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第1章〜ウロボロス復活〜
第59話「落ち行く太陽」
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我の放ったブレスは空気を焼き尽くし、まるでそれが巨大なうなぎであるかのように宙を泳ぎながらグロータルへと向かう。
グロータルはブロードソードを振り下ろし、空間を切り裂くが如く斬撃を火炎にぶつけた。
炎は裂かれた時点でエネルギーを失い、夏場の陽炎のようにに消え去る。
流石だ‥‥‥が、これで終わる我とは思うな。
4本の足を同時に動かし、地面を破壊しながらグロータルに接近する。ブレスは突撃する我を隠すためのフェイクに過ぎない。
我の爪の攻撃射程内にグロータルが入ったのを確認し、我は小さき強者に向かってなぎ払いをした。
「ふんっ」
グロータルはブロードソードを地に突き立て、縦のように剣の平たい面で迫り来る我の攻撃を受け止めて見せた。
ガキインと硬質的な物体がぶつかる音。我の攻撃を受け切ると、グロータルは空いた方の拳に力を込め、我の腹に向かってアッパーをかました。
瞬時に皮と内臓を貫き、背骨までもを破壊する一点集中の衝撃が我に走った。
20メートルはある我の体が一瞬浮く。我は痛みに顔を歪めつつも、真下に向かって血反吐の代わりに火炎のブレスを吐く。
「ゴガァァァァァァアッ!!!」
「ぐぅっ!!」
炎がグロータルを包む。圧倒的な熱量は確実にグロータルの身を焦がした。
しかしグロータルは怯まない。我の腹にめり込ませた拳を引き抜き、そのままの勢いで炎を振り払い、手のひらを我に向けると魔力をためて撃ち放った。
「《マジックフラッシュ》!!」
ほとばしる閃光‥‥‥目隠しか!
「グガァ!!ゴアアァ!」
閃光をまともな受け、一時的に視力、それと聴覚を麻痺させられた。
グヌゥ、おのれ!だが意味はない。この巨体なら、暴れるだけで全身凶器であるのだからな!
視力を失った我は手当たり次第に首、腕、足、尾を振り回して適当に振り回す。身体中が何かにぶつかる衝撃を感じるが、どれも木や岩、それらの周囲の環境物にしかダメージを与えていない。
我の周囲にグロータルは居ない!
すると背後に謎の危険を感じた。はっきりしない視界の中でも振り返りながら爪を振る。
硬く、細く、鋭い物体が当たった。グロータルが背後から回り込み、斬撃を振ってきたのだ。
ふぅ、あぶないあぶない。
「ほぉ、これを耐えるか!」
グロータルが感心するが、完全に直感であった。
だが助かった。すぐにも我の視界は回復し、剣を防いだことによって生まれたグロータルの隙を突く。
翼を広げ、皮膜ではない腕の部分でグロータルを叩いた。グロータルが吹っ飛ばされ、ズザァッと濡れた土を弾きながら着地する。
すでに降っていた雨は止んでいる。けれどもぬかるんだ足場はすぐに乾くわけではない。
我はブレスを吐き、そして突進をした。何度も何度も。その度にグロータルは攻撃を避けるが、我は関係なく突進とブレスを撃ち続ける。
「‥‥‥」
次第にグロータルも、我の行動に違和感を感じたらしい。当たりもしないブレスをなぜ吐くのか。
「足場を乾かすためか」
「‥‥‥っ!」
図星。言い当てられた我は表情が硬くなるのを感じ、グロータルはそれで確信を得たようだ。
我のような巨大な図体で雨の降った土の上を走り回るのは、バランスを保つのが大変なのだ。
さらには滑りやすい。もし転んだりしたら腕の骨折などでは済まないだろう。普通はそれらも考慮して肉体を魔力で強化するのだが、グロータル相手ではそこに魔力を使う余裕がない。
故にブレスで攻撃兼足場の確保もしていたのだが、早々にバレてしまった。
が、読まれたからと言って認めるのは愚か者だ。無言で攻撃を仕掛ける。
立地的には、我が不利。だからなんだというのだ。すでに足場は確保済み。それに、空を飛べる我にとって足場などあってないもの。乾かした理由は他にある!
我は鈍器で叩きつける要領で前腕をグロータルに向けて下ろした。
グロータルは難なく攻撃を避け、後方に飛んで距離をとる。すぐにも剣を構え、迎撃態勢を整えるグロータルだが、我を見上げた目は驚愕が色濃く浮かんでいた。
彼の視線の先には我がいる。が、それよりも間に二人を阻む岩があった。
そう、岩。それは元々は地面だったもので、我の振り下ろしで砕け散って宙を浮かんでいたのだ。
濡れた土を急速に乾燥させたことで、土の塊は岩のような強度を持っている。
我はスプーンのように平たく大きい尾を薙ぎ、10個以上ある土の塊に打つけて弾き飛ばした。
まるでそれは岩石の散弾。流石のグロータルも我から一瞬目を外し、降りかかる岩石の群れを迎え撃つ。
爪を、もう一度グロータルに向かって振り払う。岩の雨に集中していたグロータルは今度は防御が間に合わず、鈍い声を上げて高らかに空中に飛ばされた。
視認し、我は大きく翼を羽ばたかせて飛び立ち、グロータルの元まで飛行した。
「これが狙いかっ!」
「ここは、我の独壇場だからな」
グロータルと我の力の差は歴然。純粋な戦闘力では今の我が圧倒的に劣る。何せ慣れない巨体と余裕のないエネルギー量。一瞬の隙が、敗北のキッカケになりうる。
ならば、空中というドラゴンのひとり舞台ともいえるこの場で決着をつける他ない!
