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18.一年後
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見上げた先にある桜の枝が、黄緑色の新芽を吹きはじめているのに目を細める。
ぼくが響己さんのおうちに身を寄せるようになって、一年が経った。
彼と出会ったあの日も、こんな春めいていた。
「ぼく今日ちょっと遅くなります」
「わかった。気をつけてね」
「響己さんこそ。いってらっしゃい」
「いってきます」
ふんわり抱き寄せられて、触れるだけのキスをする。
出かける前のいつものこれは、し忘れると体がむずむずするようになってしまったくらい日常だ。
響己さんが出かけたらしばらくあとにぼくも家を出る。それまでにお掃除とお洗濯、水回りのお片付けはとくに念入りに。
それから家を出て、マンションの駐車場に停めてある自転車にまたがる。
響己さんは自転車通勤なんて危ないと反対したけれど、この辺の道は自転車専用レーンが整備されているところが多いし、ヘルメットを被れば大丈夫だからと説得した。今のところ危ない目にはあってはいない。
なにより風を切って走るのが楽しい。運動にもなる。
「おはようございます」
「おはよう御影くん。今日もよろしく」
「よろしくお願いします!」
ぼくは下村店長のカフェではたらきはじめた。
ここでも響己さんが色々言うので、週三回、ランチタイムが終わるまでの4時間だけの勤務。そのあとは長島オーナーと下村店長が主宰するオメガ支援活動の方に合流する。
といってもぼくはまだ下っ端だから、支援者さんからもらった物資を仕分けしたり、名簿を作って整理したりと大したことはできてない。
でも事務作業の能力を活かすことができるのは楽しい。お店の子たちが苦手だからと、代わりに請け負っていた経験がこんなところで役立った。
「御影くん、そろそろ上がっていいよ」
「はーい、おつかれさまでした」
重いダンボール箱を定位置に置いて息をつく。
今日はこれから行くところがある。自転車で目的地へ向かう。
ついた建物は、前後で二つに分かれたような形が特徴的な、三角お屋根のおうちだ。
「先生、こんにちは」
「御影ちゃん、いらっしゃい」
にこにこ笑顔で迎えてくれたのは、以前ぼくを診察してくれたおばあちゃん先生。
あとから聞いた話によると、実際に響己さんの母方の祖母らしい。
響己さんのおばあちゃんに体を診てもらうのは少し恥ずかしかったけど、今ではこの先生に頼りきりなぼくがいる。
「やっぱりまだ来ないかい?」
「はい……」
「うーん、困ったわねぇ。あなたの体には薬は使いたくないし……」
お手製の体温測定グラフを前に、ふたりしてうなる。
ぼくは三ヶ月ほど前から先生にあることを相談している。
「御影ちゃん、発情期がないオメガもいないわけじゃないのよ?」
「でもぼく、響己さんのつがいに、ちゃんとなりたいんです」
「そうよね、それなのよねぇ」
ぼくの発情期はいまだ来ない。
響己さんのおうちに来てから、一度も来ていない。
毎日体温を測っているのに前兆が見られなくて、すがるような思いで探したオメガ専門のお医者さんが、まさかのおばあちゃん先生だったんだ。世間って狭い。
長い間、薬で無理やり発情状態にされていたことの後遺症だというのが先生の考えだ。ぼくもそう思うし、たぶん響己さんもわかっている。
だからこそぼくは薬頼みじゃない、ちゃんとした発情をむかえて、響己さんにうなじを噛んでもらいたい。
でも薬を使わないでそれを自然に待つのはとても難しい。現にぼくはまだ発情期の気配もなく、近頃はつがいの話を出すことも避けるくらい、響己さんに申し訳なくてたまらない。
「前回出した栄養剤をもう一度渡すわね。御影ちゃん、もどかしいだろうけど、焦らずやっていきましょうね」
「はい、よろしくお願いします」
「まぁあなたには響己ちゃんがいるし、あの子も辛抱強いからどうとでもなると思うけれど……そうだ、響己ちゃんに協力してもらうのはどうかしら」
「響己さんに?」
