訳ではないようだ。
「あの人、何なんでしょうね?」
「さぁ。でも悪い人じゃないといい」
「がう」
二人の会話に同意の意味を込めて頷く。
「あの、どうしてこの辺は人がいないんですか?」
シオンが黙って歩くのが飽きたのか、鬼人族に向かってそう尋ねる。
すると鬼人族には我らの方へは振り向かず、一言「知らねェのか」と呟いた。
そして鬼人族は意外にも、シオンの質問に答えてくれた。歩きながら。
「ここはメイズ。いわゆる隔離地域なんだよ。領主はもうここの立ち入り禁止令を解いたんだが、それでも街の連中は不気味がってここに来ない」
「隔離地域?伝染病でも流行ったんですか?」
「いいや違う。テロが起きたのさ」
・・・テロ?なんじゃそれ。しかしシオンとサエラは言葉の意味を知っているようで、驚いた様子で鬼人族を見ていた。ぐぬぬ。
「テロ?一体何が・・・」
「メイズにも昔、普通に住人がいたんだ。道が入り組んでいたが、標識もあったし迷う奴はいなかったな。だがある日突然、メイズに大量のモンスターが沸きやがった」
「魔物が沸いた?そんなバカな」
サエラがありえないように言う。
魔物は怪物的な扱いを受けるものの、しかし生物であることに変わりはない。突然発生するものではなく、繁殖して初めて増えるのだ。
しかしこの鬼人族の言い方だと、ダンジョンでも無いこの場所で、無数の魔物が溢れかえったように聞こえる。
「事実だ。メイズのいたるところからゾンビやらアンデット系のモンスターが発生した。被害拡大を防ぐためにメイズは隔離。領主が騎士団と緊急依頼で雇った高ランカー冒険者たちを投入して、被害は最小限に抑えられたんだ」
なるほど、アンデットモンスター。ゾンビやレイスなど死骸に寄生、あるいは魔力の肉体に変貌した精神生命体たちの総称だ。
人々はアンデットモンスターをかなり嫌っておると聞いている。それらが大量発生したなら、発生区域に近付かなるのも当然か。
「そして、アンデットモンスターが沸いた理由も未だにわかってない。生き残った住人も、ビビって出て行っちまった。ここを通るのは、巡回する衛兵くらいなもんだよ」
「・・・それがスラム化してない理由?」
サエラの言葉に鬼人族は、我らに振り返らずそのまま頷いていた。
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鳥やネズミの気配も、虫の息の根すら聞こえない。ここは生物が本能的に避ける場所になっているのだ。
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