「いくぞグロータル。我の全力だ!!」
「ぐっ!!」
ブレスの火炎エネルギーを極限まで高める。それは口から放出されることなく、体を血液のように循環し、回った。
体が燃え上がる。比喩ではなく、本当に。
鱗の隙間がひび割れた結晶を思わせるかのように崩れて、中から荒れ狂う炎の羽毛がゆらゆらと揺れている。
全身の魔力が温水のように消化されていく。身も心も、何もかもから解き放たれた身軽さだ。
「お前、その技はっ!」
「《業火》。竜狩りの勇者のお主なら知ってるはずだ」
竜は、魔力のタンクとも言われるほどの膨大な魔力エネルギーを体内に宿している。その量は人間の数百から数万倍。ドラゴンが伝説的な存在として認識されている所以である。
ならば、そのエネルギーを一度に消費したらどうなるのか。魔力は破壊的なエネルギーに変換され、ドラゴンの体自体もその影響から逃れられず、隕石のような大爆発を生み出すことができるのだ。
自身の命と引き換えに生み出される圧倒的な必殺。
だが我は不死の竜。一般的なドラゴンの自爆攻撃でも、死なずに使うことができるのだ。
ただでさえ高いドラゴンの再生能力。我はそれをも上回る。
「ゴガァァァァァ!!」
かつて、人々は太陽を竜の《業火》だと考えていた時期があった。
神話の時代。竜が解き放つ最後の命の煌めきは、何千という人々を照らし、破滅を導いた。
ある英雄は《業火》したドラゴンの死に様を、日没と呼んだという。
まさしくそれは、日が落ちる様。
燃え盛る火球と化した我はグロータルに突っ込んだ。
「ガァァァァァァァァア!!」
「うおおおおおおおおおおっ!!!」
白銀の鎧が一瞬で黒焦げ、太陽にのしかかられたグロータルは我と共に地面へと着弾し、大爆発に覆われた。
グロータルはブロードソードを振り下ろし、空間を切り裂くが如く斬撃を火炎にぶつけた。
炎は裂かれた時点でエネルギーを失い、夏場の陽炎のようにに消え去る。
流石だ‥‥‥が、これで終わる我とは思うな。
4本の足を同時に動かし、地面を破壊しながらグロータルに接近する。ブレスは突撃する我を隠すためのフェイクに過ぎない。
我の爪の攻撃射程内にグロータルが入ったのを確認し、我は小さき強者に向かってなぎ払いをした。
「ふんっ」
グロータルはブロードソードを地に突き立て、縦のように剣の平たい面で迫り来る我の攻撃を受け止めて見せた。
ガキインと硬質的な物体がぶつかる音。我の攻撃を受け切ると、グロータルは空いた方の拳に力を込め、我の腹に向かってアッパーをかました。
瞬時に皮と内臓を貫き、背骨までもを破壊する一点集中の衝撃が我に走った。
20メートルはある我の体が一瞬浮く。我は痛みに顔を歪めつつも、真下に向かって血反吐の代わりに火炎のブレスを吐く。
「ゴガァァァァァァアッ!!!」
「ぐぅっ!!」
炎がグロータルを包む。圧倒的な熱量は確実にグロータルの身を焦がした。
しかしグロータルは怯まない。我の腹にめり込ませた拳を引き抜き、そのままの勢いで炎を振り払い、手のひらを我に向けると魔力をためて撃ち放った。
「《マジックフラッシュ》!!」
ほとばしる閃光‥‥‥目隠しか!
「グガァ!!ゴアアァ!」
閃光をまともな受け、一時的に視力、それと聴覚を麻痺させられた。
グヌゥ、おのれ!だが意味はない。この巨体なら、暴れるだけで全身凶器であるのだからな!
視力を失った我は手当たり次第に首、腕、足、尾を振り回して適当に振り回す。身体中が何かにぶつかる衝撃を感じるが、どれも木や岩、それらの周囲の環境物にしかダメージを与えていない。
我の周囲にグロータルは居ない!