おばあちゃん先生はすごいスピードでカルテ用のパソコンを操作し始めた。おばあちゃん先生はパソコンもスマホもばっちり使いこなせるすごい先生なのだ。
先生が探し出したのは論文で、そこには「アルファの影響で発情期が起こる」という仮説の検証結果が書かれているという。
「アルファからもフェロモンが出ていることは知っているわね? アルファのフェロモンは意識的に放出することができるらしいの。それを段階的に強めていって、埋もれてしまったオメガの発情期のきっかけにする、ということね」
「そんな方法があるんですか……」
「まったく効果がない人もいるし、アルファとの相性、アルファが放出できるフェロモンの量なども関係するというけれど、やってみる価値はあると思わない?」
ぼくは何度もうなずいた。
結局響己さんをわずらわせてしまうけれど、それで発情期が来るなら、きっと響己さんも喜んでくれる。
なにより、ぼくが。
(ひびきさんのつがいに、ちゃんとなれるかも……)
先走る気持ちをぐっと抑えて、先生にお礼を言ってお代を払って、薬をもらう。これはいわゆるサプリメント程度の効果しかない薬らしい。
それから医院の奥にあるおばあちゃん先生のおうちでちょっとだけお茶した。
大正時代に作られた建物をそのまま病院につかっている前半分と違って、住居部分の後ろ半分は近代的なおうちだ。響己さんの実家ということになるのだろうか、と思うと毎回ちょっとどきどきする。
「響己ちゃんは相変わらずかしら?」
「はい、元気です。でも今はちょっとお仕事忙しいみたいです」
「そうなのね。あの子は若いし、たまに顔だしてくれるからいいのだけど、あの子の親がねぇ……ちっとも連絡寄越さないから」
それからはおばあちゃん先生の愚痴や近況報告や、いつでもあの世にいけるという冗談を笑って否定して緑茶をいただく。
先生の淹れるお茶はお茶屋さんから直接買い付ける茶葉だとかで、とても美味しい。
「じゃあね、御影ちゃん。お大事に」
「ありがとうございました先生」
おばあちゃん先生と別れ、自転車でおうちに帰る。
玄関を開けると電気がついていて、ぼくは駆け出した。
「ただいまっ」
「おかえり御影。わっ」
「響己さん! フェロモン出して!」
「えっ」
ソファでコーヒーを飲んでいた響己さんの膝の上に乗ってそんなことをねだるのは、後から考えたらはしたなくて恥ずかしかったけれど、そのときは必死で気づかなかった。
目を丸くする響己さんにはっとして、そろりそろりと膝からおりる。
横に座り直すと髪をなでられて、順序立てて話すよううながされた。
「なるほど、アルファのフェロモンが……たしかにそういう話は聞くね」
「そうなんですか?」
「うん。アルファというのは他のバースの人たちにとって、ある種劇薬のようなところがある。番契約でオメガを縛ることもそうだし、身近にアルファがいるオメガは初めての発情期を迎えるのが早い傾向があるという。オメガの因子を持つアルファやベータをオメガに変える、なんて話もあるね」
「アルファを、オメガに? そんなことが……」
「最後のは都市伝説と言われているけど、個人的にはない話じゃないと思っているよ」
アルファとオメガの序列は絶対的なものだ。アルファがオメガを噛んで、支配下におく。
それが崩れてしまうとしたら、そのアルファはどう思うのだろう。
「さて、フェロモンだったね。それにしても御影がそんなに発情期を待ち望んでいたとは思わなかったよ」
ぼくの少し伸びた髪でくるくると指を遊ばせる響己さんは、本当に全然気にしていなさそうで。
「だって発情期じゃないと、つがいになれないから……響己さんはぼくのことつがいにするの、もうやめちゃう?」
「まさか」
髪に触れていた手が後頭部をつつみこんで、ぐっと押される。触れ合った唇が開かされてより深くまで届き、呼吸ごと奪われるキスに酔う。
「誰よりも渇望していたよ、御影が発情するのを。ただ、大切にしたいと思っていた。先生が御影になるべく薬を渡したくないと思うのと同じことだよ」
「……うん」
「おいで。本当に発情が引き起こされるなら、寝室のほうがいい」
