みなしご白虎が獣人異世界でしあわせになるまで

キザキ ケイ

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第一章

23.タビトとラナ

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死の描写あり


_____


 一匹の親トラと、その子のトラ。
 よくある形の親子だった。
 母さんと僕はずっと二匹で、平和でも平穏でもなかったけれど、食うに困らない程度の暮らしをずっと続けてた。
 でも僕らは少しだけ、ふつうと違った。
 僕の色のせいだ。
 僕はトラらしい色を持たずに生まれてきてしまった。
 母さんは僕の見た目の不具をずっと気に病んでいた。でも投げ出すことは決してせず、いつだって僕を見守り、狩りを教え水場へ導き、立派な成獣へと育てようとしてくれていた。
 僕の体は生まれつき真っ白で、目の色も薄いので眩しい日中は活動しにくい。それだけで捕食者として不利なのに、さらに白い毛皮は獲物に気付かれてしまいやすい。いつか食事を取れなくなって死んでしまうと、母さんはいつも心配していた。
 だから、人間に見つかって捕まってしまったのは僕の奇異な色のせいだってことは、誰に言われずとも理解していた。

「めずらしい色のネコ」

 ラナと初めて会ったとき、彼女は僕を見てそう言った。
 僕はネコじゃない。否定したかったけど、正直それどころじゃなかった。
 人間に捕まっていいように扱われ運ばれて、大声で鳴いて喚いて、檻に体当たりして、差し出される何かを噛んで大暴れした。
 でも体力はいつしか尽きて、おまけに体を檻の中で縛られて、身動き取れなくなってしまった。
 そうなってからやっと僕は、僕のお世話係になったらしいラナの顔をじっくり見つめた。

 人間という生き物は毛が生えていなくて不思議だ。
 ツルツルした昆虫やヌメヌメした魚とは違う、サルに近い生き物だという。
 でもサルよりさらに毛がない。爪も牙も見当たらない。
 非力な人間は、毛や武器の代わりに高度な知能と最低の倫理観を持っていて、食べるためでなく別の生き物を捕まえたり、殺したりする狂気の動物だと、ラナは言った。

「ラナも人間なんでしょう? 僕をころすの?」
「あたしも人間だけど、あんたを殺したりはしない。この棒きれみたいな腕であんたをどうこうできると思う?」

 ぼろぼろの布から伸びたラナの手足は、僕の檻の鉄棒と同じくらいの太さに思えた。
 人間に捕まることは珍しいことじゃないと、ラナは言った。
 よい人間に捕まっただけなら、ちょっと毛をむしられたり、首になにかつけられたりはしてもすぐ解放してもらえる。研究捕獲けんきゅーほかく、というらしい。
 でも悪い人間に捕まってしまったら、どうしようもない。
 大声で鳴いても喚いても、檻に体当たりしても、差し出される何かを噛み砕いても、逃げることはできない。

「あんたはこれから生きたまま金持ちに売られるか、殺されて毛皮にされて金持ちに売られんのよ」
「どっちみちカネモチのところに行くんだね」
「そう。せいぜい生きてここを出られるよう祈っておくのね」

 あたしはそうはならないと、そう呟いていつものように片頬を歪める。
 その表情が彼女なりの笑みだと、当時はわからなかった。
 ラナは自分の種族のことを悪し様に言う。
 無垢な動物たちとは違う、意地汚い生物だと罵る。
 たしかに人間は恐ろしくて、お世辞にもきれいだとは言えない。でもラナだけは、ラナの色のついた目だけは違った。
 ラナの目はとてもきれいだ。

 僕に名前を与えたのはラナだった。
 トラの親子に、いやどんな動物だって、名前なんかない。識別できる仲間、それ以外は敵か獲物か、傍観者か。それだけの世界だ。
 でも人間はとかく名前をつけたがる生き物なのだという。

「あんたの名前を考えてきたよ。『タビト』、どう?」
「どう、って何が?」
「名前の感想だよ。ちなみにあたしはラナ」
「知ってるよ。あ、そうか。人間には僕らの区別がつかないから名前をつけるんだったね」
「失礼ね! あんたみたいな目立つうえに生意気なデカネコ、よそと間違えたりしないわよ!」

 それからラナは、「タビト」は「トラ」なのだと教えてくれた。
 「タビト」にはいくつもの「きょうだい」がいるが、それも全部トラらしい。タビトにきょうだいはいないので、意味がわからなかったことをよく覚えている。

 ラナは「祈り」というものも教えてくれた。
 暗くて臭くてじめじめした闇の底で、鉄の檻に取り囲まれながら祈る。
 どうか母さんが無事に長生きして、ラナがここを出られて、ついでに僕も生きたままカネモチのところに行けますように、って。

「バカね。あんたの母さんはもう死んでるわ。子どものトラを密猟するとき大人は殺すのよ。殺して皮を剥ぐの」

 ラナはいつだって酷い言葉を吐いて僕の祈りを邪魔した。
 母さんが生きていないだろうことは、理解できていなかったわけじゃない。
 僕を守ろうと人間たちに襲いかかった母さんに咲いた、赤い花。
 地に染み込んでいく赤黒い液体を、最後まで眺めていることすらできなかった。
 でも僕は、母さんが死んで他の動物に食べられて大地に還っていくその場面を見ていない。もしかしたら生きているかもしれない。だから祈りをやめることはない。
 でも、二度と母さんに会えないということだけは、理解していた。

 僕のいる場所にはラナ以外の人間も姿を見せる。
 周りでぎゃあぎゃあと鳴き喚いている動物をどこかへ連れて行ったり、嫌なにおいのする食事を持ってきたりする。
 ラナは言葉少なに人間たちと会話し、時には殴られたり蹴られたりしていた。

「どうしてやり返さないの?」
「相手は大人だよ。それもハンターだ。あたしが敵うわけない」
「僕がいっしょにやっつけてあげるよ」
「あんたが? 檻からも出られないくせに何言ってんの」

 僕の申し出を馬鹿にしきった声で撥ねつけたラナは、でもいつも片頬を歪めて目を細めていた。

「いつか、檻から出たあんたにあいつらの喉笛を噛み切ってもらって、ここから出られたらいいね。そうすりゃ自由だ。金持ちのところに行く必要もない」
「じゆうってなに?」
「何にも縛られないことさ」
「自由になったらどうなるの?」
「そりゃ『しあわせ』になるんだよ」
「しあわせ?」

 ラナの語る「しあわせ」はとても素敵に思えた。
 暑くも寒くもなくて、いつでもお腹いっぱい食べられて、きもちいい寝床があって、大好きな誰かといつもいっしょにいられる。夢みたいな世界。
 酷く殴られて青黒く腫れた頬を歪め、ラナはいつだって僕のそばで夢を語った。
 いつか一匹と一人でここを出よう。
 故郷をラナに見せてやりたい。風さえ吹かないこの地下から出て、ラナの瞳に同じ色の空を映してあげたい。広い大地をラナと走り回りたい。

 このときの僕は自分で思うよりずっと幼くて、自分のことも世界のことも、あまりよくわかっていなかった。
 死んで腐った肉を食事と称して与えられても、僕は当然のように口をつけなかった。死にたてならともかく、饐えた酸っぱいにおいのする肉なんて食べ物だと思えない。
 だから僕は日に日に痩せて、体力がなくなっていった。
 ラナはそんな僕のことを誰より近くで見ていて、ずっと焦っていたんだと思う。
 カネモチに売られるまでの僅かな間を共にするだけの、密猟され愛玩動物か毛皮になるかという憐れな僕に、ラナは心底同情してしまったんだ。
 じゃなきゃ、あんな無理をするはずがない。
 ラナは賢くて、そして草食動物並みに臆病なヒトだったんだから。

「……ラナ?」
「逃げて。逃げろ!」

 ある日、僕の四方をすっかり取り囲む憎らしいほど頑丈な檻が、一方向だけぽっかりとなくなった。
 開いた場所に顔を見せたのはラナだ。
 鉄の棒を挟まずラナの顔を見たのは初めてで、でもじっくり見ている時間はなく、追い立てられておそるおそる檻から出た。
 ラナは僕の首にはまっていた頑丈な鎖つき首輪も外してくれて、怖い顔で何度も逃げろと言う。

「ラナもいっしょに」
「あたしは後で行く。あんたの脚力なら誰かに見つかっても逃げ切れる。でもあたしは無理。だから後から……ッ!」
「ラナ?」

 それからの記憶は曖昧だ。
 時折この地下室に動物を取りに来る人間が、ラナを指して大声でなにか喚いた。
 ラナはもう一度逃げろと叫んで、僕の前に立った。
 体を広げて、僕の進路を妨害するように……いや違う。僕を庇ったんだ。
 大きな音がして、ラナが僕の前に倒れる。
 ぐしゃりと、ぼろぼろの布切れに埋もれるように崩れて、それでも顔だけはこっちに向けて、大きな両目からぽろぽろ水を零して。

「逃げて、あたしの友だち。生きて、生き延びるんだよ」

 ラナの口から赤い花びらがこぼれ咲く。肩にも背中にも。
 いつだって美しく大空の色を映していた瞳は、光を失って虚ろになってしまった。
 ラナの眼を見ていられたから、暗い地下室で本物の大空を見られなくても困らなかったのに。
 どんどん赤と黒に染まっていくラナの体に、人間が何か酷い言葉を投げつけて、汚いもののように足蹴にした。
 それを見た瞬間、僕は────怒りで頭がどうにかなりそうになった。
 夢中で人間の足に噛みついて、悲鳴をあげる人間を蹴飛ばす。向かってくるものには爪と牙で応戦して、誰も僕とラナに近づけさせなかった。
 人間たちは困惑したように、ジュウと呼ばれる武器を抱えたまま動けなくなったようだった。
 僕を大人しくさせるためのジュウのダンガンは、どういうわけか僕には効かなかった。

「ラナ……」

 人間たちに囲まれたまま、足元の友だちを抱き寄せる。
 重くて重くて、肩を押して顔を上向きにさせるくらいしかできなかったけど、僕はやっともう一度、友だちの大好きな瞳を見ることができた。

「いっしょにここを出よう。僕と行こう」

 その言葉が合図だったみたいに、周りを眩しい光が覆い尽くした。
 何が起こったのかは今でもわからない。でも光は太陽の恵みだ。怖くない。
 腕の中のラナも片頬を持ち上げたように見えて、嬉しく思っているうちに僕は気を失って……ラナとも離れ離れになってしまった。

 ────ここを出て、カネモチのところに行かなかったら、しあわせになるためにラナはどこへ行くの?
 ────そんなの、どこだって楽園に決まってる。
 ────ラクエンかぁ……。

 ラナ、僕は楽園に辿り着いたみたいだ。
 けど、きみがいないよ。
 レグルスのベッドで目覚めた僕が最初に想ったのは、ラナのことだった。
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