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番外編

02-2.結実

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 早くユウと触れ合いたいばかりに、マオが繋いだ転移ゲートは自宅の庭に繋がった。
 退勤後だから職場的には問題ないが、ヨシヌマを置いてきてしまった。慌てて謝罪の連絡を入れると「そんなことだろうと思いました」と言われてしまった。
 憂いもなくなり、いざ本番、と思ったがさすがにシャワーくらいは浴びたい。
 交互に浴室へ行き、今マオはユウと並んでベッドに座っている。

「真央、本当にいいのか」
「もちろん」
「いや、俺は今すぐにでもしたいが……真央は……」

 ユウが言い淀むことに思い当たる。
 尻穴の拡張は済んだが、マオは今まで一度も尻で性的快感を得なかった。
 前立腺などが快感を得ることができる器官であると学習していたので、ユウはそこを重点的に触ってくれたのだが、マオの前立腺は押してもこねても何も感じなかったのである。
 ただいじられているという違和感のみ。
 おそらく尻の才能がないのだろうが、まぁそういうこともあるだろう。
 ユウはやけに心配しているが、繋がることができるという事実が重要なのであって、快感を得ることはマオにとって二の次なのである。

「結婚という形式を取れないから繋がりを作りたい、と言ったのは勇だよ。私も同じ気持ちだ。あなたと繋がりたい。そのために今日までやってきたのだから、存分に使って気持ちよくなってほしい」
「使うとか、言うな。それじゃあ神殿のやつらと同じだ。アンタを利用しようとしたやつらと……」
「同じじゃない、勇だから。でも、言い方が不適切だったのは謝る」

 ぺこりと頭を下げると、ユウは仕方なさそうに笑った。
 ちょっと眉の下がった、人間のふりがうまくできないマオを許してくれる彼の優しい顔が愛おしくて、瞼を伏せながら近づく。
 近頃はキスもすっかり上達して、歯をぶつけることなく唇に軟着陸できるようになった。

「ん……」

 はむはむと柔らかい皮膚を食むのが心地よくて、マオはついそればかり求めてしまうけれど、今日の主目標は違うのだ。
 唇は合わせたままユウの服に手をかける。
 なんとなくいつもの癖でパジャマに着替えてしまったけれど、今日は脱いでおくべきだったかもしれない。前開きの触り心地のいいパジャマはボタンが多くて脱がすのが手間だ。
 もたもたしていたら、ユウは自分で脱いでしまった。
 そして目にも止まらぬ速さで、マオのパジャマも剥ぎ取られた。

「準備、お風呂でしたから……」

 ユウの指が尻の合間に伸び、すっかり場所を知られてしまったそこが探られる。

「勝手にするなって言ったろう」
「んっ……でも、はやくしたくて」
「む……わかった」

 わかったと言いつつユウはじっくり時間をかけてマオをとろけさせていった。
 ジェルを使えば指一本くらいならすぐに入る。準備をしたから二本もすぐに入れられる。
 それなのにユウはいつだってほんの指先からしか入れないし、マオが「早くしろ」とねだるまでいつまでも尻穴をいじりたがるのだ。

「も、もうっ……わざとやってないか!?」
「いや、心配で。本当にこんなところに俺のを入れてもいいのだろうかと」
「だいじょぶ、だから……はやく……」

 ユウのものはだいぶ前から臨戦態勢で、そこにぎこちなくコンドームが装着される。

「それ……いる?」

 性交を試すにあたってわりと最初から準備されているものだったが、中身を見たのは今日が初めてだ。
 無駄に高そうなパッケージにほんの数個しかはいっていないそれを教科書通りに装着し、ユウは大きく頷いた。

「もちろん。エチケットだからな」
「でも、私は妊娠とかしないし……」
「子ができるかどうかは関係ない。パートナーを大切にするということだと、いっしょに学んだだろう?」
「……うん」

 理由もなくナシでしたいとは言えない雰囲気に気圧された。
 仰向けのまま、ユウの昂った性器がマオの尻をこじ開けていくのを見つめる。

「っ、ぅ、あ……あ、あっ!」

 指とは比べものにならない圧迫感に声が押し出される。
 シーツを握って耐えていた手がやんわりと解かれ、ユウの手と絡めさせられる。
 やがて、ユウが全部マオに収まった。
 ふたりとも汗をかいている。

「は、はいった?」
「あぁ。つらくないか?」
「ものすごく異物感があるけど、痛みはないかな……」

 腹を撫でてみる。
 ここにユウが入っている。
 男の身でも、最愛のものとつながることができるなんて。
 とはいえ、これでやっと一段落だ。
 喜びを噛み締めていると、なにやらユウが苦しげに呻いている。