響己さんはいつだってぼくの手を引いて寝室のドアを開ける。
いつでも逃げられる、拒絶できるゆるい命令を、ぼくはいつだって嬉しく受け入れるんだ。
ぼくが響己さんのおうちに身を寄せるようになって、一年が経った。
彼と出会ったあの日も、こんな春めいていた。
「ぼく今日ちょっと遅くなります」
「わかった。気をつけてね」
「響己さんこそ。いってらっしゃい」
「いってきます」
ふんわり抱き寄せられて、触れるだけのキスをする。
出かける前のいつものこれは、し忘れると体がむずむずするようになってしまったくらい日常だ。
響己さんが出かけたらしばらくあとにぼくも家を出る。それまでにお掃除とお洗濯、水回りのお片付けはとくに念入りに。
それから家を出て、マンションの駐車場に停めてある自転車にまたがる。
響己さんは自転車通勤なんて危ないと反対したけれど、この辺の道は自転車専用レーンが整備されているところが多いし、ヘルメットを被れば大丈夫だからと説得した。今のところ危ない目にはあってはいない。
なにより風を切って走るのが楽しい。運動にもなる。
「おはようございます」
「おはよう御影くん。今日もよろしく」
「よろしくお願いします!」
ぼくは下村店長のカフェではたらきはじめた。
ここでも響己さんが色々言うので、週三回、ランチタイムが終わるまでの4時間だけの勤務。そのあとは長島オーナーと下村店長が主宰するオメガ支援活動の方に合流する。
といってもぼくはまだ下っ端だから、支援者さんからもらった物資を仕分けしたり、名簿を作って整理したりと大したことはできてない。
でも事務作業の能力を活かすことができるのは楽しい。お店の子たちが苦手だからと、代わりに請け負っていた経験がこんなところで役立った。
「御影くん、そろそろ上がっていいよ」
「はーい、おつかれさまでした」
重いダンボール箱を定位置に置いて息をつく。
今日はこれから行くところがある。自転車で目的地へ向かう。
ついた建物は、前後で二つに分かれたような形が特徴的な、三角お屋根のおうちだ。
「先生、こんにちは」
「御影ちゃん、いらっしゃい」
にこにこ笑顔で迎えてくれたのは、以前ぼくを診察してくれたおばあちゃん先生。
あとから聞いた話によると、実際に響己さんの母方の祖母らしい。
響己さんのおばあちゃんに体を診てもらうのは少し恥ずかしかったけど、今ではこの先生に頼りきりなぼくがいる。
「やっぱりまだ来ないかい?」
「はい……」
「うーん、困ったわねぇ。あなたの体には薬は使いたくないし……」
お手製の体温測定グラフを前に、ふたりしてうなる。
ぼくは三ヶ月ほど前から先生にあることを相談している。
「御影ちゃん、発情期がないオメガもいないわけじゃないのよ?」
「でもぼく、響己さんのつがいに、ちゃんとなりたいんです」
「そうよね、それなのよねぇ」
ぼくの発情期はいまだ来ない。
響己さんのおうちに来てから、一度も来ていない。
毎日体温を測っているのに前兆が見られなくて、すがるような思いで探したオメガ専門のお医者さんが、まさかのおばあちゃん先生だったんだ。世間って狭い。
長い間、薬で無理やり発情状態にされていたことの後遺症だというのが先生の考えだ。ぼくもそう思うし、たぶん響己さんもわかっている。
だからこそぼくは薬頼みじゃない、ちゃんとした発情をむかえて、響己さんにうなじを噛んでもらいたい。
でも薬を使わないでそれを自然に待つのはとても難しい。現にぼくはまだ発情期の気配もなく、近頃はつがいの話を出すことも避けるくらい、響己さんに申し訳なくてたまらない。
「前回出した栄養剤をもう一度渡すわね。御影ちゃん、もどかしいだろうけど、焦らずやっていきましょうね」
「はい、よろしくお願いします」
「まぁあなたには響己ちゃんがいるし、あの子も辛抱強いからどうとでもなると思うけれど……そうだ、響己ちゃんに協力してもらうのはどうかしら」
「響己さんに?」
おばあちゃん先生はすごいスピードでカルテ用のパソコンを操作し始めた。おばあちゃん先生はパソコンもスマホもばっちり使いこなせるすごい先生なのだ。