すると背後に謎の危険を感じた。はっきりしない視界の中でも振り返りながら爪を振る。
硬く、細く、鋭い物体が当たった。グロータルが背後から回り込み、斬撃を振ってきたのだ。
ふぅ、あぶないあぶない。
「ほぉ、これを耐えるか!」
グロータルが感心するが、完全に直感であった。
だが助かった。すぐにも我の視界は回復し、剣を防いだことによって生まれたグロータルの隙を突く。
翼を広げ、皮膜ではない腕の部分でグロータルを叩いた。グロータルが吹っ飛ばされ、ズザァッと濡れた土を弾きながら着地する。
すでに降っていた雨は止んでいる。けれどもぬかるんだ足場はすぐに乾くわけではない。
我はブレスを吐き、そして突進をした。何度も何度も。その度にグロータルは攻撃を避けるが、我は関係なく突進とブレスを撃ち続ける。
「‥‥‥」
次第にグロータルも、我の行動に違和感を感じたらしい。当たりもしないブレスをなぜ吐くのか。
「足場を乾かすためか」
「‥‥‥っ!」
図星。言い当てられた我は表情が硬くなるのを感じ、グロータルはそれで確信を得たようだ。
我のような巨大な図体で雨の降った土の上を走り回るのは、バランスを保つのが大変なのだ。
さらには滑りやすい。もし転んだりしたら腕の骨折などでは済まないだろう。普通はそれらも考慮して肉体を魔力で強化するのだが、グロータル相手ではそこに魔力を使う余裕がない。
故にブレスで攻撃兼足場の確保もしていたのだが、早々にバレてしまった。
が、読まれたからと言って認めるのは愚か者だ。無言で攻撃を仕掛ける。
立地的には、我が不利。だからなんだというのだ。すでに足場は確保済み。それに、空を飛べる我にとって足場などあってないもの。乾かした理由は他にある!
我は鈍器で叩きつける要領で前腕をグロータルに向けて下ろした。
グロータルは難なく攻撃を避け、後方に飛んで距離をとる。すぐにも剣を構え、迎撃態勢を整えるグロータルだが、我を見上げた目は驚愕が色濃く浮かんでいた。
彼の視線の先には我がいる。が、それよりも間に二人を阻む岩があった。
そう、岩。それは元々は地面だったもので、我の振り下ろしで砕け散って宙を浮かんでいたのだ。
濡れた土を急速に乾燥させたことで、土の塊は岩のような強度を持っている。
我はスプーンのように平たく大きい尾を薙ぎ、10個以上ある土の塊に打つけて弾き飛ばした。
まるでそれは岩石の散弾。流石のグロータルも我から一瞬目を外し、降りかかる岩石の群れを迎え撃つ。
爪を、もう一度グロータルに向かって振り払う。岩の雨に集中していたグロータルは今度は防御が間に合わず、鈍い声を上げて高らかに空中に飛ばされた。
視認し、我は大きく翼を羽ばたかせて飛び立ち、グロータルの元まで飛行した。
「これが狙いかっ!」
「ここは、我の独壇場だからな」
グロータルと我の力の差は歴然。純粋な戦闘力では今の我が圧倒的に劣る。何せ慣れない巨体と余裕のないエネルギー量。一瞬の隙が、敗北のキッカケになりうる。
ならば、空中というドラゴンのひとり舞台ともいえるこの場で決着をつける他ない!
「いくぞグロータル。我の全力だ!!」
「ぐっ!!」
ブレスの火炎エネルギーを極限まで高める。それは口から放出されることなく、体を血液のように循環し、回った。
体が燃え上がる。比喩ではなく、本当に。
鱗の隙間がひび割れた結晶を思わせるかのように崩れて、中から荒れ狂う炎の羽毛がゆらゆらと揺れている。
全身の魔力が温水のように消化されていく。身も心も、何もかもから解き放たれた身軽さだ。
「お前、その技はっ!」
「《業火》。竜狩りの勇者のお主なら知ってるはずだ」
竜は、魔力のタンクとも言われるほどの膨大な魔力エネルギーを体内に宿している。その量は人間の数百から数万倍。ドラゴンが伝説的な存在として認識されている所以である。
ならば、そのエネルギーを一度に消費したらどうなるのか。魔力は破壊的なエネルギーに変換され、ドラゴンの体自体もその影響から逃れられず、隕石のような大爆発を生み出すことができるのだ。
自身の命と引き換えに生み出される圧倒的な必殺。
だが我は不死の竜。一般的なドラゴンの自爆攻撃でも、死なずに使うことができるのだ。
ただでさえ高いドラゴンの再生能力。我はそれをも上回る。
「ゴガァァァァァ!!」
かつて、人々は太陽を竜の《業火》だと考えていた時期があった。
神話の時代。竜が解き放つ最後の命の煌めきは、何千という人々を照らし、破滅を導いた。
ある英雄は《業火》したドラゴンの死に様を、日没と呼んだという。
まさしくそれは、日が落ちる様。
燃え盛る火球と化した我はグロータルに突っ込んだ。
「ガァァァァァァァァア!!」
「うおおおおおおおおおおっ!!!」
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