「勇? 苦しいの」
「うぐ……いや、出そうになったのを堪えた」
「出していいよ?」
「余裕があるな、真央。まさか入れて終わりとか思ってないだろうな」
「えっ」

 凹なところに凸なものを入れて、それ以上に何をするのだろう。
 男女のあれこれであれば、男が女の腹に子種を撒けばそれで終わりのはずでは。
 照明を絞った室内で見上げたユウは、暗くてもよくわかるほど呆れ顔だった。

「ここまで無知だと心が痛むが……アンタには実地で教えたほうが早そうだ」
「なにを……ひゃ、ぁ、あぁっ」

 ずるり、と内臓が抜け出たかのような感覚。
 それから、さっきとは比べものにならない異物感と衝撃。
 腹の奥をえぐられてマオは目を白黒させた。

「あっ、あっ、なにこれ、あ、ぁあ……っ」
「っ、真央、いっしょに……」
「ひゃあっ!」

 萎えかけていた前を不意に握られ、情けない悲鳴が漏れる。
 そのままいじられ、奥を突かれる動きは止まず、ユウの汗がぽたぽたと腹に落ちて、痛いくらいに指を絡めて握られて。
 中で出ている、と感じた。

「あぁっ!?」

 その瞬間、マオは地震が起きたのかと思った。
 自分の身体だけがこんなに揺れたのだと判断できなかった。しかしすぐに違うとわかった。
 腹の奥から全身へ、ものすごい勢いで巡っていくものがある。
 それが激流のようにマオの体を押し流し、跳ねさせ、一瞬視界が真っ白に染まった。

「…………ぉ、まお、真央っ!」
「……はぃ……」
「だ、大丈夫か!?」

 色が戻ってきて、見慣れた金眼が目に飛び込んでくる。
 思わずすがりつくと、ユウは苦々しい顔でマオをぎゅっと抱きしめてくれた。

「すまない、まだ早かったか」
「い、え……なんだか、真っ白になって……あなたのが、なかに、体中に……」
「……もしかして、イったのか?」

 ユウの目に映る自分の色はわからないけれど、きっとだらしない顔をしてる。
 顔が熱い。吐息も熱い。それからどこもかしこも、疼いて仕方がない。

「勇、ゆう、もう一回して、おねがい」
「うわっ。大丈夫なんだよな? また意識飛ばしたらもうしないぞ」
「んっ……だいじょぶ……」

 待ちきれなくて自分からキスを仕掛けながら、手足を絡みつける。
 コンドームがつけられないと慌てるユウに、そんなものつけなくていいと思ったら、頭の中でなにかが繋がった。

「それしないで、入れて」
「いやっ、それは。大切にすると言ったろう」
「大切にしてくれてるのは、これでわかってる。だから、おねがい」

 薬指で光る指輪に唇を押し付けると、ユウは息を詰めて、それから諦めたようだった。
 何にも遮られていないユウ自身が再び腹を満たして、マオはその時点ですでに絶頂していた。

「あ、あ────ゆう、ユウ……っ」
「くっ、なんで急にこんな……すまない、もう動く」
「やぁ、あぁっ! なか、イって、んゃああっ」

 熱杭が肉壁を削るたびに高いところへ放り出されて戻ってこられない。
 嬉しさや幸福感などというふんわりしたものじゃない。
 いっそ暴力と感じるほどの、強烈な快楽。
 そしてついに最奥に精が叩きつけられ、マオは声も出さずにただ前を漏らすように上り詰め、そのまま気を失った。
 霞む視界に大慌てのユウが映り、少し笑ったと思う。



 幸いマオはすぐに意識を取り戻した。
 ちょっとだけ泣きそうな顔のユウと目が合う。

「っ真央!」
「あ……また気を失ってたのかな」
「そうだ……心配した……」
「ごめんなさい」

 起きあがろうとしたが、腕に力が入らず肘からカクンと折れてしまった。
 それを見たユウが急いで部屋を出ていき、濡らして絞ったあたたかい布巾を持って戻ってくる。
 まるで病人のように体を拭われるのは申し訳なかったが、体が動かないのは間違いないので、ありがたく世話してもらうことにした。

「勇。私に魔力を注いだ?」
「ん? してないが、魔力が漏れていただろうか」
「うぅん……勇が意識してやったのでなければ、腹の中が勝手に吸い取ったのかも。それで、魔力に酔ったのかも」
「魔力酔いだと?」
「うん。でもこれは魔力過多によるものじゃなくて、相性の良い魔力を吸収すると出る反応だと思う。魔力相性が良ければこうして気持ち良くなって、子を成しやすいんだって」
「なるほど」