先生が探し出したのは論文で、そこには「アルファの影響で発情期が起こる」という仮説の検証結果が書かれているという。
「アルファからもフェロモンが出ていることは知っているわね? アルファのフェロモンは意識的に放出することができるらしいの。それを段階的に強めていって、埋もれてしまったオメガの発情期のきっかけにする、ということね」
「そんな方法があるんですか……」
「まったく効果がない人もいるし、アルファとの相性、アルファが放出できるフェロモンの量なども関係するというけれど、やってみる価値はあると思わない?」
ぼくは何度もうなずいた。
結局響己さんをわずらわせてしまうけれど、それで発情期が来るなら、きっと響己さんも喜んでくれる。
なにより、ぼくが。
(ひびきさんのつがいに、ちゃんとなれるかも……)
先走る気持ちをぐっと抑えて、先生にお礼を言ってお代を払って、薬をもらう。これはいわゆるサプリメント程度の効果しかない薬らしい。
それから医院の奥にあるおばあちゃん先生のおうちでちょっとだけお茶した。
大正時代に作られた建物をそのまま病院につかっている前半分と違って、住居部分の後ろ半分は近代的なおうちだ。響己さんの実家ということになるのだろうか、と思うと毎回ちょっとどきどきする。
「響己ちゃんは相変わらずかしら?」
「はい、元気です。でも今はちょっとお仕事忙しいみたいです」
「そうなのね。あの子は若いし、たまに顔だしてくれるからいいのだけど、あの子の親がねぇ……ちっとも連絡寄越さないから」
それからはおばあちゃん先生の愚痴や近況報告や、いつでもあの世にいけるという冗談を笑って否定して緑茶をいただく。
先生の淹れるお茶はお茶屋さんから直接買い付ける茶葉だとかで、とても美味しい。
「じゃあね、御影ちゃん。お大事に」
「ありがとうございました先生」
おばあちゃん先生と別れ、自転車でおうちに帰る。
玄関を開けると電気がついていて、ぼくは駆け出した。
「ただいまっ」
「おかえり御影。わっ」
「響己さん! フェロモン出して!」
「えっ」
ソファでコーヒーを飲んでいた響己さんの膝の上に乗ってそんなことをねだるのは、後から考えたらはしたなくて恥ずかしかったけれど、そのときは必死で気づかなかった。
目を丸くする響己さんにはっとして、そろりそろりと膝からおりる。
横に座り直すと髪をなでられて、順序立てて話すよううながされた。
「なるほど、アルファのフェロモンが……たしかにそういう話は聞くね」
「そうなんですか?」
「うん。アルファというのは他のバースの人たちにとって、ある種劇薬のようなところがある。番契約でオメガを縛ることもそうだし、身近にアルファがいるオメガは初めての発情期を迎えるのが早い傾向があるという。オメガの因子を持つアルファやベータをオメガに変える、なんて話もあるね」
「アルファを、オメガに? そんなことが……」
「最後のは都市伝説と言われているけど、個人的にはない話じゃないと思っているよ」
アルファとオメガの序列は絶対的なものだ。アルファがオメガを噛んで、支配下におく。
それが崩れてしまうとしたら、そのアルファはどう思うのだろう。
「さて、フェロモンだったね。それにしても御影がそんなに発情期を待ち望んでいたとは思わなかったよ」
ぼくの少し伸びた髪でくるくると指を遊ばせる響己さんは、本当に全然気にしていなさそうで。
「だって発情期じゃないと、つがいになれないから……響己さんはぼくのことつがいにするの、もうやめちゃう?」
「まさか」
髪に触れていた手が後頭部をつつみこんで、ぐっと押される。触れ合った唇が開かされてより深くまで届き、呼吸ごと奪われるキスに酔う。
「誰よりも渇望していたよ、御影が発情するのを。ただ、大切にしたいと思っていた。先生が御影になるべく薬を渡したくないと思うのと同じことだよ」
「……うん」
「おいで。本当に発情が引き起こされるなら、寝室のほうがいい」
響己さんはいつだってぼくの手を引いて寝室のドアを開ける。
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