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第1章〜ウロボロス復活〜
第30話「ウワバミ」
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「よ~!邪魔してるゼェ」
「‥‥‥なにをしてるのだお主ら」
家に着き、居間まで上がるとそこにはぐでんぐでんになった酔っ払いどもがいた。
部屋には酒の樽が散乱し、グロータルとガルムが肉を食いながら談笑している。ゴードンはいびきをかいて寝ているし、他にも村の住人と思わしきエルフが何人かいた。
いや、どういう状況?
すると我の前にサエラが立ち、ずんずんとグロータルのもとに向かう。
「おじさん?」
「おぉ、帰ってきたか。お前らの分もあるぞたらふく食え」
「おじさん?」
「どうしたサエラ?」
「おじさん?」
「‥‥‥すまん」
「誰が掃除すると思ってんの」
「ごめんなさい」
威圧である。
大きいグロータルの体が小動物のように小さくなった気がした。なんか見たくなかったな。
次にはガルムの方にメアリーがフィンを連れて行き、コップに注がれた酒を見るなり地団駄を踏んだ。
「あ"あ"!ガルム酒飲んでる!ずるいずるい!いつもやつかれだけ飲ましてくれないのに!」
「んだよ、オメー飲めねぇじゃねぇかよヒック」
「はぁぁ!?飲めるし!やつかれだって飲めるもん!よこせ!」
ガルムの手から酒をひったくり、グビッと一気に飲み干した。おい一気飲みは良くないぞ。
というかそれ間接キス。大胆よのぉ‥‥‥。
「にゃぁぁ~」
酒を飲み数秒。メアリーは腑抜けた声と顔全体の筋肉が解けたようなだらしない顔をして、キューバタンとガルムにすっこんで泥酔した。
たしかに酒は飲んだ。飲んだがそれ、飲めるとは言えないぞメアリー。呑まれてんじゃねえか。
「で?どういう状況なんですか?」
すでに焼かれた肉を片手にシオンが尋ねて、ガルムはフィンとメアリーを撫でながら答えた。おま、さっきササネリ食ったばかりじゃろが。
ガルムの話に戻すと、なんとあのままゴードンに追われていたガルムはたまたま森からでできた大型のイノシシに遭遇し、襲われたので討伐してきたらしい。
素手で。
それが予想外にも魔物で、最近狩場を荒らしていた犯人だったらしく、我らの居ない間にその肉を使って宴をしていたとのこと。
なるほどこの場にいるのは狩人のエルフか。森を荒らす魔物を倒せたのでもてなそうとしたのだろうが。
というか、やはりこの男も強いらしい。一見非力そうな青年なのだが。
「なんでシオンたちの家で宴してるのだ?」
「うちが一番大きいからですよ」
ガルムに聞いたがシオンから返答された。そんなもんか。我が田舎の敷居の低さに驚きと謎の納得をしていると、半目になっているグロータルがこちらをジッと見てきた。
「そういえばウーロはどこだ?それにそこの子供は誰だ?」
あ、そうだ。我が人化したこと知らんのだったな。
「これウーロ」
「そうかそうか。はっは。大きくなったなぁ」
サエラにそう言われて一瞬で納得しよった。こりゃグロータルもだいぶ酔ってるな。
「おらおら、お前も飲め飲め。ドラゴンなんだから飲めんだろ?」
「ちょ!ウーロさんに飲ませようとしないでくださいよ。まだ子供なのに」
「あ?ドラゴンは子供でも飲めるんじゃねぇの?」
我に酒を差し出すも、シオンに手でガードされたガルムは不思議そうに首を傾げた。
まぁ飲めんわけではないが。ドラゴンはアルコールを飲んでも中毒にはならんし。
我はシオンの脇の下をすり抜け、ガルムが渡そうとした酒の入ったコップを受け取る。シオンがあっと気付くが、その時にはすでに我はペロペロと酒を舌で舐めていた。
「あー!もう」
「我は酒も飲めるぞ。シオンは飲まんのか?」
「飲めますけど」
飲んでみたがこの酒は甘い系だ。おそらくエルフが作ったものだろうな。元は果実か何かか。
そういやモンレというあの酸っぱい果実を使って酒を作ってるとも言ってた。この黄色い酒はそれか。
我が酒を飲んでもビクともしないことである程度安心したのか、それからはシオンも酒を飲むようになった。肉をバクバク食いながら酒を飲み干すのはなかなか迫力のある光景であった。