 かつて軍属だった頃、部下の淫魔が話していた。
 魔力相性が良いものはほとんどおらず、見つけたら絶対に逃してはいけないと。
 子ができにくい魔族にとって魔力相性の良いものは貴重で重要だ。しかも向こうの魔力を受け取らなければ相性はわからないので、探し回って一生出会えない者もいる。
 互いに好き合って将来を誓い合い、結果として魔力相性までいいと判明するなんて、とんでもない確率だ。
 それから納得もした。
 たった一度、ほんのわずか魔力を交わしただけでユウとの間に子どもができた事実。
 あれも魔力相性が良かったためなのだろう。

「真央」

 力の入らない体をきれいに拭ってくれたユウは、とても深刻な表情をしていた。

「どうしたの?」
「すまない。負担になっていることは途中からわかっていたんだが、理性が鈍って……真央に無理をさせた。大切にすると約束したのに……」
「いえそれは、あー、えと」
「無理に取り繕う必要はない。体を重ねなくとも、俺の気持ちはずっと変わらない」
「いえそういうんじゃなくて」

 マオの手を握って、今にも落涙しそうなユウに、マオは言葉を選んでいる場合じゃないと腹を括った。

「私が気を失ったのを気に病んでいるんだよね?」
「あぁ。本当になんてひどいことを」
「あーあれは、その、つまり、気持ち良すぎて、なので」
「む?」
「今まで私、そういう相手もいないし、そういう欲求もないしで、気持ちいいことの経験が全然なくて……そんな私が、魔力相性が良い相手の魔力を内臓に直で浴びて、気持ちよさが尋常じゃなくて、つまりキャパを超えてしまったというだけで……」
「……」
「ついでに言えば、気持ち良すぎて途中からあんまり覚えてないので、もう一回したいし……今後も続けていけば耐性がついて大丈夫になりそうというか……そもそもこういうことをしたいって言い出したのは私なんですから、性行為をしなくてもあなたの気持ちが変わらないことは身に染みて理解してるというか!」

 行為に至るまでの時間がかかりすぎてフラれるのではと不安がっていたことは棚に上げて、マオは思うがまま捲し立てた。
 仕事のときはあんなにペラペラ回る口が、こういうときだけつっかえつっかえになってしまう。
 きちんと気持ちが伝わっているだろうか。
 ちらりと見上げたユウは、真っ赤になっていた。

「そ、そうか。気持ち良すぎて……なら、少しずつ慣らしていく、か?」
「はい。よろしくお願いします。つきましてはその、コンドームがないほうが気持ちいいので、その方向で……」
「だが、腹を下すこともあるというぞ」
「魔力を遮るものがあると、感じ方が全然違って……それに、腹痛くらいは治癒魔術でなんとでもできるし」
「いやアンタ、自己治癒苦手だろう」
「あ、そうだった……」

 腹の中に出されると腹を下すという説はネット上で散見されたが、これは人間の事例であって、魔族のマオには適用されない気がする。
 しかし下半身はこちらにきたとき復元してもらったもので、それは人間の組織を培養して魔力が通るようにしたものだと聞いた。それならやはり腹は下すのだろうか。そもそも腹のどこまでが人間部分なのだろう。
 真剣に思い悩むマオに、ユウは仕方なさそうに笑った。

「安心しろ、治癒は俺がしてやる。アンタの望むことをしよう」
「そっか。じゃあ、お願いします」
「あぁ。少し早いが今日はもう休もう」
「えっ。治癒をかけてもう一回する流れでは?」

 ふたりの間の空気が止まった。
 驚愕するユウと、期待に胸を高鳴らせ目を輝かせるマオ。

「ダメだ。そればっかりは聞けない。無理」
「えっなんで」
「なんでもだ!」

 ばふっと頭まで毛布をかけられ、ぐるぐる巻きにされてしまった。
 マオはもがいた。
 その隙にユウはシーツを引っぺがし、使ったものを片付け、シャワーを浴びて、そのまま寝ようとする。
 人間初心者であり、性的なこともほとんど知らないマオにユウを誘惑する方策などあるはずもなく、どうすればいいかともたもたしているうちに、気がつけば朝までぐっすりと眠り込んでしまったのだった。

 結局治癒を施してもらえなかった体はひどい筋肉痛に苛まれ、数日はリベンジを果たせなかった。
 その間に考えることは多くあったが、マオは失念していた。
 自身が魔力を受け入れたとき、なにが起こるのかを。

 後日、ベッドの枕元に小ぶりな種が出現し、ふたり揃って頭を抱えることになるのだが────それはまた別のお話である。
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