サエラは酒が飲めんので肉だけ食ってた。ただ場の雰囲気か、空気中のアルコールのせいか少し頰を染めていた。
次第に竜の我も子供であったためか意識が遠のいていき‥‥‥
「うははははは!」
ウーロは完全に酔っていた。
「おーいい飲みっぷりじゃねえか。ほれほれ、もっと飲めー」
「ははは!かたじけにゃい!」
ガルムに並々と注がれた大量の酒をウーロは飲み水のように消費していく。
酒樽をすでに3つほど飲んだウーロはなお、ほろ酔といった様子である。
周りのエルフはグロータルすら寝息を立て、酒をいまだに飲んでいるのはウーロとシオンとガルムだけになっていた。
下品な笑い声をあげる飲んだくれたちを横目で収め、一切酒を飲まないサエラは外に行こうと立ち上がった。
「‥‥‥夜風に当たってくる」
「おー!いってらっしゃーいデス!」
頭を振り子のように左右に揺らしながらシオンが手を振った。そしてサエラの姿が消えると、げへへといやらしそうな表情を浮かべてウーロに寄り添った。
「えへへ、うーろしゃんけっこう飲みましゅね」
「おぬしこそぉ、うふふ、だいぶ飲むのだなぁ」
そう言ってくすくすと笑う2人。見た目10歳と16歳が酔っ払う姿はとても健全とは言えなかった。
シオンは赤く染めた頰を持ち上げ、口元に三日月を浮かべる。
「とゆーかガルムしゃん。めちゃくちゃメアリーさん可愛がってるじゃないでしゅか」
シオンの言う通り、ガルムは酔いつぶれたメアリーを自身の膝の上に乗せ、まるで高級な座椅子に座らせるようにメアリーを抱いていた。
メアリーの方に顎を乗せ、そのままチビチビと酒を舐める。
「少女に対してへんたいであるー!へんたいさんなのだー!」
「あぁん?俺はいいんだよ。こいつすげぇ俺にアピールしてくんだぜ?手は出さねえけどな。はっはっはっ」
鈍感ではないのか。と、ウーロはつまらなそうに「へっ」と笑う。シオンも同じくガルムをからかおうとしてたのか、なんともないガルムの余裕な顔を見て黙って酒をゴグゴクと飲む。
そして標的を隣の少年姿の竜に向けた。
「ねぇねぇウーロさん。あなちゃが来てきゃら、サエラ明るくなったんでしゅよ?」
「しょーなのか?」
舌足らずな会話が繰り広げられる。
「そうなんです。信じられにゃいと思いましゅけど、じちゅはさえりゃ全然冗談とか言わない子だったんでちゅ!」
「うそだぁ。それはうそであろう」
「ほんとです、ほんとれす」
シオンの言葉は良いからくる思いつきのものだったが、同時に本音でもあった。
劇的にとは言わないが、サエラはすこし変わった。前より顔を強張らせなくなり、狩りも無理はせずほどほどで帰ってくるようになった。たぶんウーロが怪我をするから、そうなる前に帰ってくるようにしてるのだろうとシオンは察しがついていた。
「今もですけど、前はもっとサエラは真面目だったんでしゅ」
「どのくらい?」
「5倍くりゃいです」
「やばくね?」
ウーロから素のツッコミが入る。流石にサバを読みすぎた。せいぜい2倍くらいかとシオンは笑う。
グラスを揺らし、ロウソクの灯りを酒が反射してきらめかせる。その輝きはシオンの視界では、まるでウーロが光っているようにも見えた。
シオンがすこし酔いが覚める感覚がしたが、自覚することはなかった。
冷静と高揚した気分の間にいるからか、思いつく言葉を垂れ流すように次々と言葉を発する。
「1週間にいっきゃいくらいですかねー。それくにゃいの頻度でした。今では毎日のように」
「ぬん、ぬん」
ウーロは適当に相槌を打つ。
「だからわたしは、なんとかサエラの気を引こうと色々イベントとか持ち込んだんです。イエティ捜索とか、お宝探しとか」
「しょれイベントではなく、やっかいごとではないか?」
うるさいですね。と、余計なことを言うウーロの口をふさぐために、シオンは手元の瓶から酒をウーロのコップに注いだのだった。
「‥‥‥なにをしてるのだお主ら」
家に着き、居間まで上がるとそこにはぐでんぐでんになった酔っ払いどもがいた。
部屋には酒の樽が散乱し、グロータルとガルムが肉を食いながら談笑している。ゴードンはいびきをかいて寝ているし、他にも村の住人と思わしきエルフが何人かいた。
いや、どういう状況?
すると我の前にサエラが立ち、ずんずんとグロータルのもとに向かう。
「おじさん?」
「おぉ、帰ってきたか。お前らの分もあるぞたらふく食え」
「おじさん?」
「どうしたサエラ?」
「おじさん?」
「‥‥‥すまん」
「誰が掃除すると思ってんの」
「ごめんなさい」
威圧である。
大きいグロータルの体が小動物のように小さくなった気がした。なんか見たくなかったな。
次にはガルムの方にメアリーがフィンを連れて行き、コップに注がれた酒を見るなり地団駄を踏んだ。
「あ"あ"!ガルム酒飲んでる!ずるいずるい!いつもやつかれだけ飲ましてくれないのに!」
「んだよ、オメー飲めねぇじゃねぇかよヒック」
「はぁぁ!?飲めるし!やつかれだって飲めるもん!よこせ!」
ガルムの手から酒をひったくり、グビッと一気に飲み干した。おい一気飲みは良くないぞ。
というかそれ間接キス。大胆よのぉ‥‥‥。
「にゃぁぁ~」
酒を飲み数秒。メアリーは腑抜けた声と顔全体の筋肉が解けたようなだらしない顔をして、キューバタンとガルムにすっこんで泥酔した。
たしかに酒は飲んだ。飲んだがそれ、飲めるとは言えないぞメアリー。呑まれてんじゃねえか。
「で?どういう状況なんですか?」
すでに焼かれた肉を片手にシオンが尋ねて、ガルムはフィンとメアリーを撫でながら答えた。おま、さっきササネリ食ったばかりじゃろが。
ガルムの話に戻すと、なんとあのままゴードンに追われていたガルムはたまたま森からでできた大型のイノシシに遭遇し、襲われたので討伐してきたらしい。
素手で。
それが予想外にも魔物で、最近狩場を荒らしていた犯人だったらしく、我らの居ない間にその肉を使って宴をしていたとのこと。
なるほどこの場にいるのは狩人のエルフか。森を荒らす魔物を倒せたのでもてなそうとしたのだろうが。
というか、やはりこの男も強いらしい。一見非力そうな青年なのだが。
「なんでシオンたちの家で宴してるのだ?」
「うちが一番大きいからですよ」
ガルムに聞いたがシオンから返答された。そんなもんか。我が田舎の敷居の低さに驚きと謎の納得をしていると、半目になっているグロータルがこちらをジッと見てきた。
「そういえばウーロはどこだ?それにそこの子供は誰だ?」
あ、そうだ。我が人化したこと知らんのだったな。
「これウーロ」
「そうかそうか。はっは。大きくなったなぁ」
サエラにそう言われて一瞬で納得しよった。こりゃグロータルもだいぶ酔ってるな。
「おらおら、お前も飲め飲め。ドラゴンなんだから飲めんだろ?」
「ちょ!ウーロさんに飲ませようとしないでくださいよ。まだ子供なのに」
「あ?ドラゴンは子供でも飲めるんじゃねぇの?」
我に酒を差し出すも、シオンに手でガードされたガルムは不思議そうに首を傾げた。
まぁ飲めんわけではないが。ドラゴンはアルコールを飲んでも中毒にはならんし。
我はシオンの脇の下をすり抜け、ガルムが渡そうとした酒の入ったコップを受け取る。シオンがあっと気付くが、その時にはすでに我はペロペロと酒を舌で舐めていた。
「あー!もう」
「我は酒も飲めるぞ。シオンは飲まんのか?」
「飲めますけど」
飲んでみたがこの酒は甘い系だ。おそらくエルフが作ったものだろうな。元は果実か何かか。
そういやモンレというあの酸っぱい果実を使って酒を作ってるとも言ってた。この黄色い酒はそれか。
我が酒を飲んでもビクともしないことである程度安心したのか、それからはシオンも酒を飲むようになった。肉をバクバク食いながら酒を飲み干すのはなかなか迫力のある光景であった。
サエラは酒が飲めんので肉だけ食ってた。ただ場の雰囲気か、空気中のアルコールのせいか少し頰を染めていた。
次第に竜の我も子供であったためか意識が遠のいていき‥‥‥
「うははははは!」
ウーロは完全に酔っていた。
「おーいい飲みっぷりじゃねえか。ほれほれ、もっと飲めー」
「ははは!かたじけにゃい!」
ガルムに並々と注がれた大量の酒をウーロは飲み水のように消費していく。
酒樽をすでに3つほど飲んだウーロはなお、ほろ酔といった様子である。
周りのエルフはグロータルすら寝息を立て、酒をいまだに飲んでいるのはウーロとシオンとガルムだけになっていた。
下品な笑い声をあげる飲んだくれたちを横目で収め、一切酒を飲まないサエラは外に行こうと立ち上がった。
「‥‥‥夜風に当たってくる」
「おー!いってらっしゃーいデス!」
頭を振り子のように左右に揺らしながらシオンが手を振った。そしてサエラの姿が消えると、げへへといやらしそうな表情を浮かべてウーロに寄り添った。
「えへへ、うーろしゃんけっこう飲みましゅね」
「おぬしこそぉ、うふふ、だいぶ飲むのだなぁ」
そう言ってくすくすと笑う2人。見た目10歳と16歳が酔っ払う姿はとても健全とは言えなかった。
シオンは赤く染めた頰を持ち上げ、口元に三日月を浮かべる。
「とゆーかガルムしゃん。めちゃくちゃメアリーさん可愛がってるじゃないでしゅか」
シオンの言う通り、ガルムは酔いつぶれたメアリーを自身の膝の上に乗せ、まるで高級な座椅子に座らせるようにメアリーを抱いていた。
メアリーの方に顎を乗せ、そのままチビチビと酒を舐める。
「少女に対してへんたいであるー!へんたいさんなのだー!」
「あぁん?俺はいいんだよ。こいつすげぇ俺にアピールしてくんだぜ?手は出さねえけどな。はっはっはっ」
鈍感ではないのか。と、ウーロはつまらなそうに「へっ」と笑う。シオンも同じくガルムをからかおうとしてたのか、なんともないガルムの余裕な顔を見て黙って酒をゴグゴクと飲む。
そして標的を隣の少年姿の竜に向けた。
「ねぇねぇウーロさん。あなちゃが来てきゃら、サエラ明るくなったんでしゅよ?」
「しょーなのか?」
舌足らずな会話が繰り広げられる。
「そうなんです。信じられにゃいと思いましゅけど、じちゅはさえりゃ全然冗談とか言わない子だったんでちゅ!」
「うそだぁ。それはうそであろう」
「ほんとです、ほんとれす」
シオンの言葉は良いからくる思いつきのものだったが、同時に本音でもあった。
劇的にとは言わないが、サエラはすこし変わった。前より顔を強張らせなくなり、狩りも無理はせずほどほどで帰ってくるようになった。たぶんウーロが怪我をするから、そうなる前に帰ってくるようにしてるのだろうとシオンは察しがついていた。
「今もですけど、前はもっとサエラは真面目だったんでしゅ」
「どのくらい?」
「5倍くりゃいです」
「やばくね?」
ウーロから素のツッコミが入る。流石にサバを読みすぎた。せいぜい2倍くらいかとシオンは笑う。
グラスを揺らし、ロウソクの灯りを酒が反射してきらめかせる。その輝きはシオンの視界では、まるでウーロが光っているようにも見えた。
シオンがすこし酔いが覚める感覚がしたが、自覚することはなかった。
冷静と高揚した気分の間にいるからか、思いつく言葉を垂れ流すように次々と言葉を発する。
「1週間にいっきゃいくらいですかねー。それくにゃいの頻度でした。今では毎日のように」
「ぬん、ぬん」
ウーロは適当に相槌を打つ。
「だからわたしは、なんとかサエラの気を引こうと色々イベントとか持ち込んだんです。イエティ捜索とか、お宝探しとか」
「しょれイベントではなく、やっかいごとではないか?」
うるさいですね。と、余計なことを言うウーロの口をふさぐために、シオンは手元の瓶から酒をウーロのコップに注いだのだった